2024.01.25 NEWS

八木達祐さんが第14回日本学術振興会育志賞を受賞

 1月18日(木)、八木達祐さん(先端総合学術研究科一貫制博士課程7回生)が第14回日本学術振興会育志賞を受賞しました。本学学生の受賞は、令和元年度以来4年ぶり2人目です。

 「日本学術振興会育志賞」は、日本学術振興会が社会的に厳しい経済環境のなかで、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するため平成22年度に創設。優秀な大学院博士課程学生を顕彰することで、その若手研究者の勉学及び研究意欲を高め、養成を図ることを目的としています。今年度は、大学長および学会長から170人の推薦があり、最終的に八木さんを含む18人が育志賞を受賞しました。

 受賞に至った八木さんの研究テーマは、「アフリカのスラムツーリズムの展開に関する文化人類学的研究」。スラムツーリズムが大規模に展開されるケニア キベラ西部のガトゥウェケラ地域とそこで半数以上の人口を占めるルオ民族に関するデータを収集し、観光化の多義的な意味や倫理的課題などについて考察しました。

八木達祐さん(先端総合学術研究科一貫制博士課程7回生)のコメント

 このような栄誉ある賞をいただき、たいへん光栄に思います。受賞対象となった研究課題は、「アフリカのスラムツーリズムの展開に関する文化人類学的研究」です。この研究は、アフリカ都市の貧困地域における観光現象を、観光地域で暮らす人びとの日常生活の文脈から意味づけたらどうなるのかを考えるものです。今回の受賞は、これからの研究に対して与えられたものであり、これまで私に関わってくださったすべての方々によって支えられたものであると感じています。この場をお借りして、日本学術振興会・育志賞関係者の皆様、ご推薦頂いた日本アフリカ学会の皆様、研究活動を支えてくださっている立命館大学・先端総合学術研究科の教職員の皆様、本賞への応募についてお声がけくださった小川さやか先生をはじめ、日頃よりお世話になっている研究者の皆様、そして研究調査にお付き合いいただいているケニアの皆様に、深く感謝申し上げます。

先端総合学術研究科 小川さやか教授のコメント

 八木さんによる育志賞の受賞、大変うれしく思います。八木さんの研究は、スラムツーリズムという、世界で最も貧しい人びとと先進諸国の豊かな観光客が邂逅する場面に立ち上がる倫理的な問いを多角的に解きほぐすことを目指すものです。綿密なフィールド調査とともに、イギリスおよびベルギーに留学して国際的な水準での理論研究を展開した成果が評価されたのだと信じています。彼が今後ますます研究に精進し、アフリカ研究および観光人類学を率いる研究者へと飛躍することを期待しています。また立命館大学で研究に励む院生の皆様、院生を支えている教職員の皆様にとって、八木さんの受賞が励みとなることを願っています。

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