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立命館CLUB 【VOL.69】

立命館CLUB【VOL.69】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.69━━━━
■□■ 2015.3.27  立命館CLUB-立命館の“今”を届けるメールマガジン-
■□■ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
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 立命館CLUB会員の皆様、こんにちは。

 さて、今年も“春のセンバツ”シーズン到来です。第87回選抜高校野球大会が3月21日
 (土)に開幕。大会二日目の3月22日(日)には、立命館宇治高校が県立静岡高校と対
 戦しました。惜しくも初戦での敗退となりましたが、次なる目標である夏季大会出場に
 向け、部員たちは既に前を向いています。
  
 (写真左)盛り上がる応援席
 (写真右)試合を終えた選手たち

 
 そして、春といえば“旅立ち”の季節。3月20日(金)~22日(日)にかけて、各キャンパスで
 2015年度卒業式がとり行われました。天候にも恵まれ、キャンパス内は袴やスーツ姿の
 卒業生たちの笑顔で溢れました。思い出の写真を用いた“卒業おめでとうボード”も祝福
 ムードを盛り上げていました。卒業生の皆さんの今後のご活躍をお祈りします。
  
 (写真右)袴姿の卒業生たち
 (写真左)キャンパスに設置された“おめでとうボード”


 そしてこの春、新しいキャンパスがスタートします。3月29日(日)には、大阪いばら
 きキャンパスの竣工式
が行われます。学生の皆さんがこの新しいキャンパスをどのよう
 に彩ってくれるのか、楽しみです。
 
 (写真)OICキャンパスの様子

 それでは、今号も学生や教職員の情報満載でお届けします。
 読者プレゼントは、立命館宇治高等学校応援グッズ「マフラータオル」です。

 応募方法は最後にお知らせします。お見逃しなく。
 それでは最後までお楽しみください。

▼学園ニュース▼

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【1】「いのちのつどい」を開催

 東日本大震災から4年を迎えた3月11日(水)、朱雀キャンパスにて「いのちのつどい」
 を開催しました。会場には学生や教職員ら約60名が集まり、東日本大震災の発生し
 た午後2時46分に黙祷を行いました。黙祷に先駆けて、吉田美喜夫・学校法人立命館総
 長のメッセージを山口洋典・立命館災害復興支援室チーフディレクター(共通教育推進
 機構准教授)が代読し、東北への感謝、復興支援活動の継続への意気込みを語りました。
 また、学生代表として福島県いわき市出身の斉藤怜さん(産業社会学部三回生)が献花
 を行いました。
 立命館では2013年3月11日から毎年、「いのちのつどい」を開催しています。
 
 「東日本大震災から5年目の決意」 吉田美喜夫・立命館総長メッセージはコチラ≫
 
 (写真)献花する斉藤怜さん

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【2】びわこ・くさつキャンパスで2014年ノーベル物理学賞受賞者の天野浩氏・中村修二氏の
  特別記念講演会を開催


 3月11日(水)、びわこ・くさつキャンパスで、2014年ノーベル物理学賞受賞者である名
 古屋大学大学院工学研究科・天野浩教授と、カリフォルニア大学サンタバーバラ校・中
 村修二教授による特別記念講演会を開催しました。
 天野教授は「青色LED 開発と今後のエレクトロニクス」と題し、ノーベル賞授賞式の舞
 台裏や青色LED 開発の今後の可能性、海外と日本との研究環境の違いなどについて語ら
 れた後、中村教授が「InGaN系ダブルへテロ構造高輝度青色LED の開発と将来の固体発
 光素子」と題し、発明に至るまでの苦労やエピソードを語られました。
  当日は、メイン会場のプリズムホールに研究者や学生ら2,000名以上が参集、第2会場で
 あるコラーニングハウスⅠC201に映像・音声も同時配信を行い、多くの聴衆が最先端研
 究者の講演に聴き入りました。
 
 (写真下)2,000名以上の聴講者が集まった会場

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【3】本学学生の活躍をご紹介!

