2023.12.11 TOPICS

WEST論文研究発表会で須佐大樹ゼミのグループが優秀論文賞を受賞

 12月2日(土)・3日(日)、「2023年度WEST論文研究発表会」が同志社大学にて開催され、経済学部 須佐大樹准教授のゼミに所属する3回生の小山拳志さん*、神代知紀さん*、浅井元輝さん、下田征志さん、中村一貴さん、水谷優希さん、御園祐太さん(*は当日の報告者)のグループが、全体3位の評価を受け、見事優秀論文賞を受賞しました。

 WEST論文研究発表会は、社会課題に対する論文発表を通じて政策提言を行う団体であり、毎年論文研究発表会を開催しています。23回目を迎える今年度の発表会は、行政、産業、財政・金融、環境・エネルギー、医療・福祉など、各分野のテーマに対し、約70のグループが参加。当日は、大学教員や自治体職員などによる論文の事前審査を経た各グループが発表を行い、政策提言の独自性や実現性、その根拠となるデータの収集や分析内容など幅広い観点で審査を受け、小山さんらを含む4グループが優秀論文賞を受賞しました。

 小山さんらのグループは、研究タイトル『北陸新幹線開通・延伸の沿線地域人口への影響:パネルデータを用いた実証分析』として発表。東京圏への人口流出や北陸圏の人口減少の事実を背景に、北陸新幹線の開通が地方創生事業の1つとして期待されている一方、先行研究や自治体の見通しでは、沿線地域における人口変動への影響が明らかでないまま、新幹線開通・延伸に向けた政策が行われていることを指摘しています。
 その上で、差分の差分法(DID)やイベントスタディ、プラセボ試験など多様な分析手法を駆使し、「北陸新幹線の開通が若年者人口と県外からの転入数を増加させる」という結論を導き出し、提示しました。そして、「沿線地域に向けて若年者がより安定的・長期的に定住できる」政策を提言しました。

 審査員からは、「新幹線の開通・延伸は地方創生を地方圏にもたらし、一極集中問題を解消するものとして期待されているが、果たして本当だろうか?」という問いを冷静な視点で、現状分析を行っている点が評価。さらに、北陸新幹線の開通と人口変動の因果関係について複数の分析アプローチを用いることで、丁寧かつ多面的な検証により、その効果を明らかにしたことが高く評価されました。
 大会当日のプレゼンテーションにおいては、限られた時間の中どこを伝えるべきか、という論文内容の適切な取捨選択と、論理の一貫性を印象づける構成により、説得力ある説明も評価され、見事優秀論文賞を受賞しました。

小山拳志さん・神代知紀さん(経済学部3回生)のコメント

 須佐研究室では初めてのWEST論文研究発表会への出場で、優秀論文賞をいただけたことは大変嬉しく思います。夏休みに研究テーマを再考するなど紆余曲折がありましたが、研究をより良くしていくために班員全員で試行錯誤し続けました。
 この賞を取れたのは指導教官である須佐先生をはじめ、経済学部の多くの先生方、先輩方の助言があったからです。心から感謝致します。4回生での卒業研究においても、今回の経験を活かし、努力していきたいと思います。

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