留学、語学交流サービス、そして大阪・関西万博。走り続けた学生生活-藤田悠馬さん(経営学部4回生)
「異なる価値観を持つ人と関わり、新しい考え方を身につけたい-」そんな思いでイギリス・ヨーク大学へ留学した藤田悠馬さん(経営学部4回生)。「人生の転換期」と語る留学経験は、言語交流サービス「ガクセイEnglish」の立ち上げや「立命館大学万博学生委員会おおきに」の初代代表としての活動、卒業後の進路へと広がっていく。
幼い頃から行動力には自信があった藤田さんは、海外駐在を経験していた父親の影響で、日本語以外の言語が飛び交う環境で育った。立命館高校2年生次にシンガポールへ交換留学を経験。大学では「もっと広い世界を見てみたい」と長期留学に挑戦しようと考えていた。しかし、入学当初はコロナ禍の影響もあり長期留学への道は開かれておらず、悶々とした日々を過ごしていた。
2022年1月、夏の交換留学再開の吉報が届く。「ここで挑戦しないと後悔する」。以前から語学力向上のため、外国籍の方々が頻繁に利用するカフェでアルバイトをしながら、日本の伝統文化や生まれ育った京都の魅力を伝えてきた。努力の甲斐もあって留学のチャンスを勝ち取り、2022年9月からイギリス・ヨーク大学へ半年間の留学を行った。
イギリス留学中は、円安の影響を受けながらも、ホームステイで異文化を体験し、サークル活動で多くの仲間を得た。「この留学で全く違う価値観を持ち合わせた同い年の学生同士で対話を重ねることが刺激になり、海外で働いてみたい。留学は人生の転換期ですね」と強く思うようになった藤田さん。目まぐるしく変化する留学生活は、刺激的な日々だった。
また、海外で生活した経験をきっかけに、留学に行けずとも海外の学生と日本人の学生が交流できる機会を設けたいという思いが生まれ、留学中に現地で「ガクセイEnglish」という団体を設立した。オンライン上で海外の学生同士が1対1で交流し、互いの母国語を教え合うサービスやイベントを開いている。会員数は120人を超える。
さらに、大学が主体となって参画する来年の大阪・関西万博への出展を目的とした「万博学生委員会おおきに」という団体の初代代表となった藤田さん。「留学期間中にドバイ万博がありました。ドバイ万博の次は大阪・関西万博が開催されることは知っていましたが、留学から帰国後、大学が大阪・関西万博に関連するプログラムを開講していて。海外からの刺激を得る立場として留学に行ってましたが、それをむしろ日本から発信することができるのではないかと思い、応募しました。「万博学生委員会おおきに」では、「いばらき×立命館DAY」への出店や、大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーである中島さち子氏とのセッションなど、さまざまな機会を創出した。
卒業後は総合商社への就職が決まっている藤田さん。少し早いが、大学4年間を振り返ると「軸が定まった4年間だった」とほほ笑む。「人からの感謝であったり信頼っていうものが、自分の中で、1番大切だと感じました。将来は海外を舞台に誰かの役に立つ、社会に役立つことに挑戦したい」と意気込む。