教員紹介

地域研究学域

観光から近現代社会を楽しく深く探究する
キーワード :
イメージ、移動、観光地

神田 孝治教授

所属専攻:
地域観光学専攻
専門分野:
文化地理学、観光学
観光は、楽しさ、憧れ、夢、欲望といったものと密接に関係した現象です。他なる場所にこれらと結びついたイメージが投影されるなかで、観光客が生じ、観光地が創造されるのです。また、観光地という場所は、観光客をはじめとする多様な移動を通じて創り出され、そして変化し続けています。そこで私は、観光客の地理的な想像力や、様々な空間的移動に注目して、観光地が社会的にいかに創造されているのか、またそれがどのように変容しているのかを研究しています。こうした研究は、観光という楽しさと関わるテーマを取り扱いながら、近現代社会の文化的・空間的な特徴を多角的かつ深く探究するものとなっています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

みなさんは旅が好きでしょうか。これまであまり関心がなかった人も、是非、いろいろな場所へ出かけてみることをお勧めします。いつもとは違う場所に行くことは、新しく興味深い体験や発見を生じさせる契機となります。こうしたなかで知的好奇心が芽生えれば、皆さんはもう学問を楽しめる学生になっています。

COLUMN

ツーリズムから読み解く社会。 楽しみのための場所を問う楽しみ。

地域観光学専攻

神田 孝治

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地域研究学域

観光資源化のプロセスの研究
キーワード :
近代化遺産、産業観光

山本 理佳教授

所属専攻:
地域観光学専攻
専門分野:
文化地理学、景観論
産業施設、戦艦、廃墟、廃線跡、空き家…今やどんなものでも「観光資源」となりえる時代です。私は、あるモノが観光対象となっていくプロセスを研究していますが、とくに上記であげたような、無用の長物や嫌われモノが、観光の有用な対象となっていく過程はとても興味深いものです。たとえば廃墟は、負のイメージのノスタルジックな価値への転換や莫大な費用をかけた保存整備など、様々な社会的状況や地域社会の動きが絡みつつ、ようやく観光資源となります。そうした背景や要因を一つ一つ丁寧に追っていくこと、あるいはひも解いていくことが、社会や地域を知ることにつながります。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

大学は自分の世界を広げるチャンスがもらえるところです。ただチャンスは自分からつかんでいかなければ活かせません。色々な事に興味を持ち、是非積極的に動いてみて下さい。

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地域研究学域

そこはなぜその地名で呼ばれているのか
キーワード :
地名、地域社会、固有名、ことば

北西 諒介特任助教

専門分野:
人文地理学、地名学
地名は地域で共有され、受け継がれてきた社会的・文化的・歴史的な産物で、そのひとつひとつはその地域ならではの固有の存在として位置づけられます。そのような地名がどのようにして名付けられたのかという「ことば」としての起源を辿る探求は、長らく地名研究の主流を成すものとして取り組まれてきました。しかし同時に、「ことば」は受け継がれていくなかでその使われ方が変わっていくということも重要です。私の研究では、誰がどのようにして地名を使ってきたのか(あるいは使わなくなったのか)、その時々の地域社会の意思や背景を踏まえた分析を通して、地域と不可分の関係にある地名の機能や性質を解明しようとしています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

地理学の研究対象は多岐にわたりますが、その土台はあらゆるものを空間において捉えようとする視点にあると考えています。その意味で、空間の中で生きる私たちと密接に関わる学問分野です。高校までの地理に馴染みがない人や苦手意識がある人も、ぜひ一度触れてみてください。大学で地理を学ぶことで新たな発見があるかもしれません。

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地域研究学域

地図を通して貨物輸送の歴史を考える
キーワード :
貨物輸送、鉄道、トラック

森田 耕平特任助教

専門分野:
交通地理学、歴史地理学
国内の貨物輸送手段として、鉄道は約150年、トラックは約120年の歴史を有しています。かつては全国のほとんどの駅で貨物の取扱いが行われ、隣の町や村へ物を送る際にも鉄道が利用されました。近代以降の経済発展に重要な役割を果たした鉄道ですが、トラックの進出や産業構造の変化などによって、輸送量は大きく減少しました。私は貨物輸送の空間的な側面に関心があり、鉄道やトラックによる輸送が時代とともにどのように変化してきたのか、地図を活用した研究を進めています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

地理学の研究では、必要に応じて主題図を作成します。何を伝えたいのかを念頭に置きつつ、適切な縮尺や表現技法を検討し、わかりやすい図を描くことが大切です。地図を使って研究することの面白さをお伝えできればと思います。

