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2024年度新入生歓迎展示企画の実施について

2024年4月3日 衣笠

 現在、平井嘉一郎記念図書館では、2024年度新入生歓迎企画展示を開催しています。

 本展は、新入生を主な対象としたもので、以下の2つの理由などから企画しました。

  1. 水上勉氏が、学術・文化・芸術・スポーツなどの分野で本学園に対して貢献のあった人をたたえるため、1986年4月に制定された名誉館友 の第1号 であり、本学園にゆかりがあること
  2. 同氏が10歳 (1929年)で臨済宗相国寺塔頭瑞春院に入門されてから、19歳 (1938年8月)で満州開拓青少年義勇軍の一員として満州に渡航するまでの約10年間を京都で過ごされており、新入生がこれから過ごす4年間の京都を舞台とした小説を数多く発表されていること

 また、本展の主題を「かくて、水上勉」、副題を「足もとに提灯(ともしび)を」(=「自分の根に近い歴史を掘り起こす」)と命名しました。水上勉氏は約20年前(2004年)に亡くなられており、新入生の皆様方にとって、馴染のない小説家かと存じます。しかしながら、同氏の文学作品の真髄は、決して古いものではなく、「過ぎゆく時をみつめながら<今日のかたりべ>となって日本の片隅の歴史と、陰影豊かな山河とそこに生きる人びとへの愛を語る」といった多くの水上作品に共通した視点は、今日にあっても重要ではないかと企画者は考えています。本展が皆様方にとって、水上文学の真髄の一端を知る機会となるようであれば幸いと存じます。


  1. 展示テーマ:「かくて、水上勉—足もとに提灯(ともしび)を」
  2. 実施体制:
      <主催>立命館大学図書館
      <協力>若州一滴文庫 特定非営利活動法人 一滴の里
  3. 展示期間:3月30日 (土)~5月31日 (金)
  4. 展示会場:平井嘉一郎記念図書館 1Fギャラリー
*上記展示期間終了後、BKC(びわこくさつキャンパス)、OIC(大阪いばらきキャンパス)にも巡回予定。

<展示風景>
ギャラリー出入口(正面左側)

                 ©世田谷区
ギャラリー出入口(正面右側)

ポスターの写真の撮影者は、水谷内健次氏

ギャラリー内(正面奥)

「丸山公園からの青葉山の夕景」撮影:猿橋 純 氏
ギャラリー内全景