みなさん、FIFA(サッカー)ワールドカップをご覧になっていますか?
日本が決勝リーグに残り一気に話題性が高まりました。
スポーツビジネスでは「勝敗に関わらないマネジメントの必要性」が謳われる一方で、
一時的とはいえ、「勝利」が爆発的な話題性と人気をもたらすというのも事実です。
その一方で、「敗戦」はその国に大きな落胆をもたらします。
今回のワールドカップの大きなニュースの一つとして、
グループリーグでドイツが予選リーグで敗退したことは挙げられるでしょう。
これは、サッカー大国ドイツではどれほどのビックニュースになっているのでしょうか。
そしてお世話になっているケルン体育大学の先生方はどれほど落胆されていることか、
と少々気の毒な気持ちでいました。
その流れで、ケルン体育大学に訪問した2016年夏、
足を延ばして訪れた、ボルシア・ドルトムント(ドルトムント)の本拠地、
ジグナル・イドゥナ・パルクを思い出しました。
長くなりそうですので、今週と来週で「クラブとスタジアムの概要」
「スタジアム内部の施設」に分けて記したいと思います。
クラブとスタジアムの概要です。
ドルトムントは、1909年に創設された
ドイツ、ブンデスリーガの一部リーグに所属するサッカークラブです。
2010年シーズンからは、香川真司選手がこのドルトムントで活躍されています。
シグナル・イドルナ・パルクは、収容人数が約81,000人(ゴール裏25,000人の立見含む)です。
甲子園球場の収容人数が約47,000人、2018年現在、
サッカースタジアムとしては国内最多の収容人数の日産スタジアムが約72,000人ですので、
シグナル・イドルナ・パルクがいかに大規模なスタジアムであるかお分かり頂けるでしょうか。
シグナル・イドルナ・パルクは、FIFAワールドカップの試合会場としても使用されていますが、
通常のブンデスリーガの試合であっても、熱狂的なファンで満席になります。
アウェイチームのサポーターに「座席」は与えられず、
(最初の写真の左側の)限られたゴール裏の立見からしか応援できません。
安全面からなのか、座席など与えないという意思が強いのか、
アウェイチームの応援立見場所は、鉄の囲いで囲まれています(2つ目の写真)。
日本では、プロスポーツのチケットであっても、
ホームのチケットを完売させるにも一苦労の場合があります。
プロスポーツが日本では、考えられないことですね。
スタンドの座席にも表れているように、ドルトムントのイメージカラーが黒と黄色、
そしてマスコットは、黄色と黒を基調とした蜂の「エマ」です。
スタジアムに併設されるショップを観てもチームカラーやロゴ、
マスコットキャラクターが統一されています。
どちらに正解があるかはわかりませんが、
ここ数年日本のプロスポーツチームでは「○○シリーズ」と銘打って
、様々なユニフォームで試合が開催されます。
その時々でグッズとしてのユニフォームは売れるのでしょうが、
経年的に続けた結果、最近では異なるデザインのホームのユニフォームを着たファンがいるため、
統一感のない応援スタンドが見受けられます。
スポーツマーケティングの分野では、
1990年代ごろから一つのリーグや一つのチーム・クラブを
一つの「ブランド」として研究が進められています。
ドルトムントのようにチームマネジメントが有能なクラブは、
チームのブランドマネジメントにおいて、
チームカラーやマスコットの展開がブレていないように思います。
今回このブログを書くに当たって、
ドルトムントのオフィシャルホームページを訪れたところ
もちろんホームページもイメージカラーで統一されているのですが、
ドルトムントの日本語のホームページがあることに驚きました。
ヨーロッパの海外チームがアジアマーケットを視野に入れていることは既知の事実ですが、
独、英、日、仏、中に並んで、日本語のホームページが用意されています。
香川選手の影響もあるのでしょうか。
そういえば、
海外の研究者と春先にサッカークラブの国際化について話をしたことを思い出しました。
クラブの国際化に「選手」の影響をも少なからずあるようです。
Jリーガーのグのクラブも、大変有名な海外の選手たちがプレイするようになりました。
Jクラブの国際化も近い将来あるのかもしれません。
ドルトムントの日本語ホームページhttp://www.bvb.jp/
ゆ
写真はシグナル・イドルナ・パルク
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。
#つづく
#試合観戦にはいつもご縁がない
#スタジアム訪問時、香川選手は日本で代表戦