開会挨拶の様子

 2024年2月29(木)、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて、立命館SDGsシンポジウム「いきものを守る―滋賀県・琵琶湖の現状と取り組み」を開催しました。
 
 本学は2010年に立命館地球環境委員会を設置し、気候変動対策や環境負荷軽減の取り組みを全学的に推進しており、これまで「立命館地球環境シンポジウム」では水や廃棄物などの直接的に環境に関わるテーマから、食や健康に至る幅広いテーマで開催してきました。2019年に立命館SDGs推進本部を設置し、学園全体のSDGs推進や学生・生徒・児童・教職員の取り組みを支援する体制整備を進めるなか、本年より地球環境を含めたSDGs・持続可能な社会の実現をテーマとして、「SDGs」を冠する初のシンポジウムを開催いたしました。
 
 今回のシンポジウムでは、昨今世界的な注目を集める「生物多様性保全」、特にBKCが所在する滋賀県・琵琶湖地域における取り組みや課題・展望を、行政・企業・研究者・学生の多様な視点から議論しました。
 
 第一部の基調講演では滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課・課長の辻田香織様から「滋賀の自然の恵みを未来に引き継ぐために~課題と取組~」と題し、発表いただきました。辻田様は環境省からの出向で滋賀県に赴任されており、これまでの日本各地の国立公園での勤務やアメリカでの勤務経験等を踏まえ、日本国内のみならず世界での生物多様性保全活動の動向、および滋賀県・琵琶湖における課題や今後の政策展望等、幅広い視点から講演いただきました。
 
 第二部のパネルディスカッションでは、パナソニック株式会社くらしアプライアンス社から中野隆弘様、若山守(生命科学部・学部長)、桜井良准教授(政策科学部/RARAアソシエイトフェロー)、尾下望さん(経済学部2回生/NPO法人国際ボランティア学生協会 (IVUSA))、辻田様にご登壇いただき、島田幸司教授(経済学部/立命館SDGs推進本部事務局長)によるファシリテーションのもと、事例紹介およびディスカッションを行いました。
 行政・企業・研究者・学生それぞれの立場・視点からの取り組み状況や、「生物多様性保全の輪をどのように拡散していくのか」「個人・組織が主体的に関わるためのアイデア」など、参加者を巻き込んだ活発な議論が展開されました。

 第三部では「サスティナブルキャンパス・アイデアコンテスト」の受賞者によるプレゼンテーションと表彰式を開催しました。立命館学園の学生・生徒・児童を対象に実施した本コンテストには全学から21件の応募があり、最優秀賞として松井陽菜さん(立命館宇治高等学校3年生)を代表とするグループのアイデア「R-Books」が選出されました。
 
 本学は「2030年カーボンニュートラル・キャンパスの実現」を宣言し、脱炭素・カーボンニュートラルによる環境負荷軽減等の取り組みを推進しています。今回のシンポジウムを契機として「生物多様性保全」への貢献もさらに積極的に展開をはかり、地域・企業・市民の皆様との連携の輪を広げるとともに、次世代研究大学・次世代探究学園として、SDGs達成に引き続き取り組んでまいります。

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