【応援団チアリーダー部 西日本チアリーディング選手権大会で初優勝!】
 3月14日(土)~15日(日)、大阪市中央体育館で開催された「第21回 西日本チアリー
 ディング選手権大会」自由演技競技 大学部門において、応援団チアリーダー部PeeWeeS!
 のAチームが初優勝を果たしました。チアリーダー部長の後藤いずみさん(スポーツ健
 康科学部3回生)は「前日に急遽構成を変更せざるをえない危機的状況の中、『楽しむ』
 を合言葉にチーム一丸となり、本番ではミスのない演技ができた」と喜びを語りました。

 今後、同部は6月28日(日)に開催される「関西チアリーディング選手権大会」に出場
 予定。8月開催の「ジャパンカップ」出場権獲得を目指します。
  
 (写真左)優勝を果たした応援団チアリーダー部の皆さん
 (写真右)演技の様子


 詳細はコチラ≫ 

【女子陸上競技部 菅野七虹さんが2015年夏季ユニバーシアード代表に内定】

 3月15日(日)、「第18回日本学生女子ハーフマラソン選手権大会」が松江市の松江城
 大手前発着のコースで行われ、女子陸上競技部の菅野七虹(かんのななこ)さん(経済
 学部2回生)が2位入賞。菅野さんを含む上位3名が、7月に開催される「2015年夏季ユニ
 バーシアード」の代表に内定しました。「世界の大学生のスポーツ祭典」ともいえる同
 大会は、7月3日(金)~7月14日(火)の12日間、韓国・光州にて開催される予定です。
 皆様の熱いご声援をよろしくお願いします。
 
 (写真)レース中の菅野さん

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【4】上原哲太郎・情報理工学部教授が「第11回情報セキュリティ文化賞」を受賞

 この度、情報理工学部の上原哲太郎教授が「第11回情報セキュリティ文化賞」を受賞しまし
 た。3月4日(水)、東京ビッグサイトで開催された「SECURITY SHOW 2015」(主催:日
 本経済新聞社)にて表彰式が行われ、上原教授を含む受賞者5名に表彰状と記念トロフィ
 ーが授与されました。

 この賞は、情報セキュリティ分野の進展に大きく貢献した個人を表彰することを通じ、
 情報セキュリティの高度化に寄与することを目的としたものです。上原教授は大学等の
 学界において、情報セキュリティに関する研究・教育に従事し人材育成に貢献する一方、
 警察組織と民間企業・研究機関の橋渡しとなるコミュニティの形成に尽力していること
 などが評価され、今回受賞者に選ばれました。上原教授は、先日発表した情報理工学部
 と京都府警察との「サイバーセキュリティ分野を中心としたICT人材育成カリキュラム
 の協働開発」に係る連携・協力についても中心的な役割を果たされています。

 受賞を受け、上原教授は「先日発表させていただいた京都府警察本部との連携も合わせ、
 社会に求められる人材を数多く送り出せるよう、今後も情報セキュリティの教育と研究
 に邁進して参ります」と述べました。
  
 (写真左)授賞式の様子
 (写真右)受賞者の集合写真(右から5番目が上原教授)

 
 詳細はコチラ≫
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 その他学園ニュースはコチラ≫
 (学園HEADLINE NEWS)
 http://www.ritsumei.jp/news/index_j.html?year=2015

 (学園PICK UP)
 http://www.ritsumei.jp/pickup/index_j.html?year=2015&date=03

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▼EVENT(公開講座)▼

 掲載しているイベントや公開講座は、天候や諸事情により、延期または中止になる場合
 があります。問い合わせ先やイベントホームページをご確認ください。

 ※[要事前申込]の場合は、各問い合わせ先にご連絡ください。
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【1】[@大阪・兵庫・奈良・京都][無料][要事前申込]
  まちライブラリーOSAKA BOOK FESTA+2015

 4月18日(土)~5月17日(日)、「まちライブラリーOSAKA BOOK FESTA+2015」が
  開催されます。このイベントは、参加者が民間図書館“まちライブラリー”や公共図書館、
 大学図書館書店など大阪およびその周辺地域に点在するブックスポットを巡り、本を介
 して交流を深めるものです。各スポットでは、トークやワークショップなど様々なアク
 ティビティが開催されるほか、参加者が推薦した本を紹介するコーナーなども設置され
 ます。

 [日 程]2015年4月18日(土)~5月17日(日)
 [場 所]大阪・兵庫・奈良・京都の各ブックスポット

 詳細・お申込はコチラ≫

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【2】[@京都][無料][事前申込不要]
 立命館土曜講座(4月)<白川学入門>白川静再読
 
