10分間のインターバル運動で、小学生の脳機能が向上することを発見
このたび、鳥取伸彬(スポーツ健康科学部・博士課程後期課程、日本学術振興会特別研究員DC1)、藤田聡(スポーツ健康科学部・教授)らのグループが、10分間の高強度インターバル運動(HIIT)によって、持久力だけでなく、脳機能の一つであり学力にも関係する実行機能が向上することを始めて明らかにしました。この研究成果は、International Journal of Environmental Research and Public Health(オンライン版)に10月26日に掲載されました。
実行機能とは、「目的のある課題に対して効果的に成し遂げるための心的プロセス」のことをあらわし、生活の質(QOL)や仕事効率、学業成績に関連する脳機能の1つです。また、Society5.0で求められている新たな価値創造や課題解決に必要な脳機能ともいわれています。
本研究では、小学生が10分間のHIITを週3回、4週間行うことで持久力(20mシャトルラン)や筋持久力(上体起こし)だけでなく、実行機能の1つであるワーキングメモリが向上することが明らかとなりました。ワーキングメモリの向上は、QOLの向上や、算数の計算能力や国語の読解力などの向上につながる可能性があり、道具を使わずに行える運動であるため、小学校や家庭でも簡単に実施できます。