開催当日の様子

 2016年5月26日(木)、立命館大学衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにおいて、アメリカン大学教授で、現在立命館大学の客員教授を務めるアミタフ・アチャリア(Amitav Acharya)氏を招いたワークショップ(立命館グローバル・イノベーション研究機構、立命館大学大学院国際関係研究科など共催)が開催され、多くの方にご参加頂きました。
 ワークショップでは、まずアチャリア教授が“Asian Security Orders: Hegemony, Balancing or Security Pluralism?”というテーマで講演されました。アチャリア教授は、1990年代以降、ASEANがリードしてきたアジア地域の安全保障秩序が、中国の台頭や周辺海域における領土紛争によって、挑戦を受けているという認識を示しました。その上で、地域の安全を保つ新たなシステムとして、六つの要素(経済的相互依存、均衡、制度、規範、イデオロギーと国内政治)が有機的につながった‘Security Pluralism’を提唱されました。
 ワークショップの後半では、討論者を務められた明治大学大学院政治経済学研究科の伊藤剛教授から、アチャリア教授の発表に対しての質問やコメントがなされました。伊藤教授は、‘Security Pluralism’の前提となるアジア地域における中国の行動や意図に対して、アチャリア教授とは異なる見解を示した上で、地域の安定化に資する透明性の確保や制度をどのように形成・維持するのかについて、質問されました。
 ワークショップに参加した学生や研究者などの方々は、アチャリア教授や伊藤教授の議論に真剣に聞き入っていました。最後に、参加者から出された「(Security Pluralismの)エコシステムをどう維持するのか」などの質問に対し、アチャリア教授が回答し、盛大な拍手の中でワークショップは終了しました。
 なお、今回のワークショップは、立命館大学大学院国際関係研究科の授業「リサーチ・トレーニング」の一環として開催されました。

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