 白川静先生生誕105周年を記念した講座シリーズを4月~5月の2ヶ月間開催します。
 
 4月 4日(土) 中国古代の文化を読む(立命館大学文学部 助教 村田進)
 4月11日(土)『孔子伝』を読む(立命館大学文学部 教授 石井真美子)
 4月18日(土)『漢字 生い立ちとその背景』(岩波新書)を読む
        (立命館大学白川静記念文学文化研究所 客員研究員 高島敏夫)
 4月25日(土)『中国の神話』を読む(福島大学人間発達文化学類 教授 澁澤尚)

 [日 時]毎週土曜日 14:00-16:00
 [場 所]立命館大学末川記念会館講義室
 [主 催]立命館大学衣笠総合研究機構
 [料 金]無料・事前申込不要

 詳細はコチラ≫
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 その他の公開講座はコチラ≫
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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼

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【1】[@大阪][無料][事前申込不要]
 JR茨木駅東口リニューアルイベント開催

 立命館大学大阪いばらきキャンパスの開設にあわせ、JR茨木駅東口がリニューアルされ
 ることを記念し、プレオープンイベントが開催されます。リニューアルのコンセプトは
 「駅とまちを繋げる、駅と人を繋げる」。立命館大学からはアコースティックギターサ
 ークル・モダンジャズバレエ部・ダンスサークル 舞styleが出演します(16:00~17:
 30予定)。

 [日 時]2015年3月29日(日)13:00~20:00
 [場 所]JR茨木駅東口2階
 [入場料]無料

 詳細はコチラ(JR西日本HP)≫
 
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【2】[@京都][無料][事前申込不要]
 立命館大学猫の会Rits cat「ネコ市ネコ座京都」に参加

 本学のキャンパス内に棲む猫との共生を目指すサークル「Rits cat」が、3月29日(日)
 (ミャーニクキュウの日)に新風館で行われるイベント「ネコ市ネコ座」に参加します。
 参加ブース名は「大学猫総選挙 by KASP(Kyoto Ani-love Student Party)」。
 「大学猫の宣伝部長」を決める選挙を行うほか、猫ポストカードの販売や会員によるス
 テージパフォーマンス(12:55頃~)もあります。

 [日 時]3月29日(日)11:00~20:00
 [場 所]新風館(地下鉄烏丸線「烏丸御池」駅下車徒歩1分)
 [入場料]無料

 詳細はコチラ≫
 http://www.neco-republic.jp/event/nekoichinekoza/kyoto2015/
 https://ja-jp.facebook.com/nekoichinekoza

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【3】[@広島][チケット要]
 男子・女子陸上競技部「第49回織田幹雄記念国際陸上競技大会」

 今年7月に韓国で開催されるユニバーシアードの選手選考会も兼ねた大会です。応援を
 よろしくお願いします!
 
 [日 時]4月18日(土)~19日(日)
 [場 所]広島広域公園陸上競技場
  ※入場券は会場での直接販売のみとなります。
   詳細は広島広域公園陸上競技場へお問い合わせください。

 詳細はコチラ≫

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【4】[@京都・滋賀][有料][申込不要]
 硬式野球部「平成27年度関西学生野球連盟春季リーグ」開幕

 シーズン開幕です! 初戦は関西学院大学戦です。後藤新監督率いる硬式野球部を、ぜ
 ひ球場で応援ください!

 ◇関西学院大学戦
 [日 時]4月11日(土)10:30~、12日(日)13:00~ 
 [場 所]わかさスタジアム京都
 [入場料]大人1,000円

 ◇京都大学戦
 [日 時]4月18日(土)10:30~、19日(日)13:00~ 
 [場 所]皇子山球場
 [入場料]大人1,000円

 詳細はコチラ≫

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【5】[@大阪][有料][申込不要]
 サッカー部「2015年度第93回関西学生サッカーリーグ(前期)」開幕

 関西学生サッカーがいよいよ開幕します。部員一同気合を入れて頑張ります。応援をよ
 ろしくお願いします!

