• 2020/11/19
  • 電磁波無線給電技術を応用し、直径4.5mmの極小ボタン型整流器モジュールボードを作製 ■日本の伝統工芸品とのコラボに期待■
  • 立命館大学広報課
  •  道関隆国(理工学部・教授)らの研究グループは、電磁波をエネルギー源とする電磁波無線給電の受電機構成として、直径4.5mmの極小ボタン型整流器モジュールボード(以下、モジュールボード)の作製に成功しました。この成果は、無線給電技術における世界最大の国際会議「The 2020 IEEE Wireless Power Transfer Conference」で、11月18日に発表いたしました。

     本研究グループは、2018年から電磁波無線給電に関する研究を進め、これまでにウエアラブルデバイス用の無線送電手法として、受電機との距離に応じて送電電力を制御する電力制御付き送電機の開発に成功しています。

     一般的に、金属アンテナを整流回路基板に接続するためにははんだ付けが必要ですが、これまでの技術では、アンテナ用の導電糸をはんだ付けしようとすると、燃えてしまいます。この問題を解決するために開発されたのが、今回のモジュールボードです。
     本モジュールボードには、メッキされたボタン穴が両サイドにあり、糸と基板を通常の縫い針で結ぶだけで電気的接続が可能となります。整流器、LED、マッチング回路から構成されるモジュールボードは、糸に沿って動かすことができるため、アンテナと整流回路のマッチングも容易になりました。
     これら2つの新しい技術により、誰でも簡単に無線給電のレクテナ(マイクロ波を直流電流に整流変換するアンテナ)を作ることができます。このレクテナを用いて、ミサンガや衣服、靴下などの刺繍、手ぬぐいやスカーフなどの装飾部分にLEDを取り付け、同時に点灯させることもできます。
     今回作製したモジュールボードは、今後、日本の伝統工芸品とのコラボレーションや、アパレル・エンターテイメント業界の展示企画等への活用が期待されます。

     プレスリリース全文は、以下をご覧ください。
  • プレスリリース全文

ページトップへ