挿し芽で増やす 京都府絶滅寸前種「フジバカマ」保全活動を今年も開催
5月21日(日)、立命館大学の学生・教職員、近隣住民、京福電気鉄道株式会社の社員で構成される「嵐電沿線フジバカマプロジェクト」は、衣笠キャンパスで、フジバカマを挿し芽で増やす活動を実施しました。
フジバカマ(藤袴)は、京都府で絶滅寸前種に指定されるキク科の多年性植物で、小さな藤色の花をたくさん付けます。「秋の七草」の一つとして万葉集などの古典文学にも登場し、古くから人々に親しまれてきましたが、近年では環境の変化等でその数が激減。そこで、沿線の緑化活動に取り組む京福電気鉄道株式会社と、環境保全に地域連携で取り組む(※)立命館大学が提携し、2021年5月より「嵐電沿線フジバカマプロジェクト」として保全活動を行っています。
立命館大学では「アサギマダラ(フジバカマの花の蜜を好むチョウ)が飛来する街づくり」をテーマに、衣笠キャンパスでフジバカマを栽培。3年目となるこの日は好天に恵まれ、衣笠キャンパス東側広場に、立命館大学の学生・教職員、京福電気鉄道株式会社の社員、近隣住民など84人の参加者が集まりました。参加者たちは秋に咲く可憐な花や、アサギマダラの飛来した様子を思い浮かべながら、フジバカマの茎を一節ごとに切り、713個のポット(1426本の芽)を作りました。
参加者からは「希少なフジバカマを守る大切さや、歴史的な魅力など感じることができた」といった感想が寄せられました。
本プロジェクトの次回の活動は、7月ごろ。育てた挿し芽をプランターに移し替えます。今年度も、大学と地域が一体となり、フジバカマの保全活動に取り組んでまいります。
(※)絶滅寸前種のフジバカマの保全活動は、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」への達成を目指すとともに、地域連携で取り組むことがSDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を目指すという認識のもと、取り組んでいます。