[ 2015年02月 ] の記事一覧

2015.02.28

“おもてなし”という言葉…

お・も・て・な・し…
2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地を手繰り寄せた滝川クリステルさんが発したこの言葉と身振りは、流行語としてだけでなく、その後、日本の文化を象徴する言葉として多くの人々に再認識されました。

この「おもてなし」という言葉、その語源は、「持って成す(ものを持って成し遂げる)」「表裏なし(表裏のない心で接する)」ということにあると言われているようですが、何となく、サービスを提供する側がお客様の気持ちを察し、ニーズを捉えたサービスの提供や振る舞いをすることによって、満足してもらうために施す行為と解釈している人が多いのではないでしょうか?実は、私も以前は、そう思っていました(笑)


もてなすということに欠かせないのが、“ごちそう”ですが、この「ご馳走」という言葉に用いられる漢字は、ともに「はしる」ということを意味します。つまり、駆けずり回って食材を調達し、そしてそれを客人に振る舞う…という言葉が示すように、てっきり、“おもてなし”は、上げ膳据え膳の延長線上にあるのかと思っていました。ところが、「おもてなしの源流-日本の伝統にサービスの本質を探る(英治出版)」という本を読んで、“おもてなし”の本当の意味というか、本質を知りました。




その本の冒頭で、「日本の“おもてなし”は、もてなす側だけでなく、もてなされる側にも相応のふるまいを求めるものだとわかってきた。日本伝統の“おもてなし”において、主人と客は“ともにその場をつくり、楽しむ”関係にある。一方的な関係ではなく、いわば双方的な、独特の関係性に彩られている」と書かれています。

よく考えてみれば、高級料亭にしても(行ったことはありませんが…)、東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオジャパンなどでも、一方的に何かをしてもらっているのではなく、サービスを提供する側とサービスを提供される顧客側とが心地のいい「場」をともに創り上げていることがわかります。つまり、コラボレーション(collaboration)やコクリエーション(co-creation)と言われる価値共創が、顧客満足度を高める重要な鍵を握っています。“communication”“community”“cooperation”のように、“co”概ね“co-”から始まる言葉は、「共に」という意味合いを持つ言葉が多いのですが、提供する側と提供される側というような主体と客体が完全に分離するのではなく、両者が一体化するところにこそ、価値の高いものが生まれるのだと思います。

おもてなし…
授業を“おもてなし”と呼ぶには、抵抗がありますが、主体と客体が一体となり、授業という最高の場を学生と教員がともに創り上げ、その場を楽しむ…
そんな日が来るのでしょうか…(笑)

Jin


2015.02.27

教師の育成

先日、現場の教師とスポーツクラブのマネージャーを務める友人数人とチャット&スカイプを通じて「教員養成」について話しました。論点は、自分で考えられない・考えようとしない指示待ち姿勢、思考から「人」が抜けている、指導案・教室案が書けない若い教師と指導者がまずます増えているという指摘でした。そこで、大学における教員養成のカリキュラムを調べて見えてくる課題を現場で補おうとしています。いろいろな話を2時間以上もし、多くのことを考えました。
教師という職業は、どんどんその責務が大きくなっています。かねてから、何かある度に問題が学校にあるように扱われる、教師の責務と家庭の責務の混同に対し違和感を覚えてきました。その一方、1日の多くを学校で過ごす児童生徒にとって、教師の存在、影響力が大きいということも事実です。前任校の入試では、教師になりたい受験生の多くが志望動機として、それまでに出会った教師の影響を挙げていました。

教師に求められることは何か。そのために大学で学ぶべきことは何か。もちろん、教壇に立って効果的な授業を展開し、学級経営できる、即戦力としてすぐに働ける教師の育成が大学のカリキュラムの中だけでできるものではなく、実践を通じ身に付けていくことの方が多いと思います。そうした時の大学の役割は、やはり思考する力、思考しようとする姿勢の育成ではないかと感じています。スポーツ健康科学部において、教師を目指そうとする学生に対するカリキュラムと教員養成大学や教育学部のカリキュラムは異なります。また、これらの大学では2年生の頃から教員採用試験に向けた自主勉強会や現場教師である卒業生が催す勉強会が開かれます。このような学生と採用試験で机を並べることになります。なかなか手ごわい。教員養成大学や教育学部にはない本学ならではの強みは何か。立命館大学の卒業生が現場で高い評価を得られるために何に重点を置かなければならないのか。そんなことを改めて考えました。本学の担当教員と非常勤の先生方からのご助言やご協力をいただきながら、内容を見直してきたスポーツ指導実習が4月から始まります。友人たちから指摘されたことも心に留めながら、現場のニーズを把握しながら、大学ですべきことを考え続けたいと思います。

