[ 2011年01月 ] の記事一覧

2011.01.31

セレンディピティ [serendipity]

先日,東京出張のため新幹線で上京中の折り,窓をのぞくと富士山が見えました.もちろん,富士山は雲が無ければ毎回見えるのですが,今回は左の窓(東京に向かっての進行方向の左)ではなく,右側の窓からみえたのです! 長年,新幹線に乗っていますが初めての出来事でした.ここ数年は,年間20回近く行っていますが,「まさか」という感じでした.静岡駅の手前でした.すこし遠目にみえて,絶景の構図でした.是非,新幹線で上京の折は見逃さずにご覧下さい.今回は,予想していない発見でしたので,残念ながら写真に収めることができませんでした.次回チャンスを逃さないようにします.

 

表題に書いた,セレンディピティを辞書で引きますと,【予期せぬ良い物[楽しいこと]を見つけ出す才能、掘り出し上手】とあります.今回のできごとでこの言葉を思い出しましたが,最初に聞いたのは,高名な研究者の講演会です.そのときに強調されたのは,世紀の大発見の陰には,このセレンディピティが必要であること,ただし,その背景には日常のこつこつとした努力の集積があり,その積み重ねが「偶然」「予期せぬ」そのきっかけを呼び込むのだ,ということです.

 

ニュートンが万有引力を発見したのは,リンゴが落ちたのをみたからではなく,それまでの考えの蓄積の上に,「リンゴが落ちる現象」がきっかけになったということでしょう.さらに言えば,ニュートンの日常の努力が,「偶然/偶発的」リンゴの落下を誘発したともいえます.いずれにしても,立命館大学スポーツ健康科学部の関係者(学生,院生,教職員,保護者,共同研究者,施設などの協力者など)の皆さんは,大いにセレンディピティをお持ちです.今後の入学試験で,本学部の関係者となる新しい学生・院生の皆さんも,このセレンディピティの発露を楽しみに,本学部・本研究科へお越し下さい.

 

【忠】

 

 

 

2011.01.30

プロジェクト英語の授業で、最終発表が行われました

この冬、何度目かの冬将軍が猛威を振るっていますが、
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

先日、私が担当している、スポーツ健康科学部の
プロジェクト英語のクラスでは、最終発表が行われました。

この最終発表では、全員の学生が、一人 6分間で、
スポーツ健康科学に関するテーマについて、
パワーポイントを用いながら、英語で 発表しました。

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私のクラスの学生達のテーマは、
「ジャンクフードと健康問題」
「順位を付けない徒競走は、教育的効果はあるのか」
「新しいスポーツクラブの経営形態について」
など、
非常に面白い内容で、聞いていて楽しかったです (^ ^)




いよいよ来週から入試が始まりますが、
今度の新入生が、どんな発表を聞かせてくれるか、
また、今の一期生が、来年、どこまで成長してくれるか楽しみです!!
みなさん、頑張って下さいね!

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
              敦


 

2011.01.29

bjリーグオールスター戦!

1週間前の話なのですが...(笑)

 

先週のブログでは、bjリーグのオールスター戦に先出し開催された日本スポーツマネジメント学会のセミナーについて、ご紹介しましたが、今回は、その翌日に行われたbjリーグのオールスター戦の模様を、写真を中心に!(笑)、ご紹介します。

 

bjリーグは、イースタン・カンファレンス7チームと、ウェスタン・カンファレンス9チームの合計16チームが参画し、日本バスケットボールリーグ(JBL)とは、一線を画す形で開催されているプロバスケットボールリーグです。

 

bjリーグは、リーグを1つの事業体とみなす「シングル・エンティティ(単一事業体)」を採用し、各チームの自律性以上にリーグ全体の繁栄を最優先に考えた運営が行われているユニークなプロリーグです。つまり、各チーム間の戦力の均衡化を図るために、選手全員の年俸総額の上限をリーグでコントロールするサラリーキャップ制度や、選手の移籍をリーグが管理しています。

 

ここでは、詳しく触れませんが、興味がある人は、bjリーグのホームページを参照してみてください。

http://www.bj-league.com/bj/Top.do

 

さて...今日の本題ですが...

