コスタリカでの生ごみ堆肥プロジェクトの際の、細川ひかりさんと現地の人々の集合写真

 2021年10月27日(水)、滋賀県彦根市の河瀬高校で、国際的な視野を含めた進路の選択や、異文化を理解し尊重することの大切さについて、細川ひかりさん(経営学部4回生)が、独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)での青年海外協力隊の活動経験をもとに講演を行いました。

 細川さんは、2019年4月から青年海外協力隊に所属し、2020年3月までコスタリカで環境問題の解決に取り組んでいました。
 今回の講演は、青年海外協力隊の元隊員がスピーカーとなり、国際協力の必要性について理解を深める「JICA国際協力出前講座」の一環で開催。細川さんからは、国民性の違いに戸惑いながらも、現地の人々と協力し合い、その思いや生活文化を尊重したやり方でプロジェクトを進めた話や、現地の高校生の間で流行していることなど、コスタリカを身近に感じることのできる話題も紹介されました。
 なお、細川さんは今回以外にも、滋賀県の公立中学校や大阪府の府立高校で、SDGsや異文化理解、国際協力などをテーマに複数回の講演を行っており、今後も大阪府の高校や大学で講演会を行う予定です。

滋賀県の中学校でSGDsをテーマに講演
滋賀県の中学校でSGDsをテーマに講演

 細川さんがコスタリカで活動するきっかけとなったのは、1回生のときに参加したPBL型学習プロジェクト「ミクロネシアRPGチャレンジ」でした。ミクロネシア連邦が抱える環境問題の解決策を考えるために結成された学生団体「natuRable」の一員として、毎年夏にミクロネシア連邦ポンペイ島に約2週間滞在。麗澤大学(千葉県)およびミクロネシア短期大学の学生と協働しながら、現地の小学校で環境教育活動を行いました。
 Project Based Learning:課題解決型学習

ごみの最終処分場(ミクロネシア)
ごみの最終処分場(ミクロネシア)
環境教育活動の様子
環境教育活動の様子

 プロジェクトを通じ、途上国の環境問題の解決には、教育だけでなく行政面の仕組みづくりも必要だと感じた細川さん。大学を休学し、2019年4月からJICAの青年海外協力隊としてコスタリカで活動を行いました。
 現地では、生ごみを処分する際の行政コストが大きいことに着目。市役所環境課に所属し、ワークショップや地域のイベントを開催するなど、生ごみ堆肥化のプロジェクトを進めました。

街のお祭りでコンポストの溶液を配布
街のお祭りでコンポストの溶液を配布
家庭用コンポストのワークショップ
家庭用コンポストのワークショップ

細川ひかりさん(経営学部4回生)コメント

 講演では、高校生のときに進路選択で非常に悩んだ経験や、海外の活動でうまくいかなかった経験なども含め、等身大の自分を、ありのままにお話しすることを大切にしました。また、実はさまざまな進路選択の道が開けているということもお伝えしたいと思っていました。今回の講演が、生徒のみなさんにとって、何かしらのきっかけになれば嬉しいです。
 また講演の際、生徒のみなさんからたくさんの質問をいただきました。「自分も負けずに頑張ろう」と良い刺激を受けることができたと同時に、自分が経験したことを、次の世代にしっかりと伝えていきたいと強く感じました。
 今後も国際協力の仕事に携わるため、目の前の仕事の先にいる人々の生活や思いを大切にしながら、「今、自分にできること」を誠実に取り組んでいきたいと思います。

NEXT

2021.12.09 NEWS

女子陸上競技部 山本亜美選手が小学校で特別授業を実施

ページトップへ