2015.02.26

FD研修

本学部では年に2回、学部や研究科の教学などについて議論をするFD研修を行っています。本日、FD研修会が開催され、10時から多くの教員や職員が参加し【教学課題】【学生支援】【大学院課題】の観点からグループワークを行っています。スポーツ健康科学部・研究科が誕生して約5年が経過し、順調に学生が成長していることを実感しています。一方で、学部・研究科設置当初は想定をしていなかった解決すべき様々な課題が出てきていることも事実です。そのため、比較的時間に余裕のある授業期間外に、気持ちを落ち着けて終日かけてじっくりと意見交換する機会は貴重です。

それでは今から、最後のプログラムに参加してきます。

2015.02.25

学び舎と恩師

おはようございます。ma34です。

昨日は、教授会の時間まで、研究の相談も兼ねて
古巣である京大の指導教官を訪ねておりました。
ただ、研究の話だけでなく、
学部生のときも、大学院生のときも、
私の悩んでいるところをさりげない一言で指摘してくださる先生で、
例に漏れず、昨日も一番今考えているところ、悩んでいる話題へと
自然に会話が流れて行きました。

いつまでも恩師は偉大な存在で、こちらの心をよく見通してくださっています。
大変ありがたいことです。

そして、キャンパスを歩いていて見えてくる懐かしい風景は
昔の色々な学びや思い、悩みを一気に思い出させますね。

ちょうど国公立は明日が入学試験であることもあって
キャンパスには受験生と親御さんがたくさん歩いていました。
私にもこういう日があったなあと遠い日々に思いを馳せつつ、
その日からの今までの一歩一歩を確認する、よい時間となりました。

また、少しの時間だけ、後輩の学位論文口頭試問の見学もさせていただきました。
その後輩が卒業論文を書いていた頃から知っておりますので、
その成長ぶりに圧倒されていました。
わたしも頑張らないと!とパワーをもらえました。

指導教員の存在、そしてそのメッセージ、また色々な経験とともに記憶に残る学び舎。
どちらも自分にとって大切なものです。

4回生はもうすぐ卒業ですね。
立命館大学、そしてスポーツ健康科学部での学び、BKCの風景。
みなさんの土台としてきっとこれからも位置づいていくと確信しています。

昨日はそんなことに思いを馳せた一日でした。



2015.02.24

問題の作成

Hassyです。

いよいよ明日から国公立大の前期試験ですね。

受験生の皆さん、体調を万全にして実力を遺憾なく発揮して欲しいと思います。

私も今回心から応援している受験生がいます。

頑張って欲しいと思います。

 

さて、試験には当然問題が出題されますが、皆さんのなかで、これまで何か問題を作成した人はどれだけおられるでしょうか?

 

我々教員も、定期テストなどで問題を作成しますが、これがやはり難しいのです。

知識の詰め込みだけでは解けない(思考力が試される)問題や本質を理解していないと解けない問題など、いわゆる良問は作成者の腕の見せ所ですが、裏を返せば作成者は論理的に思考し、対象の本質を理解していないと問題は作成できません。

 

とあるKY大の教授で、(物理学だったか?)テスト問題に、学生自身に「良問」と「あまりよろしくない問題」を作成させ、それぞれの解答のみならず、どこがどう良くて、どこが悪いのかを指摘させる問題を出されたことを伺いました。

これは問題としての難易度は相当高いですが、問題自体はまさしく良問です。

学生の皆さんは、今後、何かの試験対策をするときに、友達と問題を出し合うのも良いかもしれません。

 

また、教える過程も同様の効果がありますね。

例えば実験でも、先輩が後輩に指導する過程で、自身の認識不足に気付いたり、疑問が沸き起こって調べて学んだりすることはよくあることだと思います。

私も授業の準備の度に勉強することがあるものです。

 

さて、スポ健とはあまり関係ないですが(笑)、小学生のドリルとかで出てくる1語を埋めて二字熟語を完成させる問題で、息子に出題するところをヒートアップして夫婦で問題を出し合っていました。。。

 

まず妻から。。。

 

いかがでしたか?同じ漢字があると難しくなるのでは?という趣旨です。

 

