EdoMirai Food System Design Labがオースティンで未来の食イベントを実施

2019.04.01 TOPICS

EdoMirai Food System Design Labがオースティンで未来の食イベントを実施

2019年3月13日、食マネジメント学部の鎌谷かおる准教授・野中朋美准教授が立ち上げた「EdoMirai Food System Design Lab」が、米国テキサス州オースティンで毎年3月に行われる世界最大級のスタートアップイベントサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)の開催期間中に、「The Kitchen Hackerʻs Guide to the Food Galaxy in SXSW」イベントを共催しました。

 政府は、「フードロス」削減が持続可能な開発目標(SDGs)として「30年までに小売り・消費レベルで世界全体の1人当たりの食品廃棄を半減させる」につながるため、積極的に推進を進めています。最近では、フードロスを解決するフードテック企業が次々と登場し、「食のシェアリングエコノミー」とも呼べる、フードロスという大きな社会問題を解消するために運営されているアプリが生まれています。今後は、分かりやすいソーシャルインパクトもフードテックのサービスとして注目を集めていくだろうが、自国の産業や文化をどのように浸透させ、多くの人に伝え、喜んでもらえるかという観点でのフードテックはどのような役割を果たしているのでしょうか。

イベント会場
イベント会場

 イベントでは「EdoMirai Food System Design Lab」が未来の食のあり方として、江戸から学ぶサステナビリティ「Edo Sustainability:もったいないからちょうどいい」を世界にむけて発信。食マネジメント学部1回生の黒坂ヒカルさん、立石綾さん、長谷川千尋さんも「SXSWに来た理由:わたしが目指す食の未来」についてのプレゼンテーションを実施しました。

食マネジメント学部の野中朋美准教授(左)、鎌谷かおる准教授(右)
食マネジメント学部の野中朋美准教授(左)、鎌谷かおる准教授(右)

フードテックの可能性について、野中朋美准教授のコメント
 食べることは人間の根源的な行為であり生活や文化と切り離せません。必要な栄養を摂取するという機能面に留まらず、どんな場面で誰とどのように食べるか、これら全体が人間の代謝系(健康)や気持ちに影響する相互作用があるのが面白さであり難しさです。これまでも食の歴史は、技術や文化の発展とともに進んできました。食のサステナビリティへの課題を抱える今、未来の食としてわたしたちは何を選ぶのか、どう生きたいか、どんな未来を拓いていくか。フードテックは、食の未来デザインを実現するたくさんの可能性を持っていると、SXSWでの経験を通じて改めて強く感じました。地域で根付いてきた食の歴史や食文化を発掘し、歴史学・システム学の見地から価値あるデータに変換・活用することで、未来デザインにつなげていく。江戸時代にはたくさんの書物・古文書(こもんじょ)・浮世絵などが書かれていました。たとえば、料理書を紐解いてみると、過去のレシピや食材、当時の食環境が読み解けます。サステナビリティが求められる今だからこそできるMultidisciplinaryな「食」研究を。わたしたちのラボでは、歴史を紐解きながら、食を起点に未来システムデザインを研究していきます。

写真:
集合写真家 武市 真拓
https://sshonpo.com/

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