2019.08.08 NEWS

本学から他大学へ譲渡した遺伝子組換え植物種子の紛失の回収に向けたこれまでの取り組み、ならびに、本事象の最終報告書の文部科学省への提出について

 2018年5 月中旬、本学びわこ・くさつキャンパスから横浜市立大学舞岡キャンパスへ郵送した「遺伝子組換え植物種子(シロイヌナズナ形質転換体種子)」が、送付に使用した郵便封筒の一部破損によって紛失した事故に関しましては、同年6 月に記者会見において社会の皆様へ事実関係をお知らせし、同年9月より大学ホームページにおきまして、種子の発見・回収に向けたお願い文書を掲出しております。

 皆様にご心配ご不安をお与えしておりますことを改めてお詫びいたします。
 本事象の発覚以来、本学は種子の発見と回収に努めてまいりましたが、今日まで発見・回収できておりません。
 なお、紛失した種子は、漏出防止措置を施した密封した容器に封入されておりました。また、同種子は、毒性タンパク質を含まないことから、人に対する健康被害はありません。動物が同種子から発芽した植物を食べた場合でも健康上の被害はありません。

 本学はこの事態を深く受けとめ、回収の取り組みとともに、2018年10月に文部科学省へ提出いたしました「中間報告書」に記載した再発防止策の具体化を進めて参りました。
 具体的には、以下の再発防止策を確定し、これらを本学組換えDNA実験安全管理規程を全面的に改正し、規定化いたしました。
① 「遺伝子組換え生物等の譲渡・提供・委託に関する手続きと運搬ルール」の制定
② 2019年度よりDNA実験に関する教育訓練の実施
③ 緊急時対応の通報連絡ルートの整備と責任体制の確立
④ 再発防止に係る安全主任者複数体制による安全管理体制の強化

 また、「中間報告書」の記載に基づき、遺伝子組換え植物の拡散防止に向けて5箇所でのモニタリング調査を本年4月に実施いたしましたが、本学が運搬した種子からの発芽・自生は発見されておりません。本学では、この植物モニタリングを2020年度、2021年度も実施し、実験結果を文部科学省へ報告いたします。

 本学では、8月2日、これらの内容を記載した「最終報告書」を文部科学省に提出いたしました。「最終報告書」の概要は以下のとおりとなります。
① 紛失事故の事実経過
② 本学の理工系実験研究の安全管理体制および組換えDNA実験の安全管理体制
③ 事故原因
④ 環境への影響
⑤ 2019年度モニタリング結果
⑥ 種子発見にむけた取り組みと再発防止策
⑦ 今後の対応
⑧ 資料その他

 本学では、二度とこのような事故を発生させぬよう、今後とも万全の安全対策を推進して参ります。

【本件に関するお問い合わせ先】
学校法人立命館 安全管理室  (077)599-4175

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