2019.10.14

EdTech

先週の土曜日に上陸した台風19号は、日本列島に甚大な被害をもたらしました。
被災、被害に遭われたみなさんに心よりお見舞い申し上げます。
------------

先週の金曜日に、
大学で、「事例研究会」が開催されました。

今回は、『EdTech』を学ぼうと、
EdTech分野の第一人者であるデジタルハリウッド大学大学院の佐藤教授と、
EdTechを活用した英語コンテンツの開発で著名な行正氏をお招きして、
国内外の豊富な事例をもとにEdTechの本質は何か、日本の高等教育や立命館にEdTechを導入する際の課題点は何か、をご紹介いただきました。

   

部門を超えて新しい高等教育モデルを具体化するきっかけとする意味で、教学部のみならず、多方面の部門に声をかけて大勢の教職員に集まってもらいました。

佐藤昌宏教授は、
『EdTech』とは、
テクノロジーを活用した教育のイノベーションである
と定義されています。

テクノロジー: AI、IoT、VR、アプリ、ソフト
教育: 公教育、企業研修、リカレント
イノベーション: 劇的なビフォア、アフターが必要

と分解して解説してもらいました。

その上で、EdTechが進めば、学びの個別最適化とSTEAMが進む。
教育という仕組みを越えた、「学び」が手に入る学習者中心が加速することを強調されていました。

個別最適化により、個別学習計画がたてられ、アクティブ・ラーナーを育て、将来のアクティブ・ワーカーを育てることにつながること。

また、STEAM(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics)教育における「A:art」の重要性についても指摘され、単なる芸術として捉えるのではなく、Liberal Arts:教養として捉えるべきもので、問いを立てる力、倫理、道徳、哲学、真善美という広い概念で考える必要性を強調され、次の二人言葉を引用されていました。

その一人が、パーソナルコンピュータの父といわれる、アラン・ケイの
     「現在の人間は、原始人が核爆弾を持っているようなもの。
       人間のアップデートが必要だ」

もう一人が、アップルの創業者、ジョブスの
     「技術は、リベラルアーツ(教養)や人間性と一緒になることで、
        我々の心を歌わせる製品やサービスに昇華される」

そして、最後に次の言葉で、EdTechについてのこれからを締めくくられました。
デジタルテクノロジーの進化はとまらない
デジタルテクノロジーは教育を科学する
そして人間の価値を再確認する
EdTechイノベーションの目指すところは
全てのリソースをこのベクトルに向けること
つまりデジタルテクノロジーを活用した
教育の質をどう担保するのか

EdTechを単なる、対面学習の補完として捉えるのではなく、EdTechの本質を理解した上で、リアルな場での教育ともハイブリッドにしながら、よりよい高等教育は提供できることを確信しました。これから、学部・研究科の将来構想、カリキュラム改革にも大いに参考になる事例研究会でした。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
今日は、出雲駅伝です。
大学は授業日ですが、たまたま授業がないので、応援に行かせてもらっています。
http://www.izumo-ekiden.jp/
本学のチーム状態は良好と聞いています。実力通りの力を発揮して、ベストを尽くしてくれることでしょう。
フジテレビで、13時から生放送があります。TVでも応援してください。
https://www.fujitv.co.jp/sports/ekiden/izumo/index.html

【忠】