健康リーダー研修会

 湖南広域消防局西消防署内に併設されている草津市コミュニティ防災センターを会場に、感染症予防対策を十分に講じられた上で、笠縫東まちづくり協議会開催、健康リーダー研修会が開催されました。
 健康リーダー研修会は、草津市笠縫東学区住民の方々の健康維持・増進をはじめとして、認知症予防などあらゆる年代の体力増進を図ることを目的に年間を通じて数回開催されています。昨年度に引き続き、本学スポーツ健康科学部の教員2名が、12月、1月と講師を担当しました。

「認知症予防の食と運動」スポーツ健康科学部 村上晴香 教授

講義の様子
12月16日に行われた講義の様子。
脈拍を測る様子
自分で脈拍を測ります。
コグニサイズの様子
皆さんでコグニサイズを行いました。

 スポーツ健康科学部 村上晴香 教授による12月度の講義では、認知症はどのような症状をさすのか、加齢による物忘れと認知症の違いはどこが違うのか、認知症の中核症状や周辺症状から詳しくお伝えしました。
 認知症予防の食事として、魚・シーフードを少なくとも週1回程度摂取することにより、認知症発症リスクが低下する傾向が認められていることや、ビタミンB群、ビタミンDが多く含まれる食品も認知機能低下の抑制に関連する栄養素としてお知らせしました。どの食品も偏って摂取するのではなく、バランスよくいただくことが大切です。
 講義の後半は、コグニサイズ〔国立長寿医療研究センターが開発した運動と認知課題(計算・しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした運動のこと〕を皆さんで行いました。身体活動を増大させることで注意力、判断力の改善をもたらすことが分かっています。コグニサイズで認知機能を改善することができるよう、少しずつ取り組んでいきましょう。

「整形外科医による認知症予防のための運動」スポーツ健康科学部 篠原靖司 教授

講義の様子
1月13日に行われた講義の様子。
肩回し体操
椅子に座ってできる肩回しの体操。
肩甲骨体操
肩甲骨を意識して体操しました。

 医師でもあり、スポーツドクターでもあるスポーツ健康科学部 篠原靖司 教授による1月度の講義が開催されました。
 日本は平均寿命がどんどん延びてきましたが、健康寿命(元気で過ごせる状態)との乖離を縮めていくことが理想です。整形外科医の観点から、なぜ認知症予防に運動が大切なのかをお話しました。脳が正しく働くためには、脳に十分な血液が流れていることが重要であり、運動することによって全身の血流量改善が見込まれます。また、生活習慣病の予防としても、適度な運動が大切で、週に3回以上の運動が認知症リスクを低くすることもお伝えしました。
 講義中、「認知症気づきチェック」や、「7つのロコモチェック」、ロコモティブシンドローム(運動器症候群:手、足、腰など体の一部が動きにくくなる)を予防するための運動も皆さんと一緒に行いました。
 終わりに、運動継続のコツは「1.無理をしない。2.痛みがない程度に行う。3.毎日行える程度の回数、時間で。4.根気強く続ける」ことであり自分にあったトレーニングを見つけて、楽しみながら行いましょうと締めくくりました。

 「健康リーダー研修会」のような地域一体となって取り組んでおられる健康増進活動に今後も協力できればと思います。

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