立命館大学理工学部 設立80周年記念式典・講演会を開催

革新的な価値を創造し、教育・研究のさらなる発展を

 9月25日(火)、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)で、本学理工学部設立80周年記念式典・講演会を開催しました。
 記念式典で、吉田美喜夫学長は理工学部80年の歩みを振り返るとともに、「知の拠点としての大学が、技術とアイデアを組み合せ、革新的な価値を創造する重要性がますます高まっている。個性的・独創的な発想でさらに社会に貢献できるよう、教職員一同邁進したい」と述べました。
 続いて深川良一学部長の挨拶では、理工学部8学科の多様性に触れ、自発的な学び・知的好奇心を刺激する理工学部の教育を示しました。また、基礎研究の重要性に触れ、研究者の知的好奇心を起点とした自由活発な研究により、世界に通用する研究力強化を強調しました。

専門性を高め、世界でトップに

産総研理事長 中鉢良治氏
産総研理事長 中鉢良治氏
理工学部学部長 深川良一教授
理工学部学部長 深川良一教授

 その後、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研※)理事長の中鉢良治氏の記念講演「技術を社会へ」が開催され、中鉢氏は自身の学生時代から、ソニー株式会社取締役代表執行役社長を経て産総研に至るこれまでの豊富な経験を軸に、社会と産業の関わりについて講演。産業革命をはじめとする歴史の転換点に触れながら、技術革新がもたらした功罪を指摘した上で、心の琴線に触れるモノづくりの大切さを示しました。
 また、「文理共創」の概念に触れ、「文」と「理」がそれぞれ確固たる専門性を持った上で、専門性の高い人間同士が互いに語り合うことでイノベーションが生まれることを指摘し、学生時代に専門性を高めることの重要性を伝えました。「日本でトップに立つことではなく、世界でトップに立つことを目指して欲しい。牽制する文化ではなく、飛び出す文化が重要。仕掛ける時はしかけて欲しい」とマラソンに例えたエールを学生に送りました。
 講演を受け、森島朋三理事長は、中鉢氏の「文理共創」のご提案は様々な社会的課題の解となる重要性を持つものであり、産総研と立命館の今後のさらなる連携によって取り組みを進展させたいと謝意を示し、記念品を贈呈しました。

2030年の社会を見据えて

産総研関西センター所長 角口勝彦氏
産総研関西センター所長 角口勝彦氏
記念碑のデザイン・コンペティション受賞者
記念碑のデザイン・コンペティション受賞者

 その後、産総研関西センター所長の角口勝彦氏と、理工学部多羅間大輔准教授、中山良平准教授、岡田志麻准教授、李明香准教授の5名がパネリストとなり、「理工学部の今後の展開:多様な研究分野の協創が切り開く未来」と題してパネルディスカッションを開催しました。幅広い分野から気鋭の研究者の取り組みが紹介されました。
 最後に、学部生・院生を対象に理工学部が企画したプレゼンテーションとコンペティションの結果を発表し、14名の学生を表彰する授賞式が行われ、記念式典・講演会は幕を閉じました。

※国立研究開発法人産業技術総合研究所:日本最大級の公的研究機関として日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化や、革新的な技術シーズを事業化に繋げるための「橋渡し」機能に注力する独立行政法人。

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