スポーツ健康科学部による「世界レベルのアスリートを育てるGATプログラムに関するセミナー」を開催

 8月3日、立命館東京キャンパスにて、スポーツ健康科学部が、米国公認アスレティックトレーナーを養成するプログラム(GATプログラム)に関するセミナーを実施しました。スピーカーは、伊坂忠夫・スポーツ健康科学部・学部長、祐伯敦史・スポーツ健康科学部准教授、本学経済学部卒業し、現在は日本ラグビーフットボール協会で女子7人制ラグビー日本代表(サクラセブンズ)のコンディショニングコーディネーターの平井晴子氏が務めました。

 アスレティックトレーナーとは、選手が健康な状態で競技に取り組むことができるようにサポートする、もっとも選手に近いスポーツ医療チームの一員であり、科学的根拠に基づき、戦略的アプローチを駆使して、怪我の予防や危機管理、応急処置や治療、リハビリテーションなど、包括的に選手のコンディションを把握しサポートする準医療従事者です。

 スポーツを巡っては、アスリートの支援、スポーツ振興及びそれを通じた地域社会等への貢献、そして安全管理の徹底が課題として挙げられています。特に安全管理は現在日本版NCAA構想を皮切りに、競技の安全性の確保を強化する動きがあり、そのためにな国内外で活躍するアスレティックトレーナーの育成が急務となっています。

 GATプログラムは、全米アスレティックトレーナー協会資格認定委員会によって認定されたアスレティックトレーナー資格「ATC(Athletic Trainer Certified)」の受験資格を取得するための体系的な留学プログラムです。特徴は、通常の米国大学院留学の場合(約6年)よりも短期間(約5年)で修士号が取得可能な点や、本学在学中にESU大学院進学に必要な科目の履修が可能であること、さらに、学生を包括的に支援することを目的とした「GAT STEP-Up コース」を実施している点が挙げられます。
 さらに、GATプログラムを利用する場合は、通常の大学院入学の場合に比べ留学期間も留学費用も抑えることができます。特に留学費用は、米国留学は州内学生と比べ通常2~3倍の学費設定ですが、GATプログラムだと州内学生の1.5倍という設定です。

 平井晴子氏は、2013年より女子7人制ラグビーのヘッドアスレティックトレーナーとして年間250日以上の合宿や海外遠征に帯同し、障害予防や日々のコンディショニングに注力されています。アスレティックトレーナーは、アスリートを取り巻く監督、コーチ、チームドクター、栄養士、理学療法士などの専門課を交通整理する役割があるとし、「すべてはチームの勝利のため」と語りました。さらに、「国内でもATCについて学べるのは素晴らしいことで、私の(在学していた)頃にはなかったプログラムなので、今の学生はうらましいです」と述べました。
 また、伊坂忠夫・スポーツ健康科学部・学部長は「グローバルスタンダードとして、国内外で活躍するアスレティックトレーナーがさらに増えることを期待したい」と意気込みを述べました。

会場の様子
会場の様子
左から祐伯准教授、伊坂教授、平井氏
左から祐伯准教授、伊坂教授、平井氏

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