やっぱり、スポーツ観戦は、最高です!

会場は、大阪エヴェッサのホームアリーナである大阪府立体育館で行われました。

 

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テレビでもごくわずかしか、取り上げられていないので、bjリーグのオールスター戦の結果について、あまり知らない人が多いかもしれませんが、とにかく、おもしろい試合でした!

 

オールスターを観戦した人や、バスケットボールファンの人は、ご存じでしょうが、なんと!今回のオールスター戦は、残り0.5秒のところで、ウェスタン・カンファレンスのチームが奇跡の逆転勝利を収めました!表示している写真は、その逆転の瞬間のスコアを記したものです。

 

 

試合は、午後から行われるのですが、会場への入場は、9時!

なんで?と思われるのでしょうが、試合開始前までに、様々なアトラクションが行われます。

 

その1つが、ダンクコンテスト!これがまた、とにかくすごかった...。

 

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オールスター戦には、イースタン、ウェスタンともに12名ずつの選手しか選出されないのですが、このダンクコンテストには、オールスター戦出場選手以外の選手が出場します。

 

昨年、仙台で開催されたオールスター戦でのダンクコンテストで、日本人で唯一選ばれ、そして優勝を勝ち取った仙台89ersの橘選手が、ディフェンディングチャンピオンとして会場に訪れました。

 

 

 

 

写真にあるように、大阪開催ということもあり、橘選手は、道頓堀の「グリコ」ならぬ?、「ダンク」の文字をあしらったウェアで入場し、会場を沸かせました。

 

 

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また予選を勝ち抜いた橘選手は、決勝戦では、なんと!スパイダーマンの衣装を身にまとって、ダンク!見事、2年連続のチャンピオンに輝きました。

 

もちろん、彼のダンクシュートもすごいのですが、それ以上に、会場のお客さんの心をわしづかみにしていました(笑)。

 

ちなみに...本場NBAでも行われるダンクコンテストは、衣装などを身にまとうことは一切なく、ダンクのすごさのみを競い合うようですが...(笑)。

 

 

今回のオールスター戦のメインスポンサーは、お味噌汁で有名な「マルコメ」でした。

 

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会場内では、液体みその試供品の配布、試飲などが行われると同時に、アリーナ内のコート中央やゴール付近には、「マルコメ君」のイラストやマルコメ君のマスコットが登場し、会場を楽しませてくれました。

 

また得点が入るたびに、「マルコメ~!」とDJ風の音声が流れて、スポンサー告知に対する配慮がなされている様子がうかがえました。

 

 

 

 

ハーフタイムを始め、作戦タイムやゲームの合間には、観客を飽きさせない様々な工夫が施され、チアリーダーが踊ったり、イス取りゲームを行ったり、また試合中もゲームの展開をわかりやすくさせるため、オフェンスとディフェンスとでは、会場に流れる音楽が違ったりするなど、「見せる」工夫が、随所になされていました。

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ちなみに...

試合会場、選手やスタッフと同じ場所に座る特等席は、1席10万円で、コート付近の指定席は、1席1万円、私が観戦した2階指定席は、1席5,000円でしたが、自由席以外は、ほとんど満員でした...。

 

この様なイベントを支えているのがボランティア...

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うちの大学院生たちも数名、イベントボランティアに参加し、会場案内や場内整理、チケットのチェックなどを行っていました。写真に写っているのは、龍谷大学の学生さんと、立命館大学の大学院生です!

 

イベント運営を実体験できるだけでなく、他大学の学生さんたちもボランティアに参加するため、大学間の学生交流にもつながるよい機会です。

 

ぜひ、みなさん、今度は、一緒に参加しましょう!

観戦者としてでも、ボランティアとしてでもいいので...

