理工学部 大窪健之教授

 このたび「国際記念物遺跡会議」にて理事選挙が行われ、理工学部の大窪健之教授が理事に就任されました。

 「国際記念物遺跡会議(ICOMOS:International Council on Monuments and Sites)」は、ユネスコのヴェネツィア憲章に基づき設置された記念物および遺跡の保護や保存に関わる専門家の国際的な非政府組織で、1965年設立されたユネスコの諮問機関です。現在107か国を超える国々に国内委員会があり、大窪教授は日本イコモス国内委員会より指名を受け選挙期間を経て、国際イコモス総会での投票にて理事の就任が決定されました。日本からの選出は一人だけであり、またアジアの代表でもあります。

 大窪教授は2008年からグローバルCOEプログラムの拠点リーダーとして、2013年度からは歴史都市防災研究所の所長として、土岐憲三名誉所長が切り開いた文化遺産防災学の研究を展開してきました。歴史都市防災研究所では、先人から受け継いだ文化遺産とこれを取り巻く歴史都市の文化的価値を維持しながら、人命とともに災害の脅威から守り、次世代へと受け渡していくことを目標としています。この目標へ向けて、総合大学立命館ならではの文理融合による実践的な研究活動と、ユネスコチェア・プログラムとして世界で唯一認定されているテーマ「文化遺産と危機管理」に沿った国際研修等による学内外への教育活動を実践してこられました。今回の国際イコモス理事就任は、これらの蓄積と国際イコモスへの日本の先人たちの長年の貢献が評価されたものと考えられます。
 国際イコモスという国際機関に貢献することを通して、災害大国日本の歴史都市防災を世界遺産のフィールドに展開する等、更なるご活躍と研究の発展が期待されます。

理工学部 大窪健之教授
理工学部 大窪健之教授

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