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Campus Master Plan

フレームワークプラン

Chapter4では、目指すキャンパスの実現に向けて、検討・配慮すべき内容を部門別にフレームワークプランとして示す。フレームワークプランは、概ね15~30年程度の中長期的なキャンパス全体の整備方針に基づく計画である。どのようなアカデミックプランにおいても配慮すべき考え方や対応可能な考え方について述べる。

4.5建築デザイン

図4-5-1 各所建築仕様
図4-5-1各所建築仕様

(1)外装デザインの方針

OICの建物の外装計画は、公園との一体的な景観作りや、周辺市街地への景観的な配慮に基づき、以下のような考え方で行われている。今後の新築や改装においても、特別な必要性や意図が無い場合には以下の方向性を尊重して、統一感のある、周辺環境に配慮された景観形成を計ることが望ましい。

(2)外装デザインの検討で配慮するべき事項

OICの外壁については、他の2キャンパスとの連続性とOICの固有性をともに考慮し、レンガタイルを積極的に用いつつ、近代的な建設素材と組み合わせることをデザインコードとする。

  • レンガタイルの壁面は、主に、低層部の教室などに利用し、巨大な壁面の印象を与えないように、また公園と一体化した樹木の多い環境になじむように、縦方向のスリット状開口部を積極的に用いるなどして、壁面を分節する。
  • 高層部は、周辺市街地への圧迫感を避けるために、ガラス面を多用した軽快な外装としたり、あるいは、オフィスビルのような均質で巨大な外壁面とはならないように、開口部と壁面の組み合わせを工夫したりして、壁面を小さく分割する表現を心がける。
  • 低層部においても、コンコースなどのパブリック空間の場合については、公園や緑地に対して大きな開口部を設けるなど、開放的な空間づくりを重視した設計とする。
  • 全体として、工業的な印象となることを避けるため、ALC版やスパンドレルのような工業素材の壁面は、ベージュ味を含ませたり、凹凸のある表面仕上げとするなどの工夫で印象を和らげる。同様に、コンクリート打ち放しの場合などについては、本実型枠を用いて木目の表情をもたせるなど、温かみのある表現を用いるようにする。

(3)外装構成

図4-5-2 各外壁ごとのデザインの詳細
図4-5-2各外壁ごとのデザインの詳細