 

 

 

2011.01.28

運動能力と遺伝率

 筋力トレーニングを行ったときに筋肉がつきやすい人とつきにくい人がいると思います。また、ランニングしても持久走がいつまでたっても苦手な人がいると思います。これらの運動能力やトレーニング効果の個人差にはいろんな要因が影響しているのですが、最新のデータには、「遺伝」が大きく関与している可能性があるということが報告されています。

「遺伝」というとほとんどの皆さんが思いつくのは「お父さん、お母さんに似ている」の「遺伝する」などだと思います。何が遺伝しているのか、というと、DNAというA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)、という4つの記号の配列から成る身体の構築に必要な設計図を引き継いでいるわけです。このDNAの設計図のちょっとした違いが、骨格筋の中のたんぱく質の構造に影響して、運動能力やトレーニング効果の個人差に影響している可能性があります。

 

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 【Moto】は、DNAのどこの設計図の違いが運動能力に影響するのかを研究するために、アスリートたちのパフォーマンスと遺伝タイプ、さらに、実際の筋の中の遺伝子やタンパク発現をみて、どのくらい影響しているのかを研究しています。その中の1つの実験を今週、共同研究を行っている前村公彦先生が立命館大学に来て、行いました(上:筋バイオプシー採取した筋、下:遺伝子解析)。

この研究を進めていけば、その選手の遺伝的背景にあう練習メニューや強化ポイントなどが組み立てることができ、非常に期待しています。興味のある大学院を募集しています!!

 

by Moto

 

 

 

2011.01.27

地域・組織の活性にキーパーソンあり

今日は静岡でした。

そこでの打ち合わせのテーマは、「地方自治体の経営マインド」についてでした。そこで出た話の一つに、B級グルメ(焼きそば)で一躍有名になった地域、「富士宮市」のことでした。

 

富士宮市が焼きそばで成功した最大の要因は、4人のキーパーソンだそうです。とくに、そのうちのお一人は渡辺英彦氏。すっかり有名人になっておられますが、この方のタレントは勿論、どうやらそのネットワークの掴み方・活かし方、行動力が見事だったようです。

とくに、「やきそばG麺(市民によるお店調査隊の名前)」、「天下分け麺の戦い(イベントの名前)」、「三国同麺」、「ミッション麺ポッシブル」といったおやじギャグを使って、メディアを動かして、地域市民を楽しませたことは認知度を上げるのに効果的だったとのこと。どうも見(魅)せ方がうまそうなリーダーです。

 

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行政側にも、積極的に活動した方がいらっしゃったらしく、うまくタグを組むことができたことも成功要因だったのでしょうし、新しいことに挑戦するマインドとそれを受け入れる風土も整っていた(つくった)のかもしれません。

今後の問題は、これをどう持続させるか...すでに手を打って展開しているそうです。そのまた向こうでは、どう仕掛けていくのか...楽しみです。

 

スポーツ健康科学部では、いろんな場面でいろんな味のあるキーパーソンが現れます。元気な地域や組織にユニークな人あり、のようです。

 

 

【ippo】

↑ この日はいいお天気でした。雲ひとつある青空。

今年は、例年よりも富士山がよくお目見えし、しかも綺麗だそうです。

 

 

 

2011.01.26

スポーツ健康マネジメント演習I・II (大学院の科目)

スポーツ健康マネジメント演習IIIがそろそろ終了する。

スポーツ健康マネジメント領域の大学院生を対象にした演習である。

人数は、8人と少ない。1年間も授業を行うと、結構、突っ込んだ話もできるようになる。

  

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修士論文の作成に向けた演習は、研究室単位で行うところが多い(と思う)

だが、スポーツ健康マネジメント領域では、領域という単位でこの科目を展開している。

 

マネジメント、経営、心理等、様々な社会科学領域の先生方が、それらの学問を素地において、様々な論議を展開する。

このようなことを日常的に行えるのは、大変刺激的で、格段に研究の幅が広がる。

取り組んでいる研究が妥当であるかどうかを、様々な領域から判断されていくのである。

 

スポーツ健康マネジメント領域の院生には、そのような機会が提供されている。

このことを十分に認識して、修士論文の作成に取りかかって欲しいと思う。

 

【 智 】(20110112 スポーツ健康マネジメント演習II)

 

 

 

