2019.09.21

スポーツビジネス & スタジアム in NY

9月の初めにニューヨークでスポーツビジネスツアーに参加してきました。
今週は、ニューヨークのスポーツビジネスに関してご紹介します。
今回はとても多くのプロスポーツの観戦の機会に恵まれました。
スタジアムに行くこと=「試合を観戦する」ということが多くの人にとっての目的です。
私の場合は観戦よりも、多くの観戦者がスタジアムで得られるエクスペリエンス(経験)を確認(体験)すること、それを生み出すスポーツチームの戦略やスタジアムの在り方を学ぶことが目的です。

(ゆ)20190921-1

ニューヨーク州にあるニューヨーク市は、アメリカを代表するいくつかのスポーツチームの本拠地です。
いくつか挙げるとまずアメリカ4大スポーツとして、野球(MLB)、アメリカンフットボール(NFL)、バスケットボール(NBA)、アイスホッケー(NHL)が挙げられます。
この中からMLBは、ヤンキースの本拠地ヤンキー・スタジアムとメッツの本拠地であるシティ・フィールドでのスタジアム視察と試合観戦をしてきました。

(ゆ)20190921-2


NFLは、ジャイアンツとネッツの本拠地であるメットライフスタジアム視察、
NBAとNHLは、ニックス(NBA)とレンジャーズ(NHL)の本拠地であるマディソン・スクエア・ガーデンの視察に参加してきました。

(ゆ)20190921-3

少し話がそれますが、国内外のスタジアムで一般に向けた有料のスタジアムツアーが実施されています。
是非観戦だけではなく、スタジアムツアーにも参加してみてください。
スタッフの方々とのお話もとても学びになります。

(ゆ)20190921-4

4大スポーツ以外として、ニューヨーク・シティFCの試合の観戦もしてきました。
ニューヨーク・シティFCは、MLBのヤンキースと同じヤンキースタジアムです。
野球のフィールドがサッカーのフィールドに変更されていました。
4大スポーツに比べ、アメリカでは歴史の浅いサッカーですが、2万人近い観客が入ります。
なぜそれほど集客できるのかか、というところにたどり着きませんでしたが、非常に興味深い現象です。

(ゆ)20190921-5


同じ街にあり、「試合」という同様のプロダクトをスタジアムで提供しているスポーツチームですが、
「試合」の他に「スタジアムでどのような経験を提供するのか」、はそれぞれのチームで異なります。
それを体験できたことは私にとって大きい出来事でした。

日本と全く異なるの点を挙げると、スタジアムへの荷物の持ち込みが極めて制限されていることです。
テロ対策もあるのでしょうが、約40cm×40㎝×20㎝のカバンが一つしか持ち込めません。
リュックサックのような背中に背負うタイプのものはダメです。
パソコン、ipadの持ち込みも禁止されており、通信機器で持ち込めるのはスマートフォンだけと捉えて問題ないでしょう。
アメリカではスタジアム観戦はほぼ手荷物のない状態で来るのが常識になっているようです。
持ち込めない荷物を持ってきた場合、近くのコインロッカーに荷物を預けるか、コインロッカーが場合は捨てるという選択しかありません。
常に大きな荷物を持ってスタジアムに通ってきた私にとっては慣れないため、不便さも感じました。
その一方で、テロが起こるかもしれないという心配からは解放されたように思います。

決定的に日本と違うのは、飲食物の持ち込みが一切禁止ということです。
その割に、スタジアムでの飲食物は値段が高めの設定でした。
ハンバーガーは15ドル以上、飲み物は5ドル以上、普通のアイスクリームが6ドルが一般的でした。
ですので、スタジアムでは飲食に30ドル近くの出費が必要です。
スポーツマーケティング領域では、欧米の事例を学ぶことが多いです。
その際、日本のスタジアムの飲食物に関して、「スタジアムの名物フードを」「スタジアムの飲食物の充実を」という意見が出がちですが、そもそも前提条件が異なることを体感することができました。
では、日本もスタジアムで飲食物の持ち込みを一切禁止するとどうなるのか?
それでも2万人、4万人、8万人観客をスタジアムに呼び込むプロスポーツイベントの在り方とは?
大学に持ち帰って、学生たちとディスカッションをしていきたいと思います。

写真はNYのスタジアム
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください
#「エクスペリエンス」を体験する
#ともかく夜の観戦が寒い
#一日の平均歩数が15,000歩ぐらいになっています
#NYスポーツビジネスプログラム2019