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国際コミュニケーション学域

文学はなぜ「解らなさ」にこだわるのか
キーワード :
アメリカ文学、詩・散文、 文学と知

石川 まりあ准教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
19世紀アメリカ文学・文化、思想史、 文学形式
“The unknowable”をキーワードに、19世紀アメリカ文学を研究しています。科学発展により知識が拡大した時代に、むしろ「不可知なもの」の意義や成り立ちを追究していた作家たちに関心があります。フレデリック・ダグラス、エミリー・ディキンスン、スイシンファーなどは、宗教的な謎にくわえ、失われた証拠、奴隷制に奪われた知識、権力をあざむく秘密作りの技法など、生活に根ざした知の限界を描きました。解らなさを見つめることで、彼らはどんな人生の機微に触れたり、社会問題に迫ったり、新たな知のあり方を模索したりしたのか?そうした探究に、なぜ詩やミステリー、自伝など特定の文学形式が選ばれたのか?こちらも手探りで考えています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

人生がどんどん変わっても、一緒に連れて歩きたい本はありますか。私には『赤毛のアン』がそんな一冊です。子どものころ家の片隅で没頭した物語はなんとも離れがたく、引越しのたびに連れていきます。逆に留学に連れ出してくれたのは、ディキンスンという詩人でした。みなさんの大学生活も、良い道連れ(本も人も知識も)が増えていく時間になりますように。

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国際コミュニケーション学域

人はなぜ歌い、物語るのだろう? 
キーワード :
歌詞、物語、アメリカ文化

ウエルズ 恵子教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
アメリカ文学・文化、比較文学・文化
詩や歌詞、おとぎ話などを中心に読んで、ことば、人間社会について考えています。例えば、かつてのアメリカの黒人奴隷の歌はどうゴスペルソングやブルーズになり、あるいはラップになって現代に届いているのでしょう? 赤ずきんの話の中に性や暴力についてどんな真実が隠されているのでしょう? 世界中どこでも、歴史上のどの時代でも、人はいつも歌い、物語りをしてきました。私の研究は、人の心と日々の営みを【歌】や【物語】と関連させて考えます。聴いて、読んで、感じて、考え、広く調べ、自分の言葉で語り直して、私が発見した意味や感動をみなさんに伝えたいと思っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

わたしは、小さい時から詩が好きでした。大人になって、歌詞や物語の研究をしたら世界各地に友達ができました。コミュニケーションは、スキルばかりではありません。伝えたい話があること、話を聞きたい人がいること、一緒に歌える歌があることが大事。【歌】と【語り】を研究して、自分を見つめ、外の世界に楽しく自分を開いてみませんか。

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国際コミュニケーション学域

英語のルーツを探究し、中世英語英文学の魅力に迫る
キーワード :
英語のルーツ、中世英語ロマンス、アーサー王物語

岡本 広毅准教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
中世英語英文学、英語文化史
中世イングランドの言語と文学を研究しています。特に、中世アーサー王物語(『ガウェイン卿と緑の騎士』)を中心とする文学作品とその歴史的意義に関心をもっています。一方、中世の物語や神話伝承は、現代ファンタジー文学(『ホビット』や『指輪物語』など)の発展と密接に関係し、現代の大衆文化の一端を形成しています。イギリス文学・文化のルーツを学び通時的な知見を得ることによって、今日の英語文化をより深く理解することができるでしょう。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

高校時代に体験したオーストラリアでのホームステイをきっかけに英語に興味をもち、その後大学で言葉のルーツや英語圏文化の奥深さや多様性を学びました。大学は自分の興味関心のある事柄を深く追究できる場です。熱量十分に、そして最後まで自分の感性を信じて学び続けることが大切です。

COLUMN

世界中のファンタジー文化に影響を与えた英語と英語圏文化のルーツを探る

英語圏文化専攻

岡本 広毅

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国際コミュニケーション学域

太平洋からアメリカと日本を見てやろう
キーワード :
アメリカ、グローバルヒストリー

小川 真和子教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
アメリカ研究、アメリカ史
私はこれまで、太平洋を越えて国際的な平和運動や社会改良運動などに携わった日本人やアメリカ人の活動について研究してきました。 近年ではハワイへ渡った日本人水産業者や、それを取り巻くハワイ、日本、アメリカとの関連についてローカル、そしてグローバルな視点から探求しています。日本は周囲の海によっ て諸外国と隔てられた島国なのではなく、海によって世界とつながり交流してきた太平洋世界の一員と捉えています。またアメリカも太平洋の政治や経済、文化に強い影響を与えてきました。日本とアメリカの間に位置するハワイを定点観測地点として、日米関係を「海」から捉え直すというのが私の現在の研究テーマです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

自分の生き方について悩んでいる受験生へ。人とは何か、人生いかに生きるべきか、一緒に悩み、考えていきましょう。ここにはきっとあなたの居場所があります。

COLUMN

海を渡った日系移民の足跡をたどり、 日本とアメリカの未来について考える。

英語圏文化専攻

小川 真和子

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