2011.01.25

幕張の「野球食」。

<RecOだより42 幕張編>
 今年で11年目になりますが、毎年1月第3週目の週末は幕張に行っています。
 全日本野球会議((財)日本野球連盟とプロ野球機構が作った会議)が主催するBCC(ベースボールコーチングクリニック・全国野球指導者講習会)で2つのセミナーを行うためです。
 一つは成長期選手とその保護者を対象とした栄養と食事のセミナーです。
 
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 このセミナーにはおやつレシピの試食も入ります。毎年前年を上回るお申し込みがあり、今年は200人強とのこと。用意した資料の他に、中学野球部がチームで参加してくれていましたので、彼らの朝ごはんをサンプルに「成長期球児に必要な朝ごはんになっているか?」の検証も行いました。今年も和気藹々とした楽しいセミナーになりました。

 翌日は全国の野球指導者450人を対象とした栄養学のセミナー。今年は昨年のセミナー「成長期野球選手の増量食を考える」について、この1年実際に取り組んだ事例報告として、滋賀県立彦根東高校野球部監督 今井義尚先生にゲストとしてお越し頂いて、その内容の紹介と、体格、戦績のデータから、今回の取り組みについての評価を行いました。


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 昨年のセミナーの目的は「おいしい増量」。多くの成長期野球選手、そして指導者も、なんとか増量したいと思うがあまり、食事が「食べなければいけない」「食べさせられている」苦行になってしまっていませんか? という問いかけと 本来食事は楽しくおいしいもの。その原点を忘れてしまっては、無理が来る。おいしく続ける工夫を選手自身が身につけ、食事に対して「自信」をつけることが大切。という内容で、それぞれのチームの環境に合わせた「おいしい増量」を考えてみませんか?という提案でした。 

 この提案を受けての、彦根東高校の取り組みについては、このブログでも既に何度がご紹介してきましたが、今回はこの一年間のとりまとめの発表だったので、事前に今井先生とは、それぞれのデータを持ち寄って、何度も打ち合わせをしました。


 今井先生とはもう10年以上のおつきあいですが、スポーツ健康科学部の開設に伴いご近所になり、彦根東高校野球部との今年度のおつきあいは、いつものサポートの他に、週三回、連取後に提供する夕食(野球部食)の監修や栄養計算、試合観戦などなど、とても密度の髙いものになりました。

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 一冬越して全員の選手が増量し、多くの選手が自分の目標値に到達し、その結果が、スタミナ(夏の大会では他のチームの選手が試合中けいれん等で試合が中断する中、熱中症知らずでした)、集中力(ほとんどが逆転勝ち!)、長打力(例えば、20試合に1本しか出なかったホームランが、3試合に1本出るようになった、等々)、につながったのだと思います。 

 これらの内容を今回、事例報告として、ご参加いただいた指導者の方々のチームがそれぞれの環境に合った「野球食」を作っていただく参考にしていただければ、と思いながら今井先生とお話ししてきました。
 セミナー後、今井先生はたくさんの指導者の方々に囲まれていました。大成功だったと思います。


 さて、彦根東、夏の結果は準優勝という、とても悔しい結果に終わりましたが、昨年11月、今回の評価のためのアンケート調査に協力するため集まってくれた3年生を見て、考えが変わりました。
  
 彼らにとってこの「負け」は私の想像していなかったパワーを生んだようです。
 
 キャプテンは「僕たち、決勝は全然負けた気はしていなくて、実際、安打数は相手は4本、ぼくらは10本。でも、結果は負けちゃった。だから、終われなかったんです。勝って甲子園に行っていたら、気持ちの上で一区切りついたと思うんです、でも甲子園での相手チームの活躍をテレビで見たりすると、自分たちが出ても甲子園でも勝負できていた、という自信も。それで、みんな終われなくて、大学でも野球を続けるって目標を持って、今、受験に取り組んでいるやつが多くなったんだと思います」。
 これがキャプテンの思い込みでないことは、他の選手みんなの荷物に見え隠れする、分厚い参考書やノートでわかりました。
 今井先生も「今年の3年生は、引退後の成績の伸びが例年以上だと、ほめられています。まあ、それだけ上に伸びる余裕があったって事ですけどね」とうれしそうに話して下さいました。 食事によって、生活リズムを整えコンディショニングを行う「野球部食」は「受験食」にもつながります。

 県内屈指の進学校でもある彦根東。彼らの進路と今後の活躍も追っかけて行く楽しみが増えました。【abc.】

(写真上 選手と保護者に向けてのセミナー・写真中 指導者に向けての講演会で今井先生と 写真下 彦根東「野球部食」の実施風景)
 
 
 

2011.01.24

「こうのとり」宇宙へ!

