教員紹介

  • 日本文化

日本文学研究学域

大岡昇平など戦後文学を中心とした近現代文学の研究
キーワード :
大岡昇平、戦後文学、三島由紀夫、鉢の木会

花崎 育代教授

所属専攻:
日本文学専攻
専門分野:
日本近現代文学、戦後文学
日本の近代文学、とくに大岡昇平や三島由紀夫などの戦後文学を中心に、大岡も耽読した夏目漱石やまた現代の松浦理英子の文学なども研究しています。文学作品は時代・社会・思潮とともにありながら、書き手がことばを大切に綴ったものなのです。私は、そうした作品/テクストの生成に至る受容・引用、また改稿といった種々相を考察し、精読しています。(ときには作者の直筆原稿を読み、いきいきとしたその思考の変遷を探ったりします。)そうしていくことで、なにげない文字列と見えていたものが、きわめてスリリングな、わくわくするもの、きわめて深いものに、みえてくるのです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

高校までの国語などの授業と文学研究はどう違うの? 疑問に思われた方もぜひ挑戦を。ことばでつくられた文学の論理と表現をじっくり探究します。たとえば演劇も映画も、その作品の生成に関わっていたりして、あわせて追究します。最も身近でしかし生きるのに最も大切な研究といえるでしょう。ことばの連なりは、あなたの精読を待っています。

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日本文学研究学域

アニメを「読む」
キーワード :
アニメ、メディアミックス、表象文化、聖地巡礼

禧美 智章准教授

所属専攻:
日本文学専攻
専門分野:
アニメーション、日本近現代文学
文学研究と映像研究の手法を用いて、アニメーション作品の研究を行っています。例えば、映像にも文章と同じく文法があります。ただなんとなく撮影しただけの動画は、決して「映画」にはなりません。悲しい場面には悲しみを表現する工夫(演出)が必要です。約2時間という限られた上映時間のなかで、観客を作品に引き込むストーリー展開の工夫も必要です。また、「ミュージックビデオのように音楽と映像をシンクロさせるのが得意な監督」のように、監督の文体といったものも存在します。 そんなアニメーションの面白さの秘訣を探る。つまり、作品に使われている文法や文体を分析し、監督が作品を通して観客や社会に伝えたかった想い(思想)をあぶり出す。そんな研究を行っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

みなさんは文学と聞いて、どのような作品を思い浮かべるでしょうか? 僕は「文学」を「言葉によって心を動かすもの」と広く定義づけて研究を行っています。したがって、アニメやマンガ、映画といった国語の教科書に載っていないメディア文化も「文学」として研究対象となります。一緒に新しい文学研究の扉を開いてみませんか?

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日本史研究学域

日本中世の政治と宗教
キーワード :
室町時代、寺社 

大田 壮一郎教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史、日本宗教史
日本史のなかで、室町時代はもっとも人気がありません。でも、国内外の観光客が京都を訪れると、金閣や銀閣を拝観し、禅寺の庭園を 散策し、お茶や生け花を体験するのが定番です。これらは全て室町時代の建築や発祥です。文化には詳しいのに、この時代の歴史を私たちはよく知りません。当時の京都は貴族だけでなく、武士や僧侶や商人達が一体となって政治・経済・文化を動かしていました。 そうした新しい社会がどのように構築されたのかに関心があり、とくに宗教の役割に注目しています。宗教研究というと、信仰や経典のイメージが強いですが、私の場合は宗教と政治・社会の関わりに重点を置きながら室町時代史を考えています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

少なくとも近代以前の日本史において京都および関西の重要性は言うまでもありません。史跡・文化財だけでなく、それらを研究する機関や展示する場所の数でも圧倒的です。現在に息づく伝統・文化も含め、この贅沢な環境のなかで日本史を学ぶことは貴重な経験となるでしょう。歴史の現場に立ちながら学問としての日本史を究めてみませんか。

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日本史研究学域

トランスナショナルな徳川思想史の構築をめざす
キーワード :
徳川思想、民衆思想史、民衆宗教史

桂島 宣弘教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本思想史、徳川時代史
「鎖国」という言葉は、志筑忠雄が1801年にケンペル『日本史』を抄訳した際に用いたもので、「鎖国完成」といわれる寛永期には、その言葉すらありませんでした。しかもこの寛永期は、中国では明清王朝交替が進行しつつある激動期で、江戸幕府は「鎖国」どころか中国大陸の動向に気を配っていました。ところが、長い間、わたくしたちはこの時代を専らオランダなどヨーロッパとの関係において「閉ざされた鎖国の時代」と捉えてきました。何故でしょうか。近代以降の欧米中心主義で江戸時代を捉えることで、アジアの中に存在していた江戸時代が捉えにくくなっていたのです。わたくしの研究は、そうしたことがらを思想史的に再検討するものです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

私たちの多くは、「日本人」として、「日本語」で生活しています。しかし、江戸時代まで、「日本人」「日本語」という意識は存在していませんでした。私の研究は、その形成過程を、東アジアを舞台に明らかにするものです。東アジアの人びとがどのように「日本」を見てきたのかを知ることで、「グローバルな歴史像」を共につくっていきませんか?

