草津市の笠縫東学区まちづくり協議会では、疾病予防、介護予防のためにあらゆる年代の体力増進をはかり、健康で長生きできるまちづくりを推進されています。今年度も住民のみなさまの健康意識の向上と健康づくり実践のために、「健康寿命をのばす」をテーマとした健康づくり研修会が連続講座として開催されました。
そのうち12月と1月の2回の講座を、本学スポーツ健康科学部の教員2名が担当いたしました。

「ロコモティブシンドローム(寝たきり)予防のための運動」 スポーツ健康科学部 長谷川 夏輝助教

みんなでロコモ度を確認
ロコモ予防運動

2024年12月6日(金)、草津市コミュニティ防災センターで行われた笠縫東学区まちづくり協議会 健康づくり研修会では、長谷川夏輝 助教が講師を担当しました。
ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)とは、運動器の障害により移動機能の低下した状態をさします。筋力が低下することで関節や骨への負担が増加し身体活動が低下、運動量も不足していき、さらに筋力が低下するという流れで、どこか一つの機能が悪くなると、負のスパイラルに陥ってしまうそうです。
そうした負の連鎖に陥らないためには、日ごろの生活で体を動かし、適度な負担をかけていくことが大切で、ほぼ毎日運動する50歳の人は、運動習慣のない30歳の人より体力が高いとのこと。
長谷川先生から「運動は年齢の壁を越えられます」という心強いエールが送られました。
後半はロコモの検査を実際に行い、みんなでロコモ度を確認し、そのあとはロコモ予防のための運動をみんなで体験しました。配布された資料には予防運動についても掲載されていますので、ぜひご自宅で続けていただきたいと思います。

「整形外科医による認知症予防のための運動」スポーツ健康科学部 篠原靖司教授

篠原教授の講演
学生による運動指導
座ったままでできるので安全です

医師でもあり、スポーツドクターでもある篠原靖司教授による研修会は、2025年1月17日(金)に開催されました。
  健康寿命とは「心身ともに自立した活動的状態で生存できる期間」、つまり支援を必要とせず一人で生き生きと過ごせる期間のことです。例えば日本人の男性の平均寿命は80.9歳なのに対し、健康寿命は72.1歳。およそ8.8歳の開きがあります。この開きを少しでも縮めるために必要な運動について、整形外科医の観点からお話ししていただきました。
運動は全身の血流量が改善するため、脳へ十分の血液が流れ、認知症予防になります。アルツハイマー型認知症でも週に3回以上の運動でリスクが低くなり、負荷が強すぎない適度な有酸素運動や筋力トレーニングが効果的とのことでした。
 篠原先生のお話しの後には、先生の研究室に在籍する学生による運動指導が行われ、学生が考えた認知症予防に最適な運動を、実際に体験してもらいました。年齢や体調に応じた運動の強度について、正しいフォームなど、参加者さんの様子を確認しながら指導を行い、学生にとっても学びの多い一日となりました。

  「健康づくり研修会」のような地域の健康増進活動に、今後も積極的に協力できればと思います。

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