「違う国の学生ともっと話したい。でも、きっかけが見つからない。」という壁を越える。

「SUP! Language Exchange Program」を運営する学生コーディネーター
2015年度後期・木曜5限のセッションに参加した皆さん
左:常塚 千秋さん(経営学部2回生) 右:SAGNE Aurelie Aida Elianeさん(経営学部 短期留学生)

 「学びの立命館モデル」が提唱する「境界を超えて学ぶ」、そして「ともに学ぶ」ことに、学生が中心になって取り組んでいる授業外の言語プログラムがあります。

 「SUP! Language Exchange Program」は、言語パートナーと1対1のペアになり、自分の「学びたい言語」を相手から教えてもらい、自分が「教えることができる言語」を相手に教えるという、言語の交換学習(学び合い、教え合い)ができるプログラムです。

 今回は、2015年度後期にOICでプログラムに参加した皆さんにインタビューをしました。


―グループだとなかなか話す勇気がなくて発言を控えてしまうタイプなので、1対1で話せるというのが良かったです。―

 立命館大学には、違う国の学生同士が交流できる様々な機会がありますが、グループでの交流だと話すタイミングが難しかったりして、どうしても積極的に話せないという人もいるかもしれません。「グループだとなかなか話す勇気がない」という常塚さんも、そういうタイプでした。このプログラムに参加して「最初は緊張していてあまりしゃべれなかったのですが、慣れていくうちに話せるようになりました。」と語ります。このプログラムでは、1対1の学習が基本なので、自分のタイミングで相手と話せること、そして、毎週同じパートナーと会って話すことで、ますますリラックスして話せるようになるようです。


―「言語を教え合うこと」は、友達になるための「最高の口実」です。―

 「いくら違う国の学生と友達になりたいからと言っても、キャンパス内で突然しゃべりかけに行くのもおかしいですし、『ねぇ、今から私と一緒に英語しゃべらない?』と唐突に誘えば友達ができるというものではありません。やはり、お互いに話さなければならない言い訳になるようなきっかけ、何かしらの『口実』が必要なんです。その点、このプログラムは最高の『口実』になります。このプログラムをきっかけに、お互いに学び合う『言語パートナー』という特別な友達関係を築くことができました。」(SAGNEさん)

教わるのは自分だけじゃない。だから何でも言い合える。

左:YAO Yi Liさん(経営学部3回生) 右:柴田 謙真さん(政策科学部4回生)

―このプログラムなら、やりたいことが全部できると思いました。―

 柴田さんは、就職先が決まってから、以前学んだことがあった中国語を、将来のためにもう一度勉強したいと思い、このプログラムに参加しました。「最初は全然通じなかったんですよ。中国語は声調の違いもありますし。すごくショックでした。だから、パートナーからは、最初は発音を中心に教えてもらいました。このプログラムでは、90分間フルで1対1で話すことができるのがよかったです。」(柴田さん)

 「グループだと自分がしゃべれないことがありますが、1対1だと自分もしゃべらないといけないのでスピーキングが上達しました。それに、自分のペースでゆっくり話せるのがよかったです。このプログラムなら、パートナーにやりたいことを伝えることができる。自分のやりたいことが全部できると思いました。」(YAOさん)

 「SUP! Language Exchange Program」では、教わるのは自分だけじゃない。相手から教わる代わりに、自分も相手に教えます。だからこそ、パートナーと対等に、やりたいことを遠慮せずに言い合い、気になることも気軽に尋ねながら学び合うことができます。

違う国の学生と1対1で語り合い、文化や言語を超えた友情を育む。

清水 尭侑さん(経営学部3回生)
WANG Yuanyuanさん(経営学部1回生)

―お互いが日本人や中国人として感じていることを自由に話せる場所でもありました。―

 今回、WANGさんは中国語を教え、パートナーの清水さんは代わりにWANGさんに英語を教えました。「日本の学生と1対1できちんと話すのはこれが初めてでした。同じ授業を受けている日本の学生とは、授業に関して話すことはありますが、このプログラムを通して、初めて自分が考えていることを何でも話すことができたと思います。」(WANGさん)

 きっかけは「言語をもっと学びたい」という気持ちから。プログラムに参加して、パートナーと1対1で話していく中で、言語、文化、国を越えた友情が芽生えていました。

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