教員紹介

日本史研究学域

日本史研究学域

日本中世の政治と宗教
キーワード :
室町時代、寺社 

大田 壮一郎教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史、日本宗教史
日本史のなかで、室町時代はもっとも人気がありません。でも、国内外の観光客が京都を訪れると、金閣や銀閣を拝観し、禅寺の庭園を 散策し、お茶や生け花を体験するのが定番です。これらは全て室町時代の建築や発祥です。文化には詳しいのに、この時代の歴史を私たちはよく知りません。当時の京都は貴族だけでなく、武士や僧侶や商人達が一体となって政治・経済・文化を動かしていました。 そうした新しい社会がどのように構築されたのかに関心があり、とくに宗教の役割に注目しています。宗教研究というと、信仰や経典のイメージが強いですが、私の場合は宗教と政治・社会の関わりに重点を置きながら室町時代史を考えています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

少なくとも近代以前の日本史において京都および関西の重要性は言うまでもありません。史跡・文化財だけでなく、それらを研究する機関や展示する場所の数でも圧倒的です。現在に息づく伝統・文化も含め、この贅沢な環境のなかで日本史を学ぶことは貴重な経験となるでしょう。歴史の現場に立ちながら学問としての日本史を究めてみませんか。

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近代国家の権力構造と人間との関係
キーワード :
近代主権、立憲制、政党政治

小関 素明教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本近現代史、日本近代思想史
私の研究テーマは近代国家の権力構造と人間との関係を解き明かすことにあります。その近代国家の権力を統轄しているものが主権です。しかし主権とは何なのでしょうか。憲法学者の著作には、主権の定義ないし主権の作用について論及はなされていますが、主権の威力の源泉(法源ではない)とは何なのかということに関してはほとんど何も記されていません。これは研究するに難しい対象です。そもそも形があるものではありません。ゆえに研究方法も定まっていません。しかし、社会で重要なものは、このように形がなくても大きな意味をもっているものです。私の研究は、こういうものを解き明かす醍醐味を味わうことです。

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受験生へのメッセージ

「多様なものの見方ができないとダメだ」ということがよく言われますが、私はあえて全身全霊をかけた「独断」ができるようになることを勧めます。必要であれは、その「独断」を真摯に更新していきましょう。それが色んなものを深く吸収するということです。そうすれば、自分と異なるものを大切にしている他の人たちの気持ちが深く分かります。

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トランスナショナルな徳川思想史の構築をめざす
キーワード :
徳川思想、民衆思想史、民衆宗教史

桂島 宣弘教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本思想史、徳川時代史
「鎖国」という言葉は、志筑忠雄が1801年にケンペル『日本史』を抄訳した際に用いたもので、「鎖国完成」といわれる寛永期には、その言葉すらありませんでした。しかもこの寛永期は、中国では明清王朝交替が進行しつつある激動期で、江戸幕府は「鎖国」どころか中国大陸の動向に気を配っていました。ところが、長い間、わたくしたちはこの時代を専らオランダなどヨーロッパとの関係において「閉ざされた鎖国の時代」と捉えてきました。何故でしょうか。近代以降の欧米中心主義で江戸時代を捉えることで、アジアの中に存在していた江戸時代が捉えにくくなっていたのです。わたくしの研究は、そうしたことがらを思想史的に再検討するものです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

私たちの多くは、「日本人」として、「日本語」で生活しています。しかし、江戸時代まで、「日本人」「日本語」という意識は存在していませんでした。私の研究は、その形成過程を、東アジアを舞台に明らかにするものです。東アジアの人びとがどのように「日本」を見てきたのかを知ることで、「グローバルな歴史像」を共につくっていきませんか?

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自他認識の日本史、地域住民の歴史意識
キーワード :
自他認識、京都、学知史

田中 聡教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本史(古代史・史学史)、京都学
日本史や日本文化について考える時、周縁(地域的・身分的)から相対化する視点は必要不可欠だと思います。自民族の歴史や文化に至上の価値を求める考え方が、他者の過小評価や否定を伴うことに繋がりやすいのはなぜかを、古代の夷狄等を例に検討し、近代歴史学の形成過程と関連づけて考えています。「歴史の中の自他認識」を問いなおす視角は、我々が暮らす京都を考える上でも有効です。京都が纏う「雅な古都」や「文化首都」のイメージはいつどのように生まれ、何を切り捨てて現在に至っているのか。古文書や梵音具、教育、伝統工芸から紙芝居・マンガに至るまで、埋もれた資料を発掘し、地域住民の歴史意識の変容を跡付けます。

