2019.11.08

発表に関して

みなさん、嶋村です。ちょっと遅めの更新です。。。さて今日は先週の言語学の話の続きは次回にして、今日は研究発表の心構えについてちょっと話したいと思います。なんでかというと来週 P の中間発表があるからです。なので万が一学生さんがこのブログを読んでいてくれていて、参考にしてくれていたらな~なんてね。。。


さて、いい発表しようと思えば、「自分の考えたことは・調べたことはとても大事ですごくおもしろいよ!」ってことをオーディエンスにわかってもらうことを一番の目標にすべきだと思います。


「大事」というところを納得させようと思えば、きちんと大きな視点で問題設定できていることが必要です。いくらオリンピックの話をしようが言語学の話をしようが、それが個人の興味のレベルで止まっていては、「興味ないもん」と無視されてしまうかも知れません。もちろんいくら頑張っても全員に興味を持ってもらうことはできませんが、なるべく耳を傾けてもらえる様に努力すべきです。そのためには客観的事実に基づき、なぜ自分が研究していることにそれをする意義があるのかを説明する必要があります。もちろん専門家ばかりが集まる学会ならこの辺は多少端折ってもいいかも知れませんが、一般の人や自分が研究していることに馴染みがない人に向けて話すときは、まず「聞いてみよう」と思わせる努力が必要です。よく学生に「なんでそれを研究するの?」と聞きますが、「僕は・私は~だと思って、~はどうかなって思ったんです~」みたいな**(自粛)みたいな答えが返ってきますが、この返答に「思った・思う」が入ってはいけません。「なぜならば」で始まり研究背景の説明があり「思う」と使わず「である」で答えられる様になってください。


「おもしろい」とは「実に興味深い」ということです(なんかそんなセリフが出てくるドラマが昔ありましたが)」。考え出したアイデアで独創的でかつ設定した問題を解決するだけでなく何かしらのプラスαのメリットがあるとなおいいですね。プラスαの部分は帰結(consequecne)と言ったりしますが、それは大体予測とその検証からなります。「この主張・理論が正しければ、~の様な現象も予測する」と言ったものです。その予測が実際観察されたらその主張や理論の蓋然性は強化されます。


そして発表といえば欠かせないのはスライドですね。僕は Keynote か Beamer ですが多分多くの人は Microsoft の PPT を使っているのではないでしょうか?文字は小さすぎず、文字ばかり載せないでください。たまに馬鹿みたいに1枚のスライドに色々情報を載せてくる奴がいますが、それはダメです。学会では僕はいつも1スライドにつき1分以内を心掛けていますし短ければ 30 ~ 40 秒ほどです。あと効果的に箇条書きを使って何がポイントかをしっかり書いてください。話す内容をそのままスライドに貼るのはダメです。ま、スライドの作り方はネットに溢れているし、ここであまり言っても仕方ありませんが。。。


最後に質疑応答はどの様な質問が出るかを想定してある程度準備しておくべきだと思います。そして答えが分からなければ「今のところ分からないけど今後の研究で考える」とはっきり言いましょう。もし、あなたの研究が誠実で理不尽でなければそれで大丈夫です。


というわけで来週発表する人には頑張って欲しいと思います。ではでは、また来週。