それでは私から。。。

 

③番は、妻は回答できず、答えを聞いて、「今までの人生で殆ど体験していないから出てこない。。。」と。。。(苦笑)

⑤番には③番か④番が入るものとして、そのどちらにも熟語が成立するものを⑥番と⑦番には入れてみて下さい。

 

さあ、受験生の「合格」を祈願して、最後の出題です。


気になって受験どころではなくなった場合はご容赦ください。笑

2015.02.23

福HR君の結婚式

昨日、大学院博士後期課程に在学中で、トレーナーとして活動している福HR君の結婚式と披露宴が、京都の北山でありました。親族、職場関係者、友人に囲まれた和やかで、ふんわりとした雰囲気に包まれた素敵な結婚披露宴でした。

 

HR君は、研究者ならびに現場のトレーニングサポートの二足のわらじを履いています。会社の上司より、社内での研究論文を読み込む勉強会でのリーダー的役割と、社内研修における現場へのスポーツ科学導入を一手に引き受けているようです。これからのスポーツ現場の指導者には、科学的エビデンスの活用、科学成果の応用が求められてきます。もちろん、現場での指導力が合わさることが条件です。そのような、サイエンスベースの力をもった、スポーツ指導者、アスレティックトレーナー、ストレングスコーチの輩出に我々も貢献しなければなりません。

 

HR君がその代表的な存在になってくれることを期待しています。これからは、家族と力を合わせながら、仕事、研究の両立をさらに進めてくれるでしょう。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

2/25(水)13時から、アカデミックラウンジで、熊本県立大学の青木朋子先生による、手指の運動制御に関する研究セミナーがあります。非常に優秀な先生で、研究成果も興味深いものです。春休みですが、どなたでも受講可能ですので興味のある方はぜひお越しください。

【忠】

 

 


2015.02.22

アメリカ便り (19): GALANA

日本でも寒い季節が続いていますが、
皆様いかがお過ごしですか。

今週は、またもや寒波がアメリカ東部を襲い、
火曜日にはメリーランド州立大学カレッジパーク校は
雪で休校となりました。
最低気温がマイナス18℃でも十分寒いですが、
風が強いために、体感気温マイナス25℃という数字を見ると
本当に気が遠くなりますね (笑)



そんな寒い中、Generative Approaches to Language
Acquisition North America (GALANA) #6 が、
2/19-2/21 に開催されました。
Generative というのは、「生成文法」と呼ばれる言語理論です。
今回の学会は、生成文法の観点から、第一言語習得・第二言語習得を
捉えることを目的としています。



言語学の世界で著名な先生も発表されましたので、
かなり盛況でした。アメリカの学会は、
日本からだと、授業などもあって、
なかなか参加しにくいですが、こちらにいると
気軽に参加しようという気になるので、
積極的に色々な研究者と交流しています。

それでは、また。失礼いたします。
良い休日を。

<<街でよく見かける英語表現#19>>
学会だと、"Plenary Talk"と呼ばれる発表があります。
学会では色々なセッションが同時並行していますので
なかなか全員が揃うことが難しいのですが、
全員が参加できるように、その時間帯に
そのトークしか行われない発表を
"Plenary Talk" と呼びます。
著名な先生が務められることが多いです。

2015.02.21

企業が持つ魅力と価値

先日、報道番組でカルビーの女性役員登用のことが紹介されていました。
一般論としてですが、産業界でもスポーツ界でも、まだまだ「男社会」の風土が残っていることは否めません。1月下旬のブログで、“ダイバーシティ・マネジメント”について触れましたが、異業種や異分野とのコラボレーションもさることながら、組織内に存在する女性社員やスタッフの存在は、正直なところ、看過されるか、あるいは、女性の才能やセンスを活かす環境が十分整っていないように思われます。
そのような状況で、カルビーは、松本会長の強いリーダーシップに基づき、「ダイバーシティの推進」を経営戦略の重要な基軸の1つに据え、安倍政権が掲げる「2020年までに女性の役員比率30%」という目標達成に向け、積極的なダイバーシティ推進しています。様々な雑誌の記事などでも取り上げられていますが、松本会長は、厳しい企業間競争下において、差異化が困難な状況で、ダイバーシティの推進、特に女性の発想や能力を企業経営に反映しなければ、競争に敗れるとまで述べています。

