大学への入学を間近に控えた附属高校生たちが,高校での学びをシームレスに大学の学びへとつなげるために,大学の先生の前で探究的な学びの成果を発表する2種類のアワードが実施されました。理系学部進学予定者等を対象としたアワードは2018年度より実施され今年度で5回目であり,Global系4学部進学予定者を対象としたアワードは今年度初めて実施されました。

Global Research Award

2月16日(木)に衣笠キャンパスの以学館1号ホールにて「Global Research Award」が実施されました。立命館大学の国際関係学部,グローバル教養学部,経営学部国際経営学科と,立命館アジア太平洋大学に進学予定の附属校生とその学部の先生8名が集まり,附属校生たちの発表を見守りました。(立命館慶祥の生徒とAPUの教員はZoomで参加)
発表の内容は高校3年間の探究活動の成果をまとめた7分間のプレゼンテーションと,5分間の質疑応答。どちらも原則英語で行われました。その内容は在日外国人,性的マイノリティ,若年層の投票率など社会の問題に対して考察されたものでした。また冒頭には高校2年生による3分間の動画発表も行われました。
探究のテーマに合わせてそれぞれの学部から優秀賞(学部賞)が,また学部の枠を超えて最も評価が高かった組に最優秀賞が贈られました。各受賞者は以下の通りです。

国際関係学部賞:立命館宇治高校 Karin Iwanaga,Moemi Shimobuchi

「Equal education for foreign students in Japan」

グローバル教養学部賞:立命館宇治高校 Ayaka Kawasaki,Anzu Uemura

「A bridge between Laos and Japan」

経営学部賞:立命館宇治高校 Ami Uegaito

「New products made by reusing waste yarns and coffee beans bags」

APU賞:立命館宇治高校 Chihiro Itoyama,Taiki Nagai,Shoka Moriguchi

「Next GENE」

最優秀賞:立命館慶祥高校 Natsuka Kodama

「Stop Staying Seated ~ A Proposal for “Active School”」

表彰式の後にはグローバル教養学部の前川学部長から全体の講評をいただきました。
前川先生の講評:どの発表者も社会実装まで考えているところが素晴らしい。高校生ではなかなかそこまでできない。今後も大学での探究的な学びを続けていくうえで,「先行研究を突き詰めること」「答えの無い問いに取り組み続けること」「できるだけ客観性の高い仮の答えを出すこと」この3つを心がけてほしい。

課題研究アワード(理系)

2月20日(月)にはびわこ・くさつキャンパスのプリズムホールにて「課題研究アワード(理系)」が実施されました。立命館大学の理工学部,情報理工学部,生命科学部,薬学部,スポーツ健康科学部に進学予定の附属校生とその学部の先生17名が集まり,附属校生たちの発表を見守りました。(立命館慶祥の生徒はZoomで参加)
発表の内容は高校3年間の探究活動の成果をまとめた7分間のプレゼンテーションと,5分間の質疑応答です。その内容は視覚や嗅覚によるリラックス効果を調べたり,カニの識別方法を考えたりと非常に幅広い内容でした。またこの発表前には本選には選ばれませんでしたが,発想が豊か・ユニークな5組による3分間のショートピッチも行われました。
探究のテーマにあわせてそれぞれの学部から優秀賞(学部賞)が贈られました。優秀賞受賞者は以下の通りです。

理工学部賞:立命館守山高校 青山悠太郎さん,稲城大輔さん,袖岡圭一朗さん

「水車の設置方法による回転数の変化」

情報理工学部賞:立命館慶祥高校 水谷明慎さん

「ケースファンの大きさ・回転数などによる冷却性能への影響」

生命科学部賞:立命館高校 三宅佳乃さん,鈴木陽太さん

「周波数解析を用いた人の言葉を模せるインコと模せないインコの違い」

薬学部賞:立命館守山高校 大川瑞葵さん,谷河諒さん,辻萌々花さん

「薬草を用いた消毒液」

スポーツ健康科学部賞:立命館慶祥高校 齋藤大駆さん

「金管楽器と木管楽器の音色の違い ~波形と周波数を用いて~」

また情報理工学部賞の水谷さんは学部の枠を超えた最優秀賞にも選ばれました。

表彰式の後には生命科学部の若山学部長から全体の講評をいただきました。
若山先生の講評:自身の興味・関心からスタートした疑問点を,高校生らしい発想でうまく研究に取り組んでいた。探求を深めていくと自然と次の課題が現れてくるものだが,どの発表者も次の課題を認識できているところが心強く,今後を期待したい。学校の枠を超え,対面での交流により刺激しあえる機会としてこのアワードは大きな意味があった。

アワードを終えて

両アワードを通して附属校生たちは進学する学部の先生方と交流ができました。また同じ学部に進む同級生がどのような学びをしてきたのかを知ることもできました。今後この附属校生たちが立命館大学やアジア太平洋大学の学びの中心となっていってくれることでしょう。

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