陸上競技短距離走ではスタート合図のタイミングはスプリンターの多関節反応時間に影響を与えることを、大塚光雄・スポーツ健康科学部助教が発見

2017.05.18 NEWS

陸上競技短距離走ではスタート合図のタイミングはスプリンターの多関節反応時間に影響を与えることを、大塚光雄・スポーツ健康科学部助教が発見

 大塚光雄・スポーツ健康科学部助教は、陸上短距離走において、「セット」の掛け声からピストル音までの時間が長ければ、その後の反応時間が短くなることを明らかにし、このほど、この成果をFrontiers in Psychology(オンライン版)で発表いたしました。

 実験では、国際大会(世界陸上競技選手権大会やユニバーシアード大会等)出場経験者7名を含む男子短距離走選手20 名を被験者としました。

 陸上短距離走では、「セット」の掛け声の後のピストル音に反応してスタートをすることが決まっています。しかしながら、現在のルールでは、ピストル音のタイミングは最終的にスターターの主観により決定されています。 そのため、レースによっては選手にとって反応時間が長くなる可能性があり、現行のルールでは公平性が保てない場合があることが示唆されました。

 現在、日本の選手で100m走の9秒台入りが期待されています。選手が良いタイムを出すためには、選手がフライングしてしまわない程度に、スターターがピストル音のタイミングを長くするとよいと考えられます。

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