秋葉剛男外務事務次官が登壇 国際関係学部創設30周年記念式典・学術シンポジウム 「世界の変容、国際関係学の針路」を開催
12月8日(土)、立命館大学衣笠キャンパスで、国際関係学部創設30周年記念式典・学術シンポジウムを開催しました。式典には秋葉剛男・外務事務次官をはじめ、国内外から来賓、関係者約400人が出席し、これまでの歩みを振り返ると共に節目の日を祝いました。
記念式典開会にあたり、吉田美喜夫・立命館大学長が挨拶を行い、1988年に国際関係学部を西日本初の国際系学部として開設、それを契機として、海外の大学との連携が進展し、オーストラリア国立大学(ANU)とのデュアル・ディグリー(学部共同学位)によるグローバル教養学部の開設などグローバルな教育環境整備に尽力してきたことを紹介しました。
秋葉外務事務次官は祝辞において、2007年4月、中国の温家宝首相(当時)が本学を訪問されたことに触れられて、『四庫全書』が寄贈された歴史的場面に中国課長として立ち会われたエピソードを紹介されました。その上で、「国際関係学部は、これまでにない取り組みや新しいプログラムの開設など常に進化を続け、卒業生の多くが国内外で活躍している。今後も国際交流を深め、国際関係を学ぶなかで、国際社会の秩序をどのように構築すべきかという視点を常に持って学生生活を送ってほしい」と述べられました。
ジョイント・ディグリー・プログラムを国際関係学部と共同で展開するアメリカン大学のクリスティン・チン国際学部長からのビデオメッセージに続き、君島東彦・国際関係学部長は「国際関係学部は立命館の学問・教育の原点ともいえる西園寺公望の国際協調主義の理念に立脚して、日本の国際関係学を切り拓くべく自己変革を続けている。今後も越境する勇気、人類社会の一員として連帯感と責任感を備えた卒業生を社会に送り出していきたい」と、謝辞を述べました。
その後、学術シンポジウム「世界の変容、国際関係学の針路」において、秋葉事務次官と薮中三十二・本学客員教授(2008年~2010年外務事務次官)による新旧次官対談、クレア・チュレン・ショーランダー オタワ大学副学長(研究担当)、石田淳・東京大学大学院総合文化研究科長・教養学部長による講演、ショーランダー教授・石田教授・薮中客員教授によるディスカッションを行いました。
最後に森島朋三・立命館理事長から、立命館が改革をスタートした大きなテーマのひとつが国際関係学部の開設であったことを紹介し、「これからの世界・時代・日本の在り様・私たちの生き方に貢献できる学部として、人材の育成に尽力したい」との決意を述べ、幕を閉じました。