 ◇大阪体育大学戦
 [日 時]4月5日(日)11:30~
 [場 所]キンチョウスタジアム
 [入場料]大人1,000円

 ◇関西学院大学戦
 [日 時]4月12日(日)14:00~
 [場 所]ヤンマースタジアム長居
 [入場料]大人1,000円

 ◇関西大学戦
 [日 時]4月18日(土)11:30~
 [場 所]キンチョウスタジアム
 [入場料]大人1,000円

 詳細はコチラ≫

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 その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫
 
 その他のイベント・スケジュールはコチラ≫
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▼輝く学生インタビュー▼

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 第46回 輝く学生インタビュー
      「ミャンマーと言えば、橋本!」は最高の賛辞
      
                  国際関係学部 橋本 悠 さん

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 このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介してい
 きます。

 今回ご紹介するのは、立命館大学国際関係学部の橋本悠さん(国際関係学部3回生
  ・京都府出身)
です。橋本さんは、ミャンマーと日本の学生団体(IDFC:International
  Development Field Camp)
を結成し、昨年12月14日(日)~19日(金)にはミャンマーに
 て学生会議
を実施するなど精力的に活動されています。

 今回のインタビューでは、IDFC設立から会議開催に至る経緯や、その原動力ともいえる
 橋本さんのミャンマーに対する熱い想いなどを中心にお話を伺いました。
 
  インタビュー当日の橋本さん

 Q.はじめに、海外に興味をもったきっかけと国際関係学部を選んだ経緯を教えてくださ
 い。


 私の家庭は海外に特別縁があるわけではありませんでしたが、立命館宇治中学校・高等
 学校を経て、海外生活経験のある友人やネイティブの先生と接する機会が増え、漠然と
 「英語」や「国際関係」に興味を持つようになりました。また、テニスを小学生のとき
 から始め、高校ではテニス部の主将もつとめたのですが、部を引退する際、「これまで
 テニスに向けていたモチベーションを別のことに向けよう」と考え、留学を志すように
 なりました。そして大学入学を機に、本学国際関係学部の「DUDP(日米共同学位プログ
 ラム)」というプログラムを志願し、1年次からアメリカン大学へ2年間留学すること
 になりました。
 ※DUDP:海外の提携大学にて2年間の長期プログラムで学位を取得する制度

 Q.留学期間中にもさまざまなことに挑戦されていたようですね。
 
 勉強以外では、地元のお祭りの親善大使や講演会の主催、そして共同通信社や日本テレ
 ビでのインターンなどに取り組みました。留学先のワシントンD.C.は政治の町であるこ
 とに加え、オバマ大統領が2度目の選挙に勝った時期と重なったことが、インターンに
 参加するきっかけになりました。インターン期間中に米国のクリントン国務長官(当時)
 の記者会見に記者として出席する機会があり、目の前で実際に見たこと・聞いたことが
 ニュースになって世界中に発信されていく感覚は新鮮で、自分と政治の距離が近づいた
 ことを実感しました。その一方で、アメリカの政治における日本の存在感の薄さには驚
 きました。大統領選挙でも日本のことが話題に上ることは、ほぼありませんでした。そ
 れに対して、注目されていたのが当時民主化したばかりの“ミャンマー”でした。つい
 日本と比較してしまい、なぜここまで注目されるのか非常に興味が沸きました。
   
 (写真左)アメリカン大学での学位授与式
 (写真右)記者会見当時の様子

 Q.そして帰国後、実際にミャンマーに行くことにされたのですね。

 「ミャンマーを実際に見てみたい」という素直な思いと、以前から発展途上国に住んで
 働き、将来的にその地域に貢献したいと思っていたので、ミャンマーでインターンをす
 ることにしました。インターネットで調べて唯一出てきた、日本の経済産業省が実施す
 る半年間のプログラムを知り、休学して参加することを決めました。

 もともとやりたいことには一直線に突き進むタイプです。アメリカでもインターンに参
 加した経験から、日本以外の国で何かをすることへのハードルは低くなりましたし、「
 たとえミャンマーだろうが、行ってみたら何とかなる」という勢いもありましたね。

 Q. 実際に行ってみて、ミャンマーはいかがでしたか?

 ミャンマーは、人がとても魅力的です。“謙遜”のような日本に似た考え方があり、目
 上の人には敬語も使います。例えば“アーナーデー(日本語で”遠慮します“)”とい
 う言葉は、「手伝おうか」と言われた時に、「ありがたいけど、まずは一旦お断りしよ
 うかな」というような微妙なニュアンスがあり、日本語と似ていると思います。また、
 ミャンマーは時の流れがゆっくりです。朝9時30分に出勤すると、「さあ、皆で朝飯食い
 に行くか」と、職場近くのカフェに朝食をとりに出かけます。時間にルーズな文化に馴
 染めるかという不安を抱いていましたが、実際に行ってみるととても過ごしやすく、気
 づけば現地の人と間違われるほど馴染んでいました(笑)。
 
