アメリカン大学・立命館大学ジョイント・ディグリー・プログラム1期生がアメリカン大学での学びをスタート

2019.09.11 TOPICS

アメリカン大学・立命館大学ジョイント・ディグリー・プログラム1期生がアメリカン大学での学びをスタート

 立命館大学国際関係学部ジョイント・ディグリー・プログラム(以下、JDP)の学生が8月からアメリカン大学(米国ワシントンD.C.)での学びをスタートしました。
 2018年4月に開設されたJDPは、従来の交換留学制度とは全く異なり、国際関係学部とアメリカン大学School of International Service (SIS)が緊密に連携して、西洋型と日本などの非西洋型の双方の視点を備えた「グローバル国際関係学」を学ぶ共同のカリキュラムとして設計されています。
 SISは、国際関係学の学部・研究科としては全米で最大規模を誇り(3000名以上が在籍)、キャンパスには130以上の国・地域から留学生が集っています。外交専門誌「Foreign Policy Magazine」の「The top 25 IR programs for undergraduates, master's, and Ph.D.s.」(2019年4月現在) によると、SISは、学部で全米9位、大学院修士課程で同8位にそれぞれランクインしています。
 JDPは、本学とAUとの約30年に及ぶさまざまなレベルでの交流を踏まえて、設置されており、本学で学修を開始する学生(RU Home学生)とアメリカン大学で学修を開始する学生(AU Home 学生)が4年間、互いのキャンパスを2年ずつ行き来しながら共に世界最先端の国際関係学を学びます。
 このたび、1期生のRU Home学生がアメリカン大学での学びをスタートするに当たり、プロバン・ビビアン恵美さん、黒木豪さん、遠藤亮磨さん(いずれも2回生)に話を聞きました。

JDPを志願し、入学した理由を教えてください。

左から遠藤さん、プロバンさん、黒木さん
左から遠藤さん、プロバンさん、黒木さん

<プロバンさん>
 私がJDPを選んだ理由の1つには、父親が外国籍であることが挙げられます。シンガポールの日本人学校で学び、課外活動は現地の学校で行いました。大学を選ぶにあたり、日本と海外の両方で学びたいと考えました。
 その際、海外での学びは1年間では短く、現地の学生とともに学びたいという思いがありました。JDPでは2年間、アメリカで学ぶという点、そして、さまざまな背景を持つハイレベルな日本人学生や外国人学生とも学ぶという点が魅力でした。

<黒木さん>
 JDPを志願した理由は、英語で国際関係学、社会学を専門的に学びたかったからです。私は、小学校1年、2年はドイツのインターナショナル・スクールで過ごしました。敗戦国ドイツで過ごしたことから、中高時代は、外交や歴史に関心を持つようになり、大学選びに際しては、さまざまな背景を持つ人とともに、専門性の高い教育を受けたいと思うようになりました。入試相談会でJDPの先生の模擬授業を受けて、強い印象を受けたことが決め手となりました。

<遠藤さん>
 私は「パイオニア」になりたいという強い思いがあり、JDPを選びました。
 高校時代、親の勤務の関係で香港のインターナショナル・スクールで学んでいたとき、現地の学生が政治に関心を持っていることに驚きました。自分との意識の違いに強い印象を受けたことが、進学先に影響したと思っています。その頃から、平和や民主主義に関心を持ち始めました。
 高校3年の時、香港から帰国して立命館慶祥高校に入学、立命館大学から国際系プログラムをいくつか紹介されたなかで、自分で調べて、JDPに惹かれるようになりました。海外の大学で学ぶことも興味がありましたが、日本での就職のサポートが充実していることから、JDPに魅力を感じて入学しました。

立命館大学における約1年半の学びで、ご自身が成長したことや苦労したこと、感じていることなどを教えて下さい。

<プロバンさん>
 JDPは1年次からディベート、シミュレーションゲームなどの特徴のある授業が行われています。私は海外で学んでいたこともあり、こうした授業にも適応できましたが、アメリカン大学での学びに向けて英語能力を向上させる必要がありました。英語能力の向上にあたっては、授業時間以外でも面談やメールなどにより教員から手厚いサポートにも恵まれました。教員はレベルにあわせて指導を行ってくれました。

 自分を理解してくれる先生、応援してくれる先生、サポートしてくれる教員に出会ったことが大きな財産となりました。

<黒木さん>
 中高時代は日本の私立学校のインターナショナルコースに入っており、英語で授業を受けていたので、立命館大学の約1年半の学びはスムーズに適応し、楽しかったです。JDPでは、国際関係学科Global Studies専攻(※1)の国際学生とも一緒に授業を受け、学生同士でよい刺激を与えあっていました。文化、国籍など背景が異なる人たちの学びは、課題のレポート作成などで役に立ちました。JDPは自分が求めていた環境だったのだと思います。私は横浜出身であり、歴史のある京都で学び、理解を深められたこともよかったです。たとえば、尊敬している坂本龍馬のお墓に行ったり、寺社仏閣を巡ったりしました。

