サッカー経験者が多いスポーツ健康科学部の中で、ぜひお話を聞きたかったのが森裕紀君です。森君は、体育会サッカー部のゴールキーパーです。身長が163㎝、体重59kgと学連登録の中で一番小さなゴールキーパーです。
高さ2.44m、幅7.32mと広いゴールを守るのは森君にとってかなり厳しいのではと聞いてみました。でも森君は、確かにワークスペースという作業領域ではハンディーがあるけど、あまり気にしていないと言います。
ゴールの上部を狙ったキックを敵選手にさせないポジショニングに心がければ大丈夫だと。また守るのではなく、ボールを奪いに行くのだと力強く教えてくれました。
小さいからこそ、敵選手に蹴り難さを感じさせるプレーができるのだなと感じました。
また敵選手に向かってプレーしていても、常にゴールが見えているのだと言います。
だから、自チ-ム選手に激を飛ばし、適切なポジションに誘導するような指示を出し続けるそうです。
自チ-ムが攻めていても、アタックゾーンまで指示を出すのが自分のサッカ-だと。それは、瞬時にインターセプトされ守備に転じても、どこでボールに向かって突進するか、どこでボールを奪うかを常に想定し、自分のプレーを設計しているそうです。
ゴールキーパーは守るものというイメージを持っていましたが、森君とお話をしていて驚かされたのは、一度も守るとは表現しなかったのです。「ボールを奪いに行く」と。小さなキーパーだからこそ攻撃する意識を持ちプレ-しているのだと感じました。
将来は高等学校で、サッカー選手を育てたいと夢を持っています。そのためサッカ-部での練習ばかりでなく、指導者になるための勉強も頑張っています。
先日、指導者C級ライセンスを取得したそうです。B級を取得するためには、チームの指導経験が問われるそうで、指導したいという熱意を感じました。
昨年は関西学生Iリーグで2試合に出場したそうです。10名の優秀なゴールキーパーの中、トップ争いは厳しいけど、常に全力を出して頑張りたいと熱く語ってくれました。
私は講義のなかで、コーチングにとって選手発掘は重要な仕事。そのために身長や体重の要素を評価するのは基本だと話している自分が、本当に恥ずかしくなったインタビューでした。
【shine】