生命科学研究科 松原翔吾さんが「日本学術振興会 育志賞」を受賞
このたび、生命科学研究科博士課程後期課程2回生の松原翔吾さんが「日本学術振興会 育志賞」を受賞しました。
「日本学術振興会 育志賞」は、上皇陛下からのお気持ちを受けて、2010年度に創立されました。同賞は、将来、日本の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕彰することで、その勉学および研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的としています。
受賞総数は毎年16人程度とされており、今回は大学長もしくは学会長の推薦を受けた175人の候補者の中から、松原さんを含む18人が選出されました。
松原さんの研究テーマは、光合成器官の一種である光合成アンテナがどのように形成されているかを解明することです。現在の技術では「生きた生物を生きたまま観察する」ことは難しいとされています。今回の研究では、光合成アンテナが成長していく過程を光を用いて人工的に再現し、それを観察することによって成長(形成)過程を解明する手法を確立しました。
本研究によって、エネルギー問題や環境問題や食糧問題の解決策となりうる光合成をさらに深く理解できるようになることが期待されます。
松原翔吾さんのコメント
基礎研究は評価される機会はほとんどないため、このように評価いただき、非常に名誉ある育志賞を受賞できたことは光栄に思っております。民秋均教授には、ご指導いただき大変感謝しています。
今後も誰も挑戦しなかったことや考えつかなかったことなど、チャレンジングな研究を行っていきたいと考えています。
指導教員・民秋均教授のコメント
無謀とも思えた研究を2年間で成し遂げたことには、指導教員として脱帽しています。育志賞受賞は、その成果が認められたようで、非常に嬉しく思います。これからの飛躍を大いに期待したいと思います。今後も野心を持ち続けながら、高い独創性と研究能力で常識を覆していってほしいと考えています。