インドネシア国家開発企画庁(BAPPENAS)職員に対する研修を実施

 立命館大学は2009年度よりインドネシアの政府機関である国家開発企画庁(BAPPENAS)からの要請を受け、インドネシアの将来を担う人材の育成を目的とした研修を実施してきました。本研修ではBAPPENASが今後強化したいと考えているテーマ・領域に対し、立命館大学の文系・理系の枠を超えた研究所・研究センターの教員が協同し、講義・グループワーク・企業見学等を組み合わせたカスタムプログラムを提供しています。このプログラムはBAPPENASのニーズに的確に応えられているとの高い評価を得ており、立命館大学での研修も10年目を迎えました。

高速道路工事現場の視察
高速道路工事現場の視察
最終報告会の様子
最終報告会の様子

 今回は2018年11月12日(月)から23日(金)にかけ、BAPPENASの機関としての能力向上を目的とし「デジタル技術の発展に対応する国家開発企画機関の能力強化」をテーマに研修を実施しました。
 本研修にはインドネシアの将来を担う局長・課長クラスのBAPPENAS職員24名が参加しました。1週目は立命館大学大阪いばらきキャンパスにて本学教員や茨木市職員による講義を受講し、2週目は奈良、大阪、愛知、神奈川にて日本の最先端の工場、環境に配慮した工事現場の視察に加え、日本の産業振興施策に関する説明を受けました。
 研修団の団長であるTeguh Sambodo氏は「日本ではIT技術などを産業界の発展のためだけでなく、社会のため、人々の生活向上のためになるかという視点を持ちながら事業化を進めていることが印象的でした。インドネシアでは経済発展や効率化を重視しており、今後『社会全体の利益』という視点を国家開発の政策に取り入れることを考えていきたい」と述べられました。
 最終日は研修員によるプレゼンテーションが実施され、今回の研修で学んだことを今後インドネシアでどのように展開していくか、各グループから提案がなされました。当日はインドネシア本国からBAPPENASの事務次官も参加し、インドネシアの未来について積極的な議論が展開されました。立命館大学では、国際社会の発展に寄与するため、国際協力・国際貢献を学園の重要な柱の一つとしており、今後も積極的に推進していきます。

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