※1:国際関係学科Global Studies専攻は国際関係学を英語で4年間、学ぶ専攻。入学時に日本語能力を問わないことから、国際学生の比率が60%と高い。

<遠藤さん>
 インターナショナル・スクールで学んでいたときにも多数、文献を読み、授業では自分の意見を述べることが求められていました。大学では、多くの文献をしっかりと読んで理解したうえで、自分の意見を述べる必要があります。JDPでは、本当に多くの文献を読むことになり、日ごろから読書するようになりました。 こうした学びを英語で行う必要もあることから、英語スキルも向上しました。また、学びを通じて多様な視点を身に付けられるようにもなりました。

アメリカン大学での学びや生活について抱負を教えてください。また、将来のキャリアの希望も教えてください。

<プロバンさん>
 アメリカン大学に来て、オリエンテーションを受けたばかりですが、アメリカン大学の教職員のみなさんが自分たちを「サクラ・スカラーズ」(※JDP学生の愛称)として特別に、大事に扱ってくれています。私はこのことを心強く、うれしく思っています。また、私が入居するアメリカン大学の寮では2人1室となっていますが、留学生と米国人学生がペアになるということで楽しみにしています。
 キャリアとしては、どのような国でも自立して生きていけるような人になりたい。JDPで学んでいくことは必ず役立つと思っており、とりわけ、英語でディベートできる能力などを身につけることは大事と思っています。

<黒木さん>
 アメリカン大学の2年間、勉学に励むとともに、生活も楽しみたいと思っています。ワシントンD.C.は、米国の政治の中心であり、世界の中心的な役割を担う都市でもあります。
 キャリアについては、絞り込み過ぎず、JDPの学びを通じて知見を広げていき、ワシントンD.C.という地の利を活かしてインターンシップにも取り組みたいと思っています。これから学ぶことは、日本を含む世界で必ず役立つものと信じています。

<遠藤さん>
 アメリカン大学での学びは不安もありますが、がんばりたいと考えています。プライベートでは、サッカーチームに入部したり、博物館巡りもしたいと思っています。
 将来は、日本企業の国際競争力強化に貢献したいと思います。とりわけ、情報通信業界では、米国が最先端でもあることから、ここでも学びたいと思っています。

JDPに関心を持っている高校生や保護者の方にメッセージをお願いします。

<プロバンさん>
 入学生のレベルや意識は高く、授業のレベルの高さに苦労することもあります。
 一方で、国際関係学を学ぶ場所としては世界でもトップクラス、たくさんの知らない世界を自分の目と肌で感じながら4年後、全く違う自分になれるのをとっても楽しみに勉強しています。挑戦できるチャンスがある方はぜひ受験してみてください。

<黒木さん>
 このJDPは求められる英語力が他の国際系の学部より高いものの、国際関係はもちろん、国際政治、外交、歴史等の社会系学問をこれからの人生で追究していきたい人にとっては理想的な環境でもあります。
 この先進的なプログラムは各所からの注目が高く、卒業後の可能性は想像以上に広くなるものと思っています。国際関係学という学問を通じて、日本・海外を問わず、グローバルなフィールドで活躍・貢献していきたい方には強くこのJDPを勧めたいと思います。
 また、日本の伝統文化の中心地である京都、そして、米国政治及び国際社会の中心地の一つであるワシントンD.C.の両都市で学べることは、国際関係学の学びにとって理想的な環であり、また、学問だけで無く、文化的な関心も深く掘り下げることもできます。JDPを希望する人には、そうした名所を訪れたり、現地の学生との交流を楽しむことも忘れずに、自分が求める学問をこのプログラムで追究して下さい。

<遠藤さん>
 JDPの在籍は少人数ですが、日本と米国で二年ずつ共に学び、共に生活する仲間ができることから、より深い関係になれます!また、JDPでは多くの手厚いサポートを立命館大学側、アメリカン大学側の双方から受けられるのも非常に大きな利点です。学部レベルでは日本唯一のJDPに是非、挑戦してみてください。

 JDPでは、今後、国際社会や日米関係のリーダーシップを担う人材育成を進めていきます。

関連情報

NEXT

2019.09.10 NEWS

2020年4月入学立命館大学 大学院理工学研究科博士課程前期課程一般入学試験の出題ミスについて

ページトップへ