今回で25周年を迎えるWorld Youth Meeting(以下WYM)。全編英語のこのイベントは、英語を外国語として学ぶ高校生、大学生が海外の青年たちと交流しながら取り組むプロジェクトを英語でプレゼンするというもので、今年はSDGsに関して英語で論議を深めることを目的に開催されました。25周年となる今回は、本学が協賛契約を締結した、2025年日本国際博覧会テーマ事業プロデューサー・中島さち子氏をお招きし、びわこ・くさつキャンパス(以下BKC)にて基調講演を行っていただきました。
日本人女性唯一の数学オリンピック金メダリストであり、ジャズピアニスト、さらに教育者という数々の顔をもつ中島氏。アメリカ在住経験もおありで、母校の東京大学で開催されたTED×Todai2013でも英語によるスピーチを披露されています。

1999年に日本福祉大学(以下NFU)が初開催してから、近年本学も共催、運営しているこの大会。
今年は、NFUと本学BKC内・ローム記念館大ホールをライブ中継し、海外ともZoomで繋ぎながら、総勢1000名ほどが見守るなか実施されました。
オープニングセレモニーでは、2会場に集う生徒、学生らが、オンラインの画面越しに笑顔で手を振りあい交流。その後、過去のWYM出場者から激励メッセージが送られ、本大会主催者のNFU・影戸教授(大会委員長)より協賛団体はじめ関係者へ感謝の言葉と大会主旨が伝えられました。
日本、台湾、中国、インドネシア、カンボジア、フィリピン、ベトナム、ネパール、インドなどの様々な国と地域から参加する、グローバルな今大会のMCを務めるのは立命館大学・立命館守山・京都産業大学・京都女子大学の学生と生徒たち。彼らによる挨拶&説明の後、いよいよ中島さち子氏による基調講演がスタート。

「“Democratization of Creativity” toward co-creative playful inclusive world –through EXPO 2025, Osaka, Kansai, Japan(「創造性の民主化」、共創的な遊び心あふれる包括的な世界に向けて~2025年大阪・関西万博を通して~)」をテーマに講演いただきました。
冒頭からMentimeterというアプリを使い、参加者とコミュニケーションをとる中島氏。 「あなたの好きなものは?」「自身のプロジェクトはどんなもの?」「大阪・関西万博についての質問、疑問は?」などの問いを投げかけ、Mentimeterを通したレスポンスにテンポよくコメントしていきます。
こうしたインタラクティブな講演スタイルも、「共創」を大事にしている中島氏ならではと言えるかもしれません。
「SDGsはSTEAMと関連している」「デザインは問題を解決するが、アートは問題を提起する」「創造性の民主化、誰もが数学者」といった興味深いキーワードが次々と飛び出し、参加者らも真剣に耳を傾けている様子でした。
また、2025年大阪・関西万博、そして中島さち子氏がプロデュースするシグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」(通称:クラゲ館)や会期中のプログラムについても触れられ、テーマ事業プロデューサー直々の説明という貴重な機会となりました。
「万博、そしてクラゲ館を皆さんと一緒に創っていきたい!ぜひ、みなさんの声を聴かせてください!」とパッション溢れるコメントは聴講者の胸にも響いたことでしょう。
講演後の質疑応答タイムでは、国際色豊かな参加者ならではともいえる直球な質問も飛び出しましたが、全ての質問に真摯にお答えくださった中島氏。会場からは大きな拍手が送られ、代表者からの花束贈呈で基調講演は終了しました。

参加者のプレゼン終了後の交流会では、日本の伝統文化に触れてもらおうと、本学の茶道研究部の学生によるお点前を披露。点てられたお茶は、クラゲ館にも茶道の精神を取り入れようとしている中島氏に堪能いただきました。
今回の25周年大会で本学は、台湾の義守大学と交流する2チームがBKC会場にてGrand PrizeとGold Prizeを受賞しました。
「国際色豊かで、とても素晴らしいイベントですね」と中島氏。今後も生徒、学生らの英語でのコミュニケーション力促進や異文化交流、SDGsへの関心を高めるためにも継続して本学で開催できればと思っております。ご協力、ご支援のほどお願い申し上げます。


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