1月22日の午後に,無人宇宙飛行船「こうのとり」がHⅡBロケットにのって,宇宙空間へと飛び立っていきました.1月22日には,国際宇宙ステーションにドッキングして,必要な物資の供給と宇宙ステーションででた廃棄物を受け取って,大気圏で燃焼してその使命を終えます.

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20110124-2.JPG写真:JAXAにある「こうのとり」のモックアップ

右は,コンパートメントごとに収納品を分けているのがみられます.

 

 
このミッションは,東京スカイツリーの屋上から地上の人間へ目薬をさすよりも難しい課題ですが,これまでのロケット事業の研究成果の蓄積とシミュレーション,精緻な計算で,このような壮大な計画が実現に結びつくのでしょう.1月28日,世紀のドッキングに期待しています.

 また,「はやぶさ」が,小惑星イトカワから運んできた物質も,兵庫県のSpring-8で詳細な検討がなされています.宇宙の解明に大きな前進を生むことになるでしょう.

それにしても,今回の「こうのとり」ならびに,「はやぶさ」というネーミングが,イメージを醸しだし,我々をロマンへと誘ってくれています.大きなプロジェクトには,やはりネーミングが大事です.

 話は変わりますが,今朝,スポーツ健康科学部1回生が研究室に来てくれました.「BKCにプールをつくるために大きな働きかけをしたい!」という熱意に溢れた学生さん5名です.おそらく多くの教職員も同じ気持ちを持っています.ただ,要望,要求をしっかりとあげていくための仕組みと取り組み方について,意見交換しました.プールを含めたスポーツ施設のあり方について,学生ならではの視点でプロジェクトを立ち上げてくれるでしょう.このプロジェクトにも夢とロマンを感じさせるネーミングを期待しています.

【忠】

 

 

 

2011.01.23

生島 淳 さんの講演会が行われました

まだまだ本格的に寒い日が続いていますが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

今週の1/19 (水) に、スポ健の学生が主体となって、
Sport Graphic Number でお馴染みの
スポーツジャーナリストの 生島 淳 さんをお迎えして、
第一回スポーツ健康科学部講演会が開催されました。

生島さんは、昨年「スポーツを仕事にする!」(ちくまプリマー新書) を
執筆されましたが、以前、忠先生が書かれておられたように、
その中で、立命館スポーツ健康科学部が大きく取り上げられています。
今回は、それがきっかけで、講演会が実現しました。

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講演の内容としては、
「スポーツジャーナリストになった経緯」
「スポーツジャーナリストの実際の仕事」
など、実際に、世界で活躍されている方ならではの、
興味深い話が満載でした。

また、個人的に、一番、印象に残ったのが、
生島さんが、「大学で語学を学ぶ事の大切さ」
繰り返し強調されていた事でした。
「海外のスター選手とインタビューする際にも、
通訳を交えると、質問出来る項目が半分になる」と
スポーツジャーナリストにとって、語学、
特に英語が出来る事の重要性を、実際の経験を元に
話しておられました。
学生にも、英語を学ぶ事の大切さを改めて認識しているのが、
ひしひしと伝わってきました。
生島さん、本当に、ありがとうございました!

今後も、色々な方に来てもらって、
刺激に満ちた講演会が続くと良いですね (^ ^)

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
                 敦

 

 

 

2011.01.22

地域密着型プロスポーツクラブ成功の方程式...

