ノスタルジック・デザインによる廃校・木造校舎カフェ価値向上プロジェクト
2023年11月18日(土)、25日(土)、経済学部 寺脇拓教授のゼミ生らが、旧質美小学校内「喫茶ランチルーム」にて、ノスタルジック・デザインを施した実験的なカフェイベント「ノスタルジックカフェ・喫茶ランチルーム」を実施しました。
近年の少子化により、増加の一途をたどる廃校施設。多用途に活用することで、廃校舎を保存・継承する取り組みが行われており、その一つに「廃校カフェ」があります。本イベントは、「ノスタルジー」にフォーカスした廃校カフェの魅力を高めるデザインを提案し、その普及を通して高い歴史文化的価値をもつ木造校舎の保存・継承に貢献することが目的。「ノスタルジック・デザインによる廃校・木造校舎カフェ価値向上プロジェクト」として企画されました。
当日は、ノスタルジック・デザインを施した廃校カフェを実験的に開催し、お客様がそのカフェを体験。また、京都、奈良、三重の3府県にある廃校カフェを紹介するパンフレットを作成し、それを広く配布することで、さまざまなタイプの廃校カフェがあることを広報しました。
その上で、カフェの利用者を対象にアンケート調査を実施。コンジョイント分析という統計手法を用いてそのデータを分析し、廃校カフェにおけるノスタルジック・デザインの価値を定量的に評価します。
カフェのメニューは、給食をイメージして、アルミトレイに載った「コッペパン」、「揚げパン」、「牛乳+ミルメーク」、「クリームシチュー」を提供。食材にもこだわり、「コッペパン」の上には丹波黒豆の煮豆、揚げパンには丹波黒豆のきな粉、クリームシチューには地元質美産の根菜、牛乳は京丹後市「ヒラヤミルク」など、地元の食材・食品を使用しました。
両日とも多くの人でにぎわい、計100食ほどが売れました。
来店客からは、「子どものときに食べた給食を思い出せて、心地よい時間を過ごせました」、「給食をコンセプトとしたカフェに行ったことがなかったので、貴重な経験になりました」、「若い学生さんたちが廃校した小学校を大切に思ってくださり、とてもうれしいです」などの声が聞かれました。