株式会社チトセロボティクスが中小企業優秀新技術・新製品賞にて最優秀賞を受賞

第35回 中小企業優秀新技術・新製品賞
第35回 中小企業優秀新技術・新製品賞

 本学発ベンチャー企業の株式会社チトセロボティクス(東京都台東区)が、キャリブレーション不要で、0.02mmの超高精度制御ができるロボットプログラミングソフトウェア「crewbo studio」について、「第35回 中小企業優秀新技術・新製品賞」にて、ソフトウェア部門最優秀賞(中小企業基盤整備機構理事長賞)を受賞しました。

 公益財団法人りそな中小企業振興財団と日刊工業新聞社が共催する「中小企業優秀新技術・新製品賞」は、中小企業の技術開発を促進し、産業の発展に寄与することを目的として1988年から製品や技術・ソフトウエアを対象として表彰しています。

 「crewbo studio」はソフトウェア部門の最優秀賞である、中小企業基盤整備機構理事長賞を受賞しました。

受賞式の様子
授賞式の様子

crewbo studioについて

 「crewbo studio」は、20マイクロメートル精度のビジュアルフィードバック制御を、キャリブレーションされていないロボットとカメラで実現するロボット制御ソフトウェアです。
 従来の教示再生方式では、キャリブレーションとティーチング作業に大きな手間と負担がありました。また、柔軟物ワークの高精度位置決めや、AGVや台車搭載ロボットの高精度な手先位置姿勢制御は実現が困難でした。
 「crewbo studio」は、画像認識を始めとしたロボット外界の情報をもとに、制御コンピュータが毎秒約250回の高速周期でロボットに対して動作指令を行い、高精度で高速なロボット動作を実現します。キャリブレーションなしで、適当に置いた針の穴に糸を通すことも可能です。

西田亮介代表コメント

西田亮介代表
西田亮介代表

 この度、賞を頂戴できたこと誠に光栄に存じます。
ロボットは,人手不足の多くの作業現場での利用が期待されています。しかし、ロボットをシステムとして立ち上げるためには、多くの時間と手間がかかり、その結果ロボットの現場導入が阻害されてきました。そこで弊社では、ロボットシステムを容易に構築可能な技術開発を志し、カメラによる視覚情報を活用しつつもキャリブレーションの負担が全くないビジュアルフィードバック制御技術を確立しました。
 針の穴に糸を通すレベルの高精度作業やビジュアルフィードバック制御でありながら素早い高速動作を実装できる制御ソフトウェア「crewbo studio」はロボット未活用領域での自動化に貢献できます。我が国の労働人口減少課題に対して、ロボットは現場の生産性向上と人手不足解消の打開策です。
 従来のロボットには複雑過ぎる作業や人にとって単調な作業を自動化するためのソリューションとして現場のお役に立てるよう、引き続き技術開発に邁進いたします。

株式会社チトセロボティクス

 2018年3月1日に理工学部 ロボティクス学科 川村貞夫教授(現:立命館グローバル・イノベーション研究機構 機構長代理)と、同研究室卒業生の西田亮介さんや立花京さんらにより、国立研究開発法人科学技術振興機構「研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)」の支援を受け起業。ロボット技術により社会問題となっている食品・物流業界の人材不足解消・労働生産性の向上を目指し、開発を行っています。

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