日本スポーツマネジメント学会が、「地域密着型プロスポーツクラブ成功の方程式」というテーマでセミナーを開催しました。
2週間前のブログで紹介したセミナーです。

 

今回のセミナーでは、新潟を熱狂の渦に巻き込んだアルビレックス新潟取締役会長の池田弘さんや2009年にJリーグに加盟し、初年度から黒字化に成功したファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役の木村正明さん、またびわこ・くさつキャンパスが位置する滋賀県に本拠地を置く滋賀レイクスターズ代表取締役の坂井信介さんが登壇されました。


セミナー当日は、関西圏を中心としたスポーツ関係者のみならず、スポーツビジネスに従事する方々が120名も参加し、会場は、熱気にあふれていました。

 

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開会に先立ち、日本スポーツマネジメント学会会長である早稲田大学の原田宗彦先生が今回のセミナーが「地域密着」を鍵にチームをどのように黒字化させ、リーグの安定化を図るべきかというセミナーの趣旨について説明され、登壇される方々の先行事例からヒントをつかんでほしいとお話しされました。

 

 

 

 

 

 

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まず、特別講演として「bjリーグと地域密着プロスポーツクラブ成功」と題して、日本プロバスケットボールリーグ取締役会長の池田弘さんがbjリーグ設立の経緯やシングルエンティティ(単一事業体)として、リーグ経営の安定化を図るために、バスケットボールというスポーツそのものを普及させるためのカップ戦の開催やバスケットボールクリニックといったアカデミー事業にbjリーグは、力を注いでいるということでした。

 

 

 

また池田会長は、地域住民や地元企業との地道な関係性の構築が、やがてナショナルブランドとの関係構築のきっかけとなり、そしてリーグが世界へと羽ばたくというシナリオができるのではないかと述べられました。

 

 

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次に基調講演として、「地域密着型クラブ成功の方程式」というテーマで、ファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役の木村正明さんが講演されました。

 

木村さんは、岡山市出身で、ゴールドマン・サックス証券で執行役員などを歴任された後、岡山に貢献できる仕事がしたいという熱意を持って、ファジアーノ岡山を立ち上げられ、現職に就かれました。


お話の中で特に関心を引いた内容は、「地方都市」という言葉でくくられるような、ある意味、ネガティブな要因をいかに克服するかということでした。

 

お話の中では、岡山県は、政令指定都市の岡山市を県庁所在地に持つものの、「ふるさと納税」がワースト1であったり、地元愛着度がワースト3であったり、また小学6年生に文部科学省が実施した調査によれば、都道府県の位置を尋ねた正答率が45%以下でワースト10に入るなど、「岡山」という都市名を掲げても住民との結びつきを強固にすることが難しい条件にあるというお話をされました。

 

Jリーグで成功するクラブの共通項が「親会社が存在し、実業団からの歴史を持つ」「行政の力強いバックアップがある」「2002年にワールドカップの開催地であった」という共通項がある中で、ファジアーノ岡山は、新幹線の駅から徒歩15分でスタジアムまで行けるという強みを持ちつつも、「サッカー」を全面的に打ち出す以上に、「岡山」という地域を前面に打ち出し、サッカーにポジティブな態度を抱いていない人を取り込むことにエネルギーを注いだということでした。

 

また地方都市ならではという点では、悪い風評が広がりやすいため、とにかく、チームにダメージをもたらすようなことは排除するように努めたということでした。年配の方々からの印象を悪くしないために、選手には、「茶髪禁止」を徹底したということでした。

 

木村さんは、会社の朝礼や宴など、1日5件、365日会社に訪問してファジアーノ岡山のプロモーションに努められたとのことです。

 

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この後、シンポジウムも開催されたのですが、総じてわかったことは、「チームの認知度をどのように高め、その後、継続的な関係を維持するか」ということと、「収支構造の理解と収益モデルの構築が重要である」ということについて、お話しされたように感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 以下の映像は、翌日開催されるbiリーグのオールスター戦に先立って開催されたレセプションの様子です。

 

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 200名以上の招待者の中に混じり、楽しいひと時を過ごすことができました。

明日は、オールスター戦、立命館大学からボランティアとして、大学院生2名、学部生1名が参加しています。

当日券も、若干残っているようで、興味のある方は、ぜひ、大阪府立体育館に足を運んでください!