4月26日(水)、立命館朱雀キャンパスにて、「2023年度立命館大学若手研究者育成プログラム 研究奨励賞」の授賞式を開催しました。
 本奨励賞は立命館大学研究高度化推進制度「若手研究者育成プログラム」の申請において、高度化審査員会の厳正な審査の結果、優れた研究計画であると認められた申請者に対して、今後の一層の研鑽と研究の発展を祈念して授与される賞です。

 第1回目に当たる今回は、本学・先端総合学術研究科で学位を取得し、「障害のある教員に対する有効な労働支援システムの解明」という研究テーマで計画を立てた中村雅也さんと、本学・理工学部で学位を取得し、「円偏光と光渦によるカイラルフォノンの観測およびコヒーレント励振」という研究テーマで計画を立てた大石栄一さんの2名が受賞。これから本学の専門研究員として研究を進めていきます。

 式典では、仲谷善雄・立命館大学長から、受賞者に祝辞が述べられ、賞状および目録が授与されました。その後、「立命館大学若手研究者育成プログラム 研究奨励賞」の受賞者からは、研究活動に対する抱負が語られ、閉式しました。

仲谷学長祝辞

 「この度は、若手研究者育成プログラム 研究奨励賞のご授賞、誠におめでとうございます。本学の若手研究者育成プログラムは、今年度から新しく開始したプログラムであり、学内出身の優秀な若手研究者を支援する大変重要なプログラムです。本日お越しいただいたお二人は、40件程度の応募があった同プログラムで、研究実績や潜在力、将来的な研究推進力について、審査委員会にて最も評価された研究者と伺っています。本日はお二人の研究への熱量に触れ、大変頼もしく思うとともに、これから本学で思う存分、研究を進めていただきたいと願っています。」

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祝辞を述べる仲谷学長

受賞者のコメント

中村雅也さん
 

 「今回、私の研究テーマを評価いただきありがとうございます。専門的な職業に従事する障害のある人たちの支援の構築を考えています。研究職など専門的な職業に障害者がつくことは非常に難しく、その原因の一つは十分な支援が提供されていないことにあると思います。専門的な職業に就こうとすると専門性に応じた特有の支援が必要となってきますが、どんな支援をどのように支援すれば、よい支援になるのかというところが全く研究されていません。そういったところを視野に入れ研究に取り組みたいと思います。障害者の支援について日本の先頭に立って先駆的な研究していきたいと思います。」

賞状授与の様子

中村さん

大石栄一さん
 

 「この度は本当にありがとうございます。私の研究は、カイラルフォノンを光によって観測し、さらに制御しようという研究です。結晶中の原子の振動を量子化したものをフォノンといい、結晶の熱の伝わりやすさなどの起源として知られています。これまでフォノンに関する研究は多数行われてきましたが、その角運動量についてはあまり考えられてきませんでした。そこで私は、角運動量をもち、結晶中を伝播するフォノン(カイラルフォノン)を光を用いて観測し、その性質について詳細に調べようと考えています。また、光を用いてカイラルフォノンを自在に生成することで、新規物性の開拓も目指し、フォノンの新たな側面を明らかにしたいと考えています。」

賞状授与の様子

大石さん

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