絶滅寸前種「フジバカマ」の保全活動

 立命館大学衣笠キャンパスでは、京都府の絶滅寸前種に指定されている「フジバカマ(藤袴)」を増やす取り組みを進めています。

 秋の七草の一つ「フジバカマ」。夏の終わりから秋の始め頃、藤色の小さな花を扇状に咲かせます。日本書紀や万葉集、源氏物語にも登場し、古くから身近な山野草として日本人に愛されてきましたが、近年では自生に適した環境が少なくなり、絶滅寸前種となるまで数を減らしました。

 立命館大学では、2020年7月に、公益財団法人京都市都市緑化協会からフジバカマの原種の苗を衣笠キャンパスで受け入れ、学生や教職員、近隣住人と連携して育ててきました。

 2021年には京福電気鉄道およびボランティア団体「嵐電沿線協働緑化プロジェクト」と連携し、育てたフジバカマを嵐電の駅緑化にもつなげる取り組みをはじめました。
2021年5月22日(土)からは、衣笠キャンパスで育てたフジバカマに加え、活動に賛同いただいた「源氏藤袴の会」と「深草藤袴の会」から提供を受けたフジバカマで挿し芽を作り、育苗ポットで育ててきました。

 2021年7月3日(土)には、廃棄予定だった消防用ホースを再利用したプランターを活用し、学生・京福電気鉄道・地域住民と育てた挿し芽を71個のプランターに移し替える作業を行いました。
 今後、学生団体が水やりなどを行い、開花シーズンの9月~10月頃には、育ったフジバカマを嵐電の駅や衣笠キャンパス内に飾る予定です。もしかすると、海を越えて飛んでくる美しいチョウ「アサギマダラ」とフジバカマの共演が、秋の衣笠キャンパスで見られるかもしれません。

※絶滅寸前種のフジバカマの保全は、SDGsの目標15「生物多様性損失の阻止」達成を目指すとともに、地域連携で取り組むことがSDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を目指すものであることを認識し、取り組んでいます。

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2021.07.07 TOPICS

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