2021.04.13 NEWS

立命館大学発スタートアップ企業「Kyoto Robtics」の日立製作所の子会社化について

 4月1日、立命館大学スタートアップ企業「Kyoto Robotics 株式会社」(代表取締役:徐剛、以下Kyoto Robotics)が、株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原敏昭、以下日立)の子会社となりました。
 Kyoto Roboticsは2000年、立命館大学発のスタートアップ企業として誕生しました。ロジスティクス・製造現場での完全自動化を目指して、人間と同じように物体を高精度な3次元ビジョンで「認識」し、さらにAIを活用した制御システムで「考えて、運ぶ」知能ロボットシステムなどの最先端技術の開発を進めております。

 近年の少子高齢化や生産年齢人口の減少に伴う労働力不足、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、自動化へのニーズは高まり、デジタルトランスフォーメーション(DX)の動きが加速しています。そうした中、Kyoto Roboticsの高度な知能ロボットシステムが高く評価され、日立の子会社として、新たなスタートを切ることになりました。
 今後は日立グループが提供する製造・ロジスティクス分野におけるロボットSI(システム・インテグレーション)に、Kyoto Roboticsの知能ロボットシステムが組み合わされた自動化ラインの開発・提供が期待されています。

徐剛教授

【徐剛・情報理工学部教授のコメント】
 今回、Kyoto Roboticsが日立グループの一員になることができ、大変喜ばしく思います。その意義は大きく言って2つあります。1つは日立という大きな舞台が用意され、さらなる顧客満足に向けた事業成長の条件が整えられたこと、もう一つは社員はより安定した環境で働くことができ、更なる成長が期待できることです。
 Kyoto Roboticsは立命館大学発ベンチャーとして生まれ、3次元ビジョン、ロボットビジョン、ロボットコントロールの技術開発で常に世界最先端を走ってきました。これまで、ロボット大賞やロジスティクス大賞などを受賞するとともに、J-Startup企業に認定されました。
 3次元ビジョンセンサ・知能ピッキングコントローラはロボットSIによってロボットシステムに組み込まれて初めて顧客価値を生みます。このたび、ロボットSI事業に注力する日立グループの一員になることによって、Kyoto Robotics単独では実現が難しい、多数の顧客にこれらの技術をお届けすることが可能となります。また、日本においてはまだ珍しい、大企業によるベンチャー企業の買収の先例となり、わが国のオープンイノベーションの一層の促進に貢献できることを期待したいと思います。これまで立命館大学からの多大なご支援いただき、深く御礼申し上げます。今後とも、ロボットの知能化を通じて社会に貢献していくというミッションを社員と共に実現していきます。

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