この夏は夏バテ知らず!?~夏バテを乗り切る「おいしく食べられる体」を作るには~

2017.07.28 TOPICS

この夏は夏バテ知らず!?~夏バテを乗り切る「おいしく食べられる体」を作るには~

 6月23日、立命館東京キャンパスにて、海老久美子・スポーツ健康科学部教授が、本格的な夏の到来に向けた健康管理の一環として、スポーツ栄養学を活用した夏バテを予防するための食事に関するセミナーを実施しました。

 夏バテとは、「夏。暑さのために、体がぐったりと疲れること。夏まけ(広辞苑第六版)」とされています。夏バテは食事の影響も指摘されており、厳しい暑さのために熱中症をおこすなど強いストレスがあること、のどごしの良い食べ物を中心とするため食欲が低下しエネルギー・栄養素が不足すること、冷たいものばかり摂取するため消化力が低下すること、室内外の温度差が激しいため自律神経が乱れること、の4つの要因があると言われています。
 海老教授は、夏バテを乗り切るためには「おいしく食べられる体」を作ることが大切であるとし、夏バテを食事から予防する研究事例について紹介しました。スポーツ栄養学の観点から「おいしく食べられる体」を作るには、①腸内環境を整えること、②消化吸収の促進、③胃腸をガード、④血液循環・代謝の促進、がポイントとなり、発酵食品・食物繊維を摂取すること、よく噛んで味わうこと、体幹部の強化(腹筋・姿勢)、水分補給・ストレッチを行うことで「夏でもおいしく食べられる」コンディションを整えることができると述べました。

 海老教授が関わった滋賀県立彦根東高等学校野球部では、暑熱環境下での対策として、いかに体重を維持するかを目的に、地域企業とも連携した部活食(※1)を取り入れました。一食1500kcalを目安に、たんぱく質やビタミン、食物繊維総量などを計算した食事の提供や栄養教育(※2)、食事調査・形態測定のフィードバックを行い、「おいしく食べられる体作り」を進める取り組みを行った結果、見事甲子園出場を果たしました。
※1 週3回、練習後に夕食として弁当形式の食事を摂取
※2 食べ方・飲み方セミナーや個別の面談式栄養指導


 現在、海老教授は地域の食材を活かした「おいしい」食生活プログラム「三方美(い)し」スタディを進めています。近江商人の「三方よし」に学び、地域の食を「三方美(い)し」にみたて、地産地消を推進。「地元の食材をおいしく頂き、夏バテ知らずの生活を送ってもらいたい」と期待を寄せました。

関連情報

NEXT

2017.07.27 NEWS

独立行政法人教職員支援機構と教職研究科との連携協力に関する協定を締結

ページトップへ