国連大学 マルワラ学長が特別講演
11月20日(月)、国連大学 チリツィ・マルワラ学長(国際連合事務次長)が衣笠キャンパスに来学。「AI and International Relations」と題し、学生・生徒・教職員約120人を前に特別講演されました。
国連大学は国際連合の機関の一つであり、12カ国に13の研究所・プログラムで構成。国際連合の他機関や委員会などと緊密な連携を図りながら、①平和とガバナンス、②世界の社会経済的開発、インクルージョン、③環境、気候とエネルギー、といった3つのテーマを中心に国際社会が直面するさまざまな課題解決にむけた教育・研究活動を行っています。マルワラ学長は人工知能(AI)の研究者であり、ヨハネスブルグ大学(南アフリカ)で副学長兼第一校長などを歴任、2023年3月に国連大学の第7代学長に就任されました。
今回、元国際連合事務次長であり、アフガニスタン・パキスタン支援担当特命全権大使なども歴任した山本忠通客員教授が担当する授業の特別スピーカーとして招聘。当日は、受講生だけでなく、多くの大学院生や他学部の学生、教職員も聴講しました。
マルワラ学長は特別講演で、AIは社会課題の解決策や国際関係の構築に向けて積極的な活用が期待される一方で、倫理や人権などについての配慮を常に忘れてはならないと話されました。公共の安全とAIの倫理的な活用のためには、イノベーションと規制との間の適切なバランスを常に模索し続け、AIシステムにおける公平性、透明性、説明責任を確保することが重要であると説明されました。
質疑応答パートでは、多くの学生らが質問。マルワラ学長は、その一つひとつに丁寧に答えてくださいました。
講演後には、今年9月にリニューアルオープンした立命館大学国際平和ミュージアムを見学。国際平和ミュージアムは「平和と民主主義」を教学理念に掲げる本学が、その理念を体現し、大学の社会的責任として平和創造の主体者を育むために、世界で初めて大学が設置した総合的な平和博物館です。君島東彦国際平和ミュージアム館長から、本学が国際平和ミュージアムを開館した経緯や展示品について紹介。マルワラ学長は君島館長からの説明に熱心に耳を傾けられながら、展示品やパネルの説明に見入っておられました。