 Q. インターン期間中はどのようなことをされていたのですか?
 
 ミャンマーの商工会議所の人材育成部門で、ミャンマーの人材育成のために経済産業省
 (日本)が進めるODAプロジェクトの主として事務面のサポートをすることが元々与えら
 れたミッションでした。しかし、「せっかく来たのだからこの組織に貢献したい」と思
 い、同じような人材育成プログラムを、ミャンマー人の学生向けに実施することを商工
 会議所に提案したところ、それが採用され、実施する機会をいただくことができました。

 Q.ミャンマーと日本の学生で構成する団体・IDFC発足のきっかけを教えてください。


 学生向けのプログラムに参加してくれた学生たちが、通っている大学に呼んでくれる機
 会がありました。その時、この1年で大学を訪れた外国人は私が初めてだと聞き、自分
 と同じように国際関係を学ぶ学生たちが、国際交流を熱望していることを実感したので
 す。そのとき学生から「交流したいから日本の友達を連れてきて」と言われたことは活
 動のきっかけになりましたね。また、その大学の学長が「ミャンマーでは軍事政権の名
 残もあり、学生を外国人と交流させたり学生団体を作ったりすることは、教育関係者に
 とっては難しい。でも“日本の学生”の君なら出来るかも」と言ってくれたことに背中
 を押され、「ぜひやってみよう!」と思いました。
 
 現地の学生と

 Q.帰国後、会議開催に至るまでの10ヶ月間、どのように活動を進められたのですか?

 まず、メンバーを集めるため、何処に行ってもミャンマーの話をしていました。何より
 私自身がミャンマー人に見えるので、自然とそんな話になるのですが(笑)、「ミャン
 マーの学生たちが交流したいと言っていて、自分がそれを主導したいと思っている」こ
 とを話しました。「こういう経験持ってる子、おらんかな」と少し戦略的に集めた部分
 もあります。そうして興味のある子が少しずつ集まり、立命館大学の学生4名を含む7
 名のメンバーが揃いました。ミャンマーに行ったことがあるメンバーは、私を含めて2
 名だけでしたが、それぞれにこれまでの経験を生かしつつ、やりがいを持って取り組ん
 でくれました。また、かつてインターンでお世話になった方々のおかげで、ミャンマー
 で現地の学生向けに説明会を実施し、面接して現地メンバーを決定することができまし
 た。

 Q.活動資金はどのように調達されたのですか?

 立命館の『学びのコミュニティ集団形成助成金』や『国際交流基金』から補助をいただ
 いたほか、クラウドファンディング(WEB上で一般の方から寄付を募るシステム)を利用
 して資金を集めました。“READYFOR”というクラウドファンディングでは、サイト上に
 プロジェクトページを作成し寄付を募ります。そして、寄付金額ごとにリターンとして
 お返しをするというシステムです。私たちは、写真が得意なメンバーがミャンマーで撮
 影した写真をアルバムにしたりしてお返しにしていました。結果的に、40名の方々から
 合計35万円をご支援いただくことができました。

 Q.活動中、難しかったことはありますか?

 
 まず、学生会議のトピック選びはとても悩みました。例えば「ミャンマーの大学をより
 良くするプロジェクト」のような日本の学生なら興味がありそうなトピックも、ミャン
 マー側の学生は興味を持ってくれませんでした。彼らにとって大学は「授業を受けるた
 めの場所」で、サークルやクラスというようなコミュニティへの帰属意識はないようで
 す。また、社会的な課題に関する議論はミャンマーの大学から止められていました。そ
 こで、『学生自身が考えるキャリア形成』をトピックとして、ミャンマーのメイン産業
 である縫製工場を見学し、経営者の方に「ミャンマー人材のこれから」について話して
 もらうといった活動をしました。ただ、どうしても政治的・経済的批判になるのではな
 いかという心配もありましたし、ゴールが見え辛く思えましたが、メンバーで話し合っ
 て、最終プレゼンテーションでは、ミャンマー人の学生をオーディエンスとして約60名
 集め、参加者がチーム別にブースを設けて、オーディエンスの学生たちが自分の聞きた
 いものを選んで議論できるように工夫しました。ヤンゴン大学の学長がオープニングス
 ピーチに来てくださったり、最終的なプレゼンテーションの場所としてオバマ大統領が
 講演したような場所を用意してくださったりと、ヤンゴン大学の全面協力のおかげで実
 現できました。すべて終わって改めて振り返ると、実現できたことが奇跡のように感じ
 ますね。
 
 第1回打合せの様子

 Q.活動を進めるうえで、国の壁は感じましたか?