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受験生へのメッセージ

京都は日本有数の観光都市であり、その魅力について語る書籍やブログ等も多数ありますが、実像をより深く知るためには光と影の両面を見る必要があります。2回生から学域横断型で開講される「京都学クロスメジャー」は、フィールドワークやインターンシップ等で、実地で歴史や文化を学ぶことが出来るプログラムです。

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近世成立期の国家と社会
キーワード :
中近世移行期、豊臣政権、京都・京郊地域

谷 徹也准教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本近世史、政治史
戦国時代の日本を国家統合へと導いた豊臣政権は、集権的かつ強権的イメージが強く、従来はその法や政策は社会へ貫徹したと考えられてきました。しかし、豊臣秀吉自身やその政務を補佐する奉行衆(石田三成らいわゆる「五奉行」)の活動を具体的に追っていくと、その意思決定や社会への浸透の過程は実は紆余曲折を経た柔軟性の高いものであったことが浮かび上がってきます。そうした成果を基に、最近では近世国家・社会の成立過程や、近世における京都・京郊地域の位置づけについても考察を進めています。

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受験生へのメッセージ

高校までに習う日本史と、自ら研究して新たな発見をする大学の日本史では大きな違いがあります。知的探究心に溢れ、主体的な学びを求める学生を歓迎します。

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日本史上の変革期における、メディア編制の構造変動
キーワード :
社会的排除と包摂、再-中世化する日本社会

東島 誠教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
メディオロジー、〈つながり〉の精神史
歴史学は、現代社会を生きる我々が直面している、いまなお解決されていない諸問題について、深層から照らし出す光源となりうる学問です。かつて何が問題とされたのか、そして今何が問題なのか。
関心の基底には、日本社会はなぜ変わらないのか、という問いがあります。変革の必要性はしばしば認識されるにもかかわらず、なぜ大きな運動にまで至らず、すぐに冷めてしまうのか。
しかし一方、歴史上には、変革可能性の芽が大きく花開こうとした時代が三度あります。それぞれの背後にあるのは、メディア編制の構造変動です。その時代固有の論理を大事にしながらも、時代を軽々と越えて論じることのできる点が、私の研究の面白さです。

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受験生へのメッセージ

歴史学では、根拠(史料)と論理に加え、根拠と根拠の隙間に拡がる未知の領域に対し、豊かで謙虚な「想像力」を持つことが重要です。たとえば、幕末の坂本龍馬と南北朝時代の禅僧義堂周信にはある共通点がありますが、想像がつきますか? 豊臣秀吉と帝国京都博物館(現・京博)の共通点は? しなやかに思考することを始めてみましょう。

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日本古代の律令国家・王権と宗教
キーワード :
古代宗教、王権と宗教

本郷 真紹教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本古代史、宗教史
伝統的な神祇信仰に依拠した権威を基盤とする日本の王権は、国家統治の手段として仏教の導入と興隆を図りました。一方で、政治的な目的とは別に、仏教のさまざまな効果に期待が寄せられました。病の治療や死者の追善、また仏教の付随した新たな知識や技術の導入などです。当然そこには、在来の信仰との調整が必要となり、特に王権を構成する人々が積極的にその効果を求める場合には、そのための新たな論理の構築が求められることになりました。このような経緯で奈良時代以後見られるようになったのが、神仏の混淆、さらには習合という現象です。私の研究は、その過程とそれぞれの段階での意義を究明することを目的としています。

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受験生へのメッセージ

大学での学びに必要なのは、「常識」や「通説」に疑問を抱くことです。これまで得た知識が果たして正しいものか、自分の問題関心に基づき、さまざまな分析視角・方法で、納得のいくまでその検証を試みて下さい。意外と真実は異なったものであるかも知れません。

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日本史研究学域

朝廷政治や文化から日本史をながめる
キーワード :
院政、貴族社会、権門都市

美川 圭教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史
平安時代後期から鎌倉時代まで、一貫して朝廷、あるいは貴族社会から日本の歴史を見ている点だと思います。この時期には、平氏政権、鎌倉幕府という武家政権が成立したので、政治史が武士に著しく偏って論じられてきました。そのために、どうしても当時の社会の実情とかけ離れたイメージが形成されてしまったのです。実際は、院や貴族などの政治的地位が高く、鎌倉幕府ができても、その状況はそれほど大きく変わらなかったと考えています。そのため、鎌倉時代といっても、京都の重要性は容易に失われなかったのです。

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受験生へのメッセージ

これからの社会ではものごとを根底から考え直すことがあらゆる分野で必要となります。インターネットやスマホを使うことが一般的な世の中になりましたが、ぜひとも大学に入ったらしっかり内容のある本を腰をすえて読んでください。短い文章ばかり読んだり書いたりしていては、論理的にものごとを考え発信する能力は身につきません。

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