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日本史研究学域

芸能の流行が人々にもたらす影響
キーワード :
新興芸能、芸能者、身分、集団

辻 浩和教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史、文化史、芸能史
今様や蹴鞠、猿楽といった芸能はもともと庶民の芸能でした。しかし、それらが流行すると関心を示す貴族や武士が増え、彼らの好みに合わせて芸の中身も変わりました。また、そうした芸能を専門とする芸能者たちが優遇されるようになると、彼らの芸や仕事の方法、組織・集団も変わっていきます。このような芸能の流行が人々にもたらす影響に関心があり、芸能を通じた文化的ネットワーク、身分を超えた交流を可能にする空間や場のしくみ、芸能実践の思想的背景などについて研究しています。芸能の流行と階層間移動に着目することで中世文化を動態的にとらえ、なぜ中世の人々が文化や芸能に熱中したのかを解き明かすことができるのではないかと思っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

そんなに昔のことを研究して何になるのかとよく聞かれます。しかし遠い時代だからこそ、我々とは異なるものの見方、考え方に驚くことが多いのです。遠い時代の人々の目を通してはじめて、自分が当たり前だと思っていたことが実はそうでないことに気づきます。そうした自己の相対化にこそ、歴史を学ぶ意味があると思います。

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日本史研究学域

日本古代の律令国家・王権と宗教
キーワード :
古代宗教、王権と宗教

本郷 真紹教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本古代史、宗教史
伝統的な神祇信仰に依拠した権威を基盤とする日本の王権は、国家統治の手段として仏教の導入と興隆を図りました。一方で、政治的な目的とは別に、仏教のさまざまな効果に期待が寄せられました。病の治療や死者の追善、また仏教の付随した新たな知識や技術の導入などです。当然そこには、在来の信仰との調整が必要となり、特に王権を構成する人々が積極的にその効果を求める場合には、そのための新たな論理の構築が求められることになりました。このような経緯で奈良時代以後見られるようになったのが、神仏の混淆、さらには習合という現象です。私の研究は、その過程とそれぞれの段階での意義を究明することを目的としています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

大学での学びに必要なのは、「常識」や「通説」に疑問を抱くことです。これまで得た知識が果たして正しいものか、自分の問題関心に基づき、さまざまな分析視角・方法で、納得のいくまでその検証を試みて下さい。意外と真実は異なったものであるかも知れません。

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日本史研究学域

朝廷政治や文化から日本史をながめる
キーワード :
院政、貴族社会、権門都市

美川 圭教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史
平安時代後期から鎌倉時代まで、一貫して朝廷、あるいは貴族社会から日本の歴史を見ている点だと思います。この時期には、平氏政権、鎌倉幕府という武家政権が成立したので、政治史が武士に著しく偏って論じられてきました。そのために、どうしても当時の社会の実情とかけ離れたイメージが形成されてしまったのです。実際は、院や貴族などの政治的地位が高く、鎌倉幕府ができても、その状況はそれほど大きく変わらなかったと考えています。そのため、鎌倉時代といっても、京都の重要性は容易に失われなかったのです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

これからの社会ではものごとを根底から考え直すことがあらゆる分野で必要となります。インターネットやスマホを使うことが一般的な世の中になりましたが、ぜひとも大学に入ったらしっかり内容のある本を腰をすえて読んでください。短い文章ばかり読んだり書いたりしていては、論理的にものごとを考え発信する能力は身につきません。

COLUMN

日本の歴史に底流し続けた「貴族文化」の影響力

日本史学専攻

美川 圭

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日本史研究学域

日本古代から東アジアを考える
キーワード :
往来する人びと、漢籍受容、術数文化、感性

水口 幹記教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本古代史、東アジア文化史
私の研究の要点は、日本古代における文化の受容と選択にあります。たとえば、ある書物が中国から伝来したとします。それは史実ですし、歴史の一側面です。しかし、それが日本社会にとってどのような意味を持ったか、というのは別の問題です。その書物が果たして読まれたのか、読まれたとしたらなぜ読まれたのか、どのように読まれたのか、読まれなかったとしたらなぜ読まれなかったのか、そういった問題を問うことが重要なのです。文化が伝来し、受容し、取捨選択する際の軋轢・ズレこそが、双方の社会の様相をあぶり出し、東アジア文化の共通性と日本古代社会の独自性を明らかにするきっかけになると考えています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

「常識」は流行に過ぎず、「世間」は社会の一部に過ぎません。大学は、そういったものから離れ、自分の「好き」をとことん追究できる場所です。もし、あなたの「好き」に日本古代史・東アジア文化が含まれているならば、是非研究室を訪ねてください。一緒に楽しみながら考えていきましょう。

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