 学生同士では、同じ学生として近く感じる部分もありますが、“環境の違い”は大きか
 ったです。政治的な問題で学生が自由に動けない時代が続いていたため、学生会議をす
 るうえでも、大学の学長の許可のみならずミャンマー教育省からの許可が必要というこ
 とには驚きました。
 また、ミャンマーの学生は語学能力も高く、このような機会に自分から飛び込む積極的
 な姿勢に溢れています。しかし、最終プレゼンテーションを考える過程では、環境や考
 え方の違いが浮き彫りになりました。たとえば、“就職”に対する価値観です。日本の
 学生は新卒で企業に就職するのが当たり前のようなところがありますが、ミャンマーで
 は新卒採用はなく、卒業後は無職の状態から仕事に就くため、まずはレジ打ちや事務の
 基本から始めて、転職しながらキャリアを積み上げていきます。そのため理想のキャリ
 アを考える上での前提条件が違います。そんな中で最終的には、“リーダシップ”や“
 起業家精神”といった万国共通の一致点を見出すことができました。

 Q.新たな発見はありましたか?

 日本の学生がディスカッションに慣れていると言われました。ミャンマーの大学の授業
 では、ディスカッションの機会はあまりないようです。ミャンマーでは大学生になって
 も選択科目はほとんどないなど、教育システムの違いは発見でした。

 また、ホテル・食事・移動手段などのアレンジを全てしてくれたマネジメント担当のメ
 ンバーは、異なる環境でも工夫して、求めるものを作りあげていく方法を学んだようで
 す。たとえば、協力してくださった方々を招いてパーティーをしたとき、日本に売って
 いるようなケーキは見つかりませんでした。そこで、唯一売っていたロールケーキを広
 げるように頼んで、完璧なケーキにしてくれたんです(笑)。

 Q.IDFCを通してご自身に変化はありましたか?

 一言で言うと、実行委員のメンバーに対して責任を持てるようになりました。最初は、
 “日本とミャンマーの大学生が交流する場をつくること”が自分にとっての唯一のゴー
 ルだと思っていました。しかし、“運営に加わってくれた実行委員メンバー全員がやり
 がい持ってくれること”もまた、自分にとっての目標になっていきました。一番嬉しか
 ったのは、ミャンマーで学生たちが交流している様子をみて、実行委員メンバーが泣い
 て喜んでいたことです。それをみて、自分も達成感を感じることができました。
 

 Q.活動継続に向けての意気込みをお聞かせください。

 
 やはり運営メンバーが毎年集まることが重要なので、参加者の中から翌年の運営メンバ
 ーを選ぶ形を作って行きたいです。今回も既に参加者15名の中で数名やりたいと言って
 くれている子がいるので、次回の運営は彼らに引っ張ってもらえるよう、私もサポート
 しつつ活動を継続できればいいと思います。そして、活動が続いていくことで、日本を
 よく思ってくれるミャンマー人が増えてくれたら嬉しいです。

 最近は東京で、ミャンマーで活動しているほかの学生団体と一緒に報告会を実施しまし
 た。そのような交流も今後は深めていきたいです。
 
 Q.ご自身の将来についてはどのように考えていますか?

 長期的な目標は国際協力の道に進むことですが、直近のことはまだまだ模索中です。私
 は基本的に「その時を生きている人間」で、その時々で目の前に来たチャンスをつかん
 できました。今後も常にアンテナを張り、身近な国際協力をしていければと思っていま
 す。また、IDFCを通して人と人とをつなぐことの大切さを感じました。「自分が動かな
 ければ出会わなかった人たちが出会い、その人たちの今後を形づくるきっかけになる」
 という意味での小さな国際協力はできたと思います。直近の課題は、まず2回目のIDFC
 を成功させるということ、その次に就職かなという感じですが、いきなり国際協力の仕
 事というより、まずはしっかり企業で経験を積むべきかと思っています。

 Q.橋本さんはどんな人なのでしょうか?


