「健康寿命を延ばす運動と栄養」~笠縫東まちづくり協議会健康リーダー研修会~
健康リーダー研修会
湖南広域消防署内に併設されている草津市コミュニティ防災センターを会場に、感染症予防対策を十分留意された上で、笠縫東まちづくり協議会開催、リーダー研究会が開催されました。
「健康寿命を延ばす運動と栄養」をテーマに、スポーツ健康科学部 橋本 健志 教授が、1月度の講師を担当いたしました。
健康寿命(心身ともに自立し、健康的に生活を送ることのできる期間)を延ばすことを、だれもが望んでいます。運動で筋機能を維持・向上していくことや、肥満を防止していくことが、認知機能を高めることにもつながっており、そのためにどのような運動をすればよいか、また、より良い効果が得られる食品についても、わかりやすくお伝えしました。
講義の合間には、ラジオ体操第二を皆さんで実施しました。ラジオ体操第二は早歩きよりも消費エネルギーが高いということがわかっています。どこでも行え、一人でも取り組めるところもラジオ体操の魅力の一つです。
そして、サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)を簡易に評価できる自己計測(ふくらはぎの最も太い部分を両手の親指と人差し指で囲む)を、それぞれ行いました。
下半身の筋肉を鍛えることが、筋肉量を増やすことにもつながりやすいため、椅子に座って出来る、転倒予防に効果的に作用する筋肉を鍛える運動と、下半身全体を鍛える運動もお伝えしました。わずかな時間でも身体を動かすことが大切であると改めて認識していただき、皆さんと一緒に、その場で身体を動かしました。
また、踏み台昇降運動は、専用の踏み台がなくとも階段の一番下の段を使って行うことで、同じような運動ができます。簡単な運動ではありますが、下半身の筋肉を鍛える運動でもあり、認知症予防にもつながります。
参加された皆さんは「座って、テレビを見ながらでもできる、簡単な体操を教えてもらってよかった。」「下半身の筋肉を鍛える運動を教えてもらってよかった。」と話されていました。
栄養については、実証済みである【運動とココアフラバノールの認知機能亢進に対する併用効果】から、運動前にカカオを含む食品を摂ることによって脳の認知機能がアップするお話をいたしました。また、緑茶を1日2杯以上飲むことが、認知障害の頻度を下げることにつながることもお伝えしました。
受講生さんからは、「認知症予防に関わる、最新の貴重なデータのお話をいただけて、本当にありがとうございました。」と感想をいただきました。
身体を動かすことによってストレスや不安も軽減されるというデータもあり、運動にはたくさんのメリットがあります。運動と効果的な栄養摂取によって、だれもが生活の質を下げることなく、健康的に過ごせられるように、今後も地域の皆さんの健康づくりに貢献できるような、様々な取組みにご協力させていただきたいと思います。