実際、カルビーでは、2010年4月の女性管理職比率が5.9%だったのが、2014年4月には、14.3%までに向上し、報道番組では、エリア統括本部長、工場長などがイキイキと仕事をしている姿が映し出されていました。ただ、家事の負担や子育てなど、まだまだ日本社会では、女性に依存しており、育児休暇も欧米では、多くの男性社員が取得していますが、日本で育児休暇を取得する男性社員の比率は、わずか3%にしか過ぎません。

そのような日本社会の風土のような状況を加味し、カルビーでは、「16時帰社」といった労働時間における「時短」を積極的に推進し、女性役員のみならず、女性社員の労働環境をサポートしています。石田会長は、これまでの企業の常識にとらわれない、そして女性登用を阻害する要因は全力で取り除くと公言し、まさしく、カルビーのダイバーシティ推進において、女性役員の登用は、“やめられない、とまらない”重要な企業戦略となっています。
カルビーのダイバーシティの推進については、以下のURLを参照して下さい。
http://www.calbee.co.jp/csr/feature1/performance.php



















3月から本格的な就職活動がスタートする中、スポーツ健康科学部の学生は、企業の見極めをしているでしょうか?業界研究や志望枠にある企業研究も少なからず、1通りは済ませていることでしょうが、スポーツ健康科学部のかなりの学生が、スポーツや健康というキーワード以上に、「人材」を軸に企業選びをする傾向にあるということを耳にします。「人とのかかわり」は、学部での学びを確かに活かせる1つのジャンルなのかも知れないですが、「人がイキイキと輝く職場」という軸でも企業の選定を心がけ、これからの就職活動を心がけてほしいと思います。

企業の魅力や価値にどう気づくか、多くの学生が活用するスマートホンの携帯アプリは否定しませんが、日経ビジネスや日経流通新聞(日経MJ)のような業界の内実を客観的に取り上げる情報も収集し、企業の持つ魅力と価値に気づいてほしいと思います。


Jin


先日、報道番組でカルビーの女性役員登用のことが紹介されていました。
一般論としてですが、産業界でもスポーツ界でも、まだまだ「男社会」の風土が残っていることは否めません。1月下旬のブログで、“ダイバーシティ・マネジメント”について触れましたが、異業種や異分野とのコラボレーションもさることながら、組織内に存在する女性社員やスタッフの存在は、正直なところ、看過されるか、あるいは、女性の才能やセンスを活かす環境が十分整っていないように思われます。
そのような状況で、カルビーは、松本会長の強いリーダーシップに基づき、「ダイバーシティの推進」を経営戦略の重要な基軸の1つに据え、安倍政権が掲げる「2020年までに女性の役員比率30%」という目標達成に向け、積極的なダイバーシティ推進しています。様々な雑誌の記事などでも取り上げられていますが、松本会長は、厳しい企業間競争下において、差異化が困難な状況で、ダイバーシティの推進、特に女性の発想や能力を企業経営に反映しなければ、競争に敗れるとまで述べています。

実際、カルビーでは、2010年4月の女性管理職比率が5.9%だったのが、2014年4月には、14.3%までに向上し、報道番組では、エリア統括本部長、工場長などがイキイキと仕事をしている姿が映し出されていました。ただ、家事の負担や子育てなど、まだまだ日本社会では、女性に依存しており、育児休暇も欧米では、多くの男性社員が取得していますが、日本で育児休暇を取得する男性社員の比率は、わずか3%にしか過ぎません。

そのような日本社会の風土のような状況を加味し、カルビーでは、「16時帰社」といった労働時間における「時短」を積極的に推進し、女性役員のみならず、女性社員の労働環境をサポートしています。石田会長は、これまでの企業の常識にとらわれない、そして女性登用を阻害する要因は全力で取り除くと公言し、まさしく、カルビーのダイバーシティ推進において、女性役員の登用は、“やめられない、とまらない”重要な企業戦略となっています。
カルビーのダイバーシティの推進については、以下のURLを参照して下さい。
http://www.calbee.co.jp/csr/feature1/performance.php

3月から本格的な就職活動がスタートする中、スポーツ健康科学部の学生は、企業の見極めをしているでしょうか?業界研究や志望枠にある企業研究も少なからず、1通りは済ませていることでしょうが、スポーツ健康科学部のかなりの学生が、スポーツや健康というキーワード以上に、「人材」を軸に企業選びをする傾向にあるということを耳にします。「人とのかかわり」は、学部での学びを確かに活かせる1つのジャンルなのかも知れないですが、「人がイキイキと輝く職場」という軸でも企業の選定を心がけ、これからの就職活動を心がけてほしいと思います。