 去年はIDFCが頭の中の100%を占めていたと言えるほど、そのことばかり考えていまし
 た。ものすごい目標や使命感からではなく、やっていてただ楽しかったからです。周り
 の人には「ミャンマーといえば橋本」くらいに認識されていますし、趣味が“ミャンマ
 ー”みたいなものです(笑)。“リーダーとして”とか“使命感”という感覚はそこま
 でなく自然体ですし、何かに夢中になって、同じ目標を持つ仲間と難しいことをやり遂
 げるのが好きなのだと思います。
 
 Q.橋本さんの思う“ミャンマーの魅力”とは何でしょうか?


 やはりそこに住む人々と流れている空気、そして情景が大きな魅力だと思います。見ど
 ころはといえば、世界遺産候補の「バガン」という寺院があります。森の中に仏塔がい
 くつも立ち並んでいる情景はとても神秘的です。世界遺産になると規制も厳しくなりそ
 うですが、今なら仏塔に登って夕日を眺めることもでき、今がお勧めです。それから「
 京都バス」や「京阪宇治バス」の輸入中古車が走っていて、親しみやすいですよ。言葉
 で表現するのは難しいですが、実際にその土地に立ってみてこそ本当の魅力が伝わると
 思うので、読者の皆様にも「ぜひ、ミャンマーに行ってください!」と伝えたいです。
 
 ミャンマーの寺院
──────────────────────────
 いかがでしたでしょうか。

 橋本さんのまっすぐな瞳とその語り口からは、ミャンマーに対する愛情が強く伝わって
 きました。彼の「ミャンマーが好き」という気持ちから生まれたIDFCの活動が、将来に
 わたり継続し、両国の人々の結びつきを強めていってくれることでしょう。
 橋本さんの今後より一層のご活躍を願っています。

──────────────────────────


▼編集後記▼

 3月14日(土)~15日(日)に開催された「第38回朝日アマチュア将棋名人戦全国大
 会」において、本学経営学部卒業生で将棋研究会OBの稲葉聡さん初優勝を果たし、
 38期朝日アマ名人
の座に就きました。5年連続6回目出場での初優勝です。本学在学中
 よりアマ強豪として知られた稲葉さん。学生名人戦(2004年)での優勝をはじめ、学生
 名人・学生王将のタイトルを各2回獲得、加えて第23回全国オール学生将棋選手権戦・
 個人戦優勝(2008年)という実績をお持ちです。

 当時の様子を知る、立命館大学将棋研究会顧問の大西康仁さんに、お話を伺いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 稲葉さんは、将棋に対する情熱が人一倍強く、常により高い目標を掲げて勝負にこだわ
 る人です。在学中の2009年3月、「情報処理学会第71回全国大会」の特別セッションで
 は、コンピュータ将棋ソフト「激指」との対局に挑み、見事勝利しました。こうした最
 先端の情報処理技術を駆使したソフトと人間の対局は、現在では社会的に注目されるよ
 うになりました。古典的なイメージのある将棋が「進化」を遂げている中、稲葉さん自
 身もまた更なる高みを目指して「進化」し続けています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 稲葉さんを輩出した本学将棋研究会は、先月、社会人代表の富士通を破り“アマチュア
 日本一”の称号を獲得。彼らにとっても、日々より強くなっていく稲葉さんの姿は、さ
 らなる夢を描かせてくれたことでしょう。将棋界の今後を担っていく彼らの今後が楽し
 みですね。

 (立命館CLUB事務局 井坂)

▼第69号読者プレゼント▼

 今回は立命館宇治高等学校応援グッズ「マフラータオル」を3名様にプレゼントします。

 選抜高校野球大会への5年ぶり3度目の出場を記念した応援グッズです。今後も引き続き、
 皆様の温かいご声援・ご支援を賜りますよう、よろしくお願いします。

 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:4/6(月)>
 【パソコンの方はコチラをクリック】

 【携帯電話の方はコチラをクリック】
 
 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記の
  うえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

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▼第68号読プレ当選発表▼

 多数のご応募ありがとうございました。
 第68号の読者プレゼント当選者の発表です。 
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

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 ★・澤田由香さん      (岐阜県)  ★
 ★・佐山一枝さん    (東京都)  ★
 ★・ルマン24さん   (愛知県)  ★
 ★・northwestさん    (大阪府)  ★
 ★・まるままさん    (兵庫県)  ★
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 次回のご応募もお待ちしています。

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 次回配信予定は4月10日(金)です。お楽しみに。
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