2019.04.09

フィールドに立ち続ける

半年以上前から関わらせていただいている活動があります。
障がいのある子どもたちの身体活動に特化した放課後支援活動の立ち上げのお手伝い。
さまざまな放課後支援活動がありますすが、身体活動に特化したプログラムは珍しい。
それは、子どもたちの特性が多岐にわたるため、用意する活動内容も一様には定められないことにあります。また、全員が安全に体を動かすためには、それぞれの特性に応じた空間づくりも必要になります。そのため、必然的に静的なプログラムに比べ、限られたスタッフで運営することが難しくなります。

これらの課題に対する、空間の工夫、運動の内容、モチベーションの維持などについて何度もミーティングを持ち、使用するアイテム、評価表、保護者もともに感じられる楽しさや上達の資格かなどを含み、プログラム内容を検討してきました。
先日は、プログラムに使用する新しい施設を見せていただきました。ボルタリングの壁、天井から吊るされたロープ、鏡張りの壁、取っ手付きバランスボールなどなど、さまざまな工夫が凝らされており、その場にいるだけで、子どもたちの笑顔が目に浮かびました。

このような活動に参画させていただき、私にも変化がありました。
ミーティングを繰り返すうちに、長く指導現場から離れていた私の中で、なにかがウズウズ、あるいは、モヤモヤする感覚が徐々に強くなり始めました。それが、「現場に立ちたい」という思いだと気づくのにそう時間はかかりませんでした。
そんな折、本学部の事務の方のお子さんとプールに行く機会を得ることができました。
1回目は、3月の上旬で、3人の子どもたちと楽しい時間を堪能しました。特に、泳法指導をしたわけではありませんが、遊びを通した関わりの中で得るものが多くあります。

どんな動きが楽しいんだろう?
それぞれの子の「うれしい」「楽しい」「いやだ」という表現はどういう形だろう?
次に何をしたいんだろう?
泳げるようになりたいのかな?遊びたいのかな?
どこを触られると嫌なんだろう?

次々と疑問がわき、それに対する私の感覚も鋭くなっていきます。
大学の授業とは異なる、私にとっての現場・フィールドの大切さを実感しました。
担当するスポーツ指導実習では、基本的な指導方法を教授することはできているつもりですが、このリアルタイムの生の感触、あるいは、実感は、現場に立ち続けなければ伝えることができないと改めて思いました。いつまで水の中での指導ができるのかはわかりませんが、できる限り実践を続けながら教壇に立ちたいと思います。

プログラムに関与させていただき、またそのタイミングでお子さんたちとの時間をくださったKさんに感謝です。今日もまた夕方からプールです。