企業の魅力や価値にどう気づくか、多くの学生が活用するスマートホンの携帯アプリは否定しませんが、日経ビジネスや日経流通新聞(日経MJ)のような業界の内実を客観的に取り上げる情報も収集し、企業の持つ魅力と価値に気づいてほしいと思います。


Jin

2015.02.20

フィールドの大切さ

昨日、3年生のM本君が卒業論文の進捗状況を報告に来てくれました。彼は、中途障がいを負った人がスポーツをしたことにより心身にどのような変化があったのかを明らかにしたいと考えています。以前、授業に来ていただいた重度障がいの方が、動くはずのない体の一部が動き、つくはずのない腹筋がついたというお話をされたこともこのテーマを選んだきっかけとなっています。M本君は、障がいの程度のよってもスポーツの影響が異なるのではないかと考えています。そこで、1月初旬に研究の内容を文書にし車椅子バスケットボールチームの選手にインタビュー依頼をしたところ、チームのの選手に自ら説明をしご協力のお願いをさせていただき機会を得ました。異なる程度に方8人にインタビューを実施しまとめていくことになります。インタビュー調査はとても簡単と誤解している学生も多いのですが、とても大変な作業プロセスであり、能力も要求されます。このことについてはまた別に機会でお話ししたいと思います。

M本君の昨日の報告は、練習時に説明させていただき、選手全員んから承諾を得られたこと、M本君自身も練習に参加させていただいていることでしたが、その中での新しい気づきについても目を輝かせながら話してくれました。1人ひとりが練習に取り組む姿、その激しさなどを目の当たりにし、もっともっと障がいのある人のスポーツの現場に触れその世界を知りたいこと、障がいのある人のスポーツ普及に興味関心が強いことなどを語ってくれました。そこで、部活が少し落ち着く4月以降、私が長く一緒に仕事後をしている障がいのある人専門にスポーツプログラムを提供しているNPOでしばらくフィールドワークをすることになりました。さっそく先方に依頼をしたところ、快諾のお返事。きっと多くのことを学べると確信しています。

M本君は、早い時期から現在の卒業論文のテーマに決めており、授業でも車椅子バスケット選手2人のプレイを見てはいたのですが、実際にフィールドで観て参加して感じることに勝ることはなかったようです。肌で感じることの大切さを改めて実感しました。彼のいきいきした姿を見ると頼もしさも感じ、こういう若い人たちがどんどん興味を持って、スポーツを通じて障がいのある人に対する誤解や偏見をといていってほしいと思います。M本君とは、障がいに対する日本人と外国人の違いについてもたくさん話しました。きちんと自分の意見を持ち、疑問も感じ、それについて探求しようとする姿勢がありありと見て取れ本当に嬉しく思います。疑問を持ったらちょっと立ち止まり自答する、思考した言葉を発する、そんなものを考える人を育てたいという思いはずっと変わりませんが、残念ながらなかなか難しい現状です。教育は無力なのか...そんなことを自問自答していた最中のM本君との時間は大変貴重な時間となりました。学生と教師は常に相乗効果を与え合います。そにこともまた改めて実感しました。

3年生は全員がテーマ決定を済ませ、数名は予備調査を終え本データを収集し始めました。この春休み、どれだけ進んでいるか楽しみです。10月に卒業論文を仕上げる目標を掲げている学年なので、このままのペースで進めて欲しいと期待しています。
昨日、3年生のM本君が卒業論文の進捗状況を報告に来てくれました。彼は、中途障がいを負った人がスポーツをしたことにより心身にどのような変化があったのかを明らかにしたいと考えています。以前、授業に来ていただいた重度障がいの方が、動くはずのない体の一部が動き、つくはずのない腹筋がついたというお話をされたこともこのテーマを選んだきっかけとなっています。M本君は、障がいの程度のよってもスポーツの影響が異なるのではないかと考えています。そこで、1月初旬に研究の内容を文書にし車椅子バスケットボールチームの選手にインタビュー依頼をしたところ、チームのの選手に自ら説明をしご協力のお願いをさせていただく機会を得ました。障がいの程度が異なる方8人にインタビューを実施しまとめていくことになります。インタビュー調査はとても簡単と誤解している学生も多いのですが、とても大変な作業プロセスであり、能力も要求されます。このことについてはまた別に機会でお話ししたいと思います。

