• 2019/10/25
  • 立命館大学国際平和ミュージアム2019 年度秋季特別展 「上野誠版画展-『原爆の長崎』への道程-」開催
  • 立命館大学広報課
  •  立命館大学国際平和ミュージアムは、下記の日程で、2019 年度秋季特別展「上野誠版画展-『原爆の長崎』への道程-」を開催いたします。
     長野・川中島に生まれた上野誠(1909-80)は、「ヒロシマ三部作」(1959)、「原子野連作」(1968-76)など広島・長崎の原爆被害を描いた木版画家です。1931 年東京美術学校に入学しますが、1932 年に学内改革運動での検挙をきっかけに中退。その後、木版画を本格的に始め、労働者や女性の苦悩を描いたドイツの版画家であり彫刻家のケーテ・コルヴィッツの作品に強く影響を受けました。戦後は、新潟・六日町で農民や労働者をモチーフに制作を続け、1952 年に上京。1954 年、東京・上野駅で原水爆禁止を訴える広島の被爆者に出会い原爆被害を描くようになりました。1961年には長崎を訪れ、被爆者から直接証言を聞き、同年10 月から連作「原爆の長崎」に着手し、12月には掌版シリーズ(小版習作)の制作も開始しました。国内外で作品を発表しながら、1970 年版画集『原爆の長崎』(新宿書房)を刊行しました。
     本展では、彼が1961 年から62 年にかけて日記をつけるように制作した掌版シリーズと友人で版画家の景川弘道へ宛てた手紙を糸口に、非体験者である上野が被爆者の体験に向き合い作品に表現していく過程を辿ります。生誕110 年にあたる本年、戦後復興の影で差別や貧困、後遺症に苦しむ被爆者の訴えを版に刻み続けた上野の反戦・平和へのメッセージを遺された作品を通して伝えます。

     プレスリリース全文は、以下をご覧ください。
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