2016年3月2日から22日まで、岡本行夫本学客員教授の指導のもと、「国際社会で活躍する人材養成特別プログラム」(通称:オナーズ・プログラム)の受講生10名が韓国・公州(コンジュ)大学での研修に参加しました。
 参加に当たっては、本学文学部の庵逧由香教授による事前講義を踏まえ、全員が研究テーマを設定して臨みました。

 現地では、韓国の政治・経済・歴史・文化・ことば等の授業を受けつつ、独立記念館・DMZ(非武装地帯・北朝鮮との国境38度線付近)の見学などのフィールドワーク、公州大学生との交流、ホームステイなどが行われました。また、今回の研修では、学生自身がフィールドワークや文化交流会で感じた事を相互に共有し、理解を深める時間を定期的に設けました。
 この討論の場には、授業を担当された教授や大学院生がオブザーバーとして参加し、実りある時間となりました。

自由の橋(DMZ)にて
独立記念館前にて

 訪問した独立記念館では、様々な展示物・資料を見学し、戦争の悲惨さや当時の日本軍が行ったとされる行動に学生達は大きな衝撃を受けました。また、韓国の国民が自発的に募金活動を行い、関連資料を無償で寄贈した事実に対しても、驚きを隠せない様子でした。
 記念館の解説員による「このように残酷な展示物は日本を貶めようとするものではなく、二度とこのような惨劇を繰り返さないためである」という説明に、学生達は神妙な面持ちで聞き入っていました。

 厳重な警備体制が敷かれているDMZでは、北朝鮮が韓国に侵攻作戦を企てた第三トンネルや韓国最北端の展望台である都羅展望台を見学しました。韓国軍兵士による英語解説に、学生は熱心に聞き入り、質問を行っていました。

説明を聴き熱心にメモを取るプログラム生
書道体験で自分の名前を書いてみる

 文化交流では、公州大学の学生とともに学校紹介や現地の暮らしの意見交換を行いました。またホームステイを通じてフィールドワークでは得られない韓国の若者の声や韓国社会の実生活に触れることができ、貴重な体験となったようです。

 韓国において様々なことを学んだ学生達は、今後の学生生活やキャリアプランのさらなるステップアップを決意した様子でした。

 プログラム生のひとりである政策科学部3回生山本和輝さんは、「今回の研修では対話する事の重要性を学びました。国際社会で働く以前に、人間として相互に理解する努力をし続ければ、解決できない問題はないと感じました。そのため、異文化理解、歴史認識、英語等のコミュニケーション手段を身につけることが必要と実感しました。理解し続ける努力を今後も続けていきたいです」と語りました。

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