「第8回滋賀テックプラングランプリ」にて、理工学部の山根 大輔 准教授・加古川 篤 准教授が受賞
本学は、株式会社リバネス(本社:東京都新宿区)が運営する、滋賀県内の理工系大学や第二創業を目指す企業などから、”モノづくり”や”水・環境”等の分野に関連したビジネスシーズを発掘し、事業化に向けたハンズオン支援をする「滋賀テックプランター」に参画しています。 2023年7月29日(土)に実施された第8回滋賀テックプラングランプリは、科学技術や情熱をもって滋賀県から世界を変えようとする研究チームを発掘・育成することを目的として滋賀テックプランターによって開催されており、今回理工学部の山根 大輔准教授が「エレクトレットの“ふりかけ”で拓く次世代MEMS」、同学部の加古川 篤准教授が「管内点検装置による下水道インフラDX」と題した発表を行い、見事受賞につながりました。
山根 大輔 准教授
加古川 篤 准教授
研究内容
【山根 大輔 准教授】
テーマ:エレクトレットの“ふりかけ”で拓く次世代MEMS
MEMS(微小電気機械システム)素子にエレクトレット(電荷を半永久保持する誘電体)をあたかも“ふりかけ”のようにまぶす我々の独自技術を用いることで、MEMSセンサの性能向上や自己給電機能付与が可能です。これにより、環境や社会の様々な変化に柔軟に対応できる「レジリエント」な社会の実現を目指します。
【加古川 篤 准教授】
テーマ:管内点検装置による下水道インフラDX
本テーマでは、内径100ミリ以下の下水道管内を走行可能なロボットを用いてカメラ映像や管路線形情報の巨大データベースを構築し、次世代の下水道インフラ管理ネットワークの実現を目指すと共に、他の配管インフラへの展開を試みます。
コメント
【山根 大輔 准教授】
このたび、チーム「エスメムス」代表の山根が、滋賀発成長産業発掘・育成コンソーシアムが運営する「滋賀テックプランター」で「京セラ賞」を受賞しました。
受賞に関する成果に携わった学生・共同研究者の皆さまには、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
我々「エスメムス」は、人や移動体、ロボット、インフラ等に設置するマイクロ・ナノメートル寸法の超微小センサについて、独自の半導体プロセス技術を用いて、センサ高性能化を進めています。今回の受賞を励みに、より一層研究・開発に邁進する所存です。
※ チーム「エスメムス」
代表:山根大輔(立命館大学 准教授)、副代表:田中有弥(群馬大学 准教授)
我々のビジョンは「あらゆるモノにセンサを」、テーマは「エレクトレットのふりかける技術で拓く次世代MEMS」です。今後の到来が予想される「あらゆるモノへ超微小センサを搭載して環境変化に自律的に対応する社会」に対して、センサ技術で貢献します。
【加古川 篤 准教授】
この度、第8回滋賀テックプラングランプリにて下水道圧送管点検ロボットの取り組みを紹介し、企業賞「フォーカスシステムズ賞」を頂きました。 大変光栄で有り難い賞をいただけたことに感謝の気持ちを表したいと同時に、この活動はスタート地点に立ったばかりで、ようやく実証実験を開始したところですので、今後より一層努力が必要だと感じております。
たくさんの要素で構成されるロボットを使って社会課題を解決しようとする取り組みは大変骨が折れるものです。 特に、「下水道」の現場は過酷な環境であり、人材の確保が困難であります。 しかし、そうやって放置されていると、いつまで経っても社会課題は解決されません。 このような環境で作業ができるロボットやそれを利用した新たな社会像の模索・実現を目指して引き続き研究開発活動に邁進して参ります。
最後に、実証実験にご協力いただいている草津市役所上下水道施設課管理係や大五産業株式会社下水管路事業部の皆さまにこの場を借りて心より感謝申し上げます。
関連情報
※ 滋賀発成長産業発掘・育成コンソーシアム
滋賀県内の大学・企業・金融機関と共に、科学技術や情熱をもって滋賀県から世界を変えようとするチームを発掘・育成するエコシステムの構築を目指すものです。