SERIESリベラルアーツ第10回「本を読む、ものを書く、編集する」を開催
翌日の20日から3日間かけて、立命館大学・大学院の卒業・修了式が予定される3月19日(土)に、オンライン企画「SERIESリベラルアーツ:自由に生きるための知性とはなにか」10回目となる「本を読む、ものを書く、編集する」を開催しました。
このテーマにちなみ、平井嘉一郎記念図書館(衣笠キャンパス)から、学内関係者限定30名の対面形式とオンラインライブ配信で行いました。250名を超える大学生・院生に加え、高校生や卒業生、一般の方など、600名を超える方からお申込みいただきました。
今回は、「本を読む」ことに「編集すること」「ものを書くこと(発信する)」をふくめたテーマとし、昨年に続き、人文系総合情報チャンネル「哲学の劇場」主宰の山本貴光氏(ゲーム作家、文筆家)と吉川浩満氏(編集者・文筆家)、近現代日本文学専門の瀧本和成文学部教授、さらに、文芸誌「文藝」編集長の坂上陽子氏を加えた、書籍や文学に関するプロフェッショナルを4名お迎えしました。
まず、第一部「編集とはなにか」では、瀧本氏による、編集行為の歴史と現代的意義に関するレクチャーの後、書くことと編集することの違いや、読むことや書くことが編集にどうつながっているのかについて、坂上氏、山本氏、吉川氏からお話しいただきました。
第二部「『実践編』読むこと・書くこと・編集すること」では、事前に参加者からいただいた質問をもとに、それぞれから回答いただきました。
例えば、「伝えたいことがたくさんあり、文章がまとまらない。伝わる文章を書くにはどうしたらいいのか?」や「本をもっと豊かに読むためにはどうしたらいいか?」「小説家や編集者になりたいがどのようなことをしたらいいか?」など、具体的で真に迫る質問に回答いただきました。
最後に、参加者からの質問を受け付けた後、卒業する学生たちに向けておすすめ本を紹介いただき、本企画の幕を閉じました。
教養教育センターでは、これからも学生たちのリアルな声に耳を傾け、期待に応えられるよう、オンライン企画「SERIESリベラルアーツ」を開催していきます。
参加者の皆さんから寄せられた感想(抜粋)
- いかに読むこと、書くこと、編集することが繋がっている事がよくわかりました。やはり、目的意識を持っていっぱい読むことが基本だとわかりました。
- 読むことや書くこと、そして編集するという行為についてより深く理解することができました。これからの大学生活においても、本日得た知見を活用しながら励んでまいりたいと思います。
- 本が好きで、高校までは執筆や生徒会誌の編集等をしていましたが、大学で法学部に入学したので、憧れの編集者、小説家、図書館司書などの職業から遠退いてしまったと切ない思いをしておりましたが、今回のセミナーで文学部以外の視点から書く小説の将来性や、趣味や副業としての「もの書き」の可能性を知ることができ、非常に嬉しく、光が見えたような気がしました。
- わけて捉えがちな「読むこと」「書くこと」「編集すること」は連続性のあるものであり、読むときになにを意識するかによってもそこから得られるものは変わる、そしてそれは書かことにもつながることを学びました。
- 「書くためには読まなければならない」という言葉が印象的でした。私はまだ学生なのですが、実際にレポートや論文を書く際にはただ自分の中にある知識や常識を駆使しても必ず限界が来てしまいます。そのため、自分の限界を広げるために「読む」という行為を怠らず、幅広い知識や考え方を蓄えて文章を書くことを心がけようと思いました。
- 「書く、読む、編集する」というテーマについて、実体験をもとにお話ししてくださったので、理解が深まりました。絶賛「本イヤイヤ期」で、特に「読む」ことになかなか身が入らないこともあるのですが、目的手段を明確化すること、一回で読み切ろうとしないこと、単純ですが、非常に重要なことを教えていただきました。
- 将来文学に関わる仕事に携わりたいと思っているものとして、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。
本企画の録画映像は、編集のうえ、YouTube「Ritsumeikan Channel」にて公開を予定しています。
公開日や、次回「SERIESリベラルアーツ:自由に生きるための知性とはなにか」の告知は、教養教育センターホームページ やTwitter でご案内します。Twitterアカウントお持ちの方は教養教育センターTwitterをぜひフォローしてください。