M本君の昨日の報告は、練習時に説明させていただき、選手全員から承諾を得られたこと、M本君自身も練習に参加させていただいていることでしたが、その中での新しい気づきについても目を輝かせながら話してくれました。1人ひとりが練習に取り組む姿、その激しさなどを目の当たりにし、もっともっと障がいのある人のスポーツの現場に触れその世界を知りたいこと、障がいのある人のスポーツ普及に興味関心が強いことなどを語ってくれました。そこで、部活が少し落ち着く4月以降、私が長く一緒に仕事後をしている障がいのある人専門にスポーツプログラムを提供しているNPOでしばらくフィールドワークをすることになりました。さっそく先方に依頼をしたところ、快諾のお返事。きっと多くのことを学べると確信しています。

M本君は、早い時期から現在の卒業論文のテーマに決めており、授業でも車椅子バスケット選手2人のプレイを見てはいたのですが、実際にフィールドで観て参加して感じることに勝ることはなかったようです。肌で感じることの大切さを改めて実感しました。彼のいきいきした姿を見ると頼もしさも感じ、こういう若い人たちがどんどん興味を持って、スポーツを通じて障がいのある人に対する誤解や偏見をといていってほしいと思います。M本君とは、障がいに対する日本人と外国人の違いについてもたくさん話しました。きちんと自分の意見を持ち、疑問も感じ、それについて探求しようとする姿勢がありありと見て取れ本当に嬉しく思います。疑問を持ったらちょっと立ち止まり自答する、思考した言葉を発する、そんなものを考える人を育てたいという思いはずっと変わりませんが、残念ながらなかなか難しい現状です。教育は無力なのか...そんなことを自問自答していた最中のM本君との時間は大変貴重な時間となりました。学生と教師は常に相乗効果を与え合います。そのこともまた改めて実感しました。

3年生は全員がテーマ決定を済ませ、数名は予備調査を終え本データを収集し始めました。この春休み、どれだけ進んでいるか楽しみです。10月に卒業論文を仕上げる目標を掲げている学年なので、このままのペースで進めて欲しいと期待しています。

A


2015.02.19

未来のトレーニングを提案する

本日の午後、「スポーツ健康科学部シンポジウム」が開催されました。まず第1部では「スポーツのトレーニング」というトピックで国立スポーツ科学センター・センター長の川原先生から基調講演があり、次いで、本学部の長野先生から現在取り組まれている研究内容を紹介いただきました。川原先生からは日本を代表するトップアスリートの競技力向上のためのスポーツ医・科学の支援体制の現状をご説明いただき、競技力を向上させる上で様々な視点からのアプローチが必要であることを改めて認識することができました。また、長野先生からは、バイオフィードバックを用いたランニングトレーニングに関する研究成果をご紹介いただきました。【未来のトレーニングを提案する】という本シンポジウムのテーマにぴったりの内容で、思わず聞き入ってしまいました。

その後、第2部までの休憩時間を利用して、本学研究科に所属する大学院生がポスターセッションを行いました。海外からお越しいただいている先生方を意識したこともあり、すべてのポスターは英語です。一部の大学院生は、英語での質疑応答にチャレンジしていました。こういった機会は本当に貴重です!

続いての第2部は「健康維持・増進のトレーニング」というテーマで、コロラド大学教授(本学訪問教員)のKohrt先生から「運動と骨代謝」に関わる基調講演を賜りました。丈夫な骨をもっていると思われがちなスポーツ競技者であっても、高強度の練習や体重減少などにより骨密度の低下や骨折リスクの増加が生じるという大変インパクトのある内容でした。スポーツ競技者のトレーニングに密接に関わる立場として、ぜひ頭に入れておきたい内容でした。そして最後に、本シンポジウムの締めくくりとして、本学部の橋本先生から「脂肪・筋・脳」に関わる最新の研究成果が紹介されました。乳酸を一つの刺激として、「筋量増加」「脂肪分解」「認知機能の亢進」など健康増進に関わる様々な効用をテンポよく紹介されました。予定の時間は超過したようですが、大満足の内容でした。

スポーツ健康科学部・同研究科が誕生して丸5年間が過ぎました。この間、教職員、学生が一丸となり研究を推進してきてきた成果が、最近の数年間で目に見える形であらわれてきているように感じます。これからもスポーツ健康科学の視点から、社会に対して情報やメッセージを積極的に発信し、心身ともに豊かな社会の実現に